勝海舟と聖書ー現代の政治家へ

「人の心の高ぶりは滅びにさきだち、謙遜は栄誉にさきだつ」（旧約聖書・箴言１８章１２節）

勝海舟は、よく様々な人に揮毫しますが、この聖書の言葉を新島襄の使いで勝海舟のところへ訪ねてきたものに渡しています。この言葉は現代語訳ですが、勝海舟は手元に漢訳聖書を持っていたので、言葉は漢語です。明治の勝海舟はずいぶんキリスト教関係者に会っていますが、この言葉は勝海舟の内心を表したものだと思います。政治を行うものは常にこのような姿勢が必要であると感じていたのでしょう。選挙を前にして明治の勝海舟が現代の政治家に説いているようです。