筑摩書房から900ページに及び分厚い「勝海舟」という本が出ています。高価な本なのでなかなか手が出せなかったのですが、勝海舟を振り返ろうと思い切って買って読み始めました。
勝海舟ほど、貧乏くじをひき憎まれ口をたたかれ、それでも人の嫌がる事を人のために動いた人物はいないでしょう。そのもっとも象徴的なところは最後の将軍徳川慶喜との関係にあらわれていると思います。本来この二人は関係することの出来ないほどの地位の格差がありました。勝海舟は無役の旗本御家人ですから将軍とは格段の差。しかも勝海舟は大変は貧乏生活でお金もありません。その勝海舟が苦労して剣術、禅、蘭学の修業をして幕府の海軍奉行までになり、幕府のために動きますが、ことごと徳川慶喜に使い捨てにされだまされ左遷されます。徳川幕府の崩壊につながる鳥羽伏見の戦いで逃げ帰った徳川慶喜が敗戦処理に頼んだのが勝海舟。このような仕事はだれもやりたがらない仕事ですが勝海舟は引き受けます。人の嫌がる仕事を人のために動く勝海舟を振り返ってみようと読み始めました。
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