別邸 夢咲 の夕食は、一階の鉄板焼き「Baknos」になります。本館に宿泊しても夕食はこちらを選ぶこともできます。
中はカウンター三組、テーブル席三組です。通常はもう少し多いのかもしれませんが、密を避けるため、多少間引いていると思われます。「シアター形式」ということで、テーブル席も向かい合わせではなく、カウンターに向いています。
5分前にくるように、とのことなので5分ちょっと前に行きましたが、すでに4組が来店しており、テーブル席に案内されます。カウンター席も早く来た順なのでしょうか。カウンター席に比べると、料理しているところはあまりよく見えません。
まず、着席してメニューを見た時に気づくのは、Cheff、Director等、携わるスタッフの名前が書かれていること。料理長の名前はよく見ますが、スタッフの名前を記載するのは初めて見ました。スタッフも含めて夕食を提供していく、という意味では良いことと思います。
飲物は、ワインが充実しているようです。ただ、3種セット、5種セットもあり、手軽に楽しむことができます。
今回は3種セットにしてみました。スプマンテ、白ワイン、赤ワインがセットになっています。白と赤は、結構個性的な味のワインでした。
最初にスタッフの人のあいさつがあり、どこかで聞いたことのある音楽が流れ、キッチン後方のスクリーンが上がり、本日の食材が登場します。
ここの食材は、地元にこだわらず、日本全国から良いものを取り寄せているのが特徴です。
一品目。 達人の泡。
ザクロジュースの上にビールの泡を乗せたものです。
食前酒でここまで手を加えるのも珍しいと思います。味とか食感ではなく、見て楽しむ料理と受け取りました。
二品目。 海辺のハーモニー 渚の演奏会。
魚はまぐろ、すずき、キンメダイ。
船盛だと、新鮮でおいしくても飽きるのですが、これは三種それぞれつけるものも変えてあり、楽しみながら味わうことができます。
冬の牡丹 出汁しゃぶ。
花のように盛り付けられた肉に、
出汁をかけていただきます。
肉のうまみが溶けだした出し汁がおいしく、お茶漬けにしたい、と思っていたら、ご飯を出してくれました。
海女小屋 房州海老とあわび。房州海老は伊勢海老です。
バジル味のソースがアクセントになっており、一味違う仕上がりになっています。
お口直し 時の流れに。
エゾシカの肉と、貝はシッタカ。エゾシカの肉、おいしいです。口直しにしておくにはもったいないような。
万華鏡 極みの軍艦。
7つの食材を使用しているとのことですが、あまりにも贅沢すぎて、何味なのか、すでに判別できる限界を超えています。
次はメニューには載っていませんが、野菜のグリルです。
確か新潟の大きな茄子と、大きなしいたけ。
そしてメインの前に照明が落とされ、豪快にフランベ。
鉄板焼き 特選和牛食べ比べ。
確か北海道の白老と、埼玉の深谷の牛肉と、中央は鴨肉です。これは少し良く焼いてもらっています。
ガーリックライス&赤出汁。
ガーリックライスは、これはチャーハンです。肉を焼いた鉄板で調理しているので、肉の油と高温でパラパラの仕上がりでとてもおいしいです。
デザートはブリュレと、シャンパンにフルーツを漬けたもの(多分)。
ブリュレはテーブルで炙ってくれます。甘くなく、なめらかすぎることもなく、これもおいしいです。
海の幸豊富な房総の地で、肉主体の鉄板焼きを提供する、というのは、一見変に見えますが、実は良く考えられた戦略なのではないかと思います。
房総の宿では、船盛に伊勢海老、あわび、そのほかも魚料理で押してくるのが定番です。しかも房総なので魚は新鮮でおいしいのが当たり前、つまりどこに行ってもあまり変わり映えしない料理が出てくるということになります。
たまに来るのであれば、それもよいのですが、年に数回来るとなると、どこの宿に行っても同じような料理が出てくることになり、正直飽きてしまうので、このような料理を出す宿もありかな、と思いました。
<2日目に続く>