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超級龍熱

香港功夫映画と共に

王羽主演『大剣客/無敵の七剣』&黄正利主演『飛天拳』韓国バージョン

2007-10-10 16:36:02 | 作品レビュー
今週は原稿書きと並行してインタビューの構成もやっているんですが、夕方息抜きにレンタルDVD屋さんに行ったら、我らがスライの『ロッキー・ザ・ファイナル』がレンタル開始になっていて思わず借りてしまいました-!
映画の吹き替え大好きの私としては今回のロッキー・バルボアの声は誰の吹き替えなのか、今からDVDを観るのが超楽しみです。

あと12月にキングレコードからDVDリリース予定の徐増宏導演、王羽主演『大剣客/無敵の七剣』(71)も観たんですが、これは実に力の入った武侠片でしたね。特にラストでジミー扮する凌如風が名将にして英雄である岳飛を救出するため敵の城に乗り込んでの延々15分にも及ぶ大乱戦は見応え十分でした。
こういう悲壮感溢れる義士を演じさせるとジミーという武打星は本当に映えますね。
あ、関係ないんですがこの映画でジミー映画ではお馴染みの山茅が出てるんですが、何とトレードマークの口髭がないのにビックリ!うう~ん、これは全国に一万人?はいる山茅ファンの皆さんは要チェックかも(苦笑)。

ついでと言うわけではないんですが、以前に入手したまま放置状態だった韓国武打片で黄正利&郭武松主演『飛天拳』(82。80年説も)も観ました。これは欧米では『Eagle vs Silverfox』の題名で出回っている英語吹き替え版のオリジナル韓国語版なんですが、映画の冒頭にド~ン!と“飛天拳”と漢字で出るところは中々ナイスです。
たださすがに黄師匠の連続蹴りはお見事なんですが、それ以上観るところが殆どない映画ですねえ(トホホ!)。
郭武松は私が勝手に“韓国の元彪”と命名していて、韓国武打星の中ではかなりイケメンなほうなんですが、それでも黄師匠の怒涛の連続蹴りの前では殆ど子供扱いでした。
これは以前から私が多くの韓国武打片を観てきて感じた事なんですが、この『飛天拳』に限らず黄師匠が70年代後半に香港において2本の成龍作品で名を上げた後に韓国に凱旋して撮った主演作品群に共通している点が、クライマックスで黄師匠と主人公が延々と闘った果てに、最後には主人公の一撃で悪役の黄師匠がアッサリと倒される結末が観る側からすると非常に無理があるというか違和感を感じてしまうという事でしょう。
つまり巨龍にしろ、ベニー・ツイにしろ、郭武松にしろ、いくら映画の中では黄師匠と互角に闘っているように見せていても、それまでの闘いで黄師匠が彼ら主人公相手に披露しているド迫力のキッキング・パフォーマンスが余りに強烈なインパクトがありすぎて、ラストで急に黄師匠が「うぐおおお?」とか言って倒されても、そこには例え映画の中とはいえ正義の主人公が悪役の黄師匠を“本当の実力”で倒したという説得力が全く感じられないという事です。
まあこの問題点はそれだけ黄師匠の武打星としての実力と存在感が当時の韓国映画界では傑出していた事の証明でもあるんですが。
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2 コメント

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黄正利!! (茜丸)
2007-10-10 22:34:54
黄正利先生に食い付いてコメントさせていただきます。
(毎回食い付く場所が微妙に違って申し訳ありません)

そうなんですよね、黄正利の怒濤の脚技の迫力に呑み込まれ過ぎて、最後はどーしても「主人公に負けてやってる」感を受けてしまうんですよ。功夫ファイトとしてはこれ以上無く楽しめるんですが、作品の最後の締めを考えると無理を感じてしまい、生煮え感が残る。これはちょっと残念です。
同じ事が成龍作品で格好良く生まれ変わった(笑)、黄仁植にも言えますね。「これは、主役負けても仕方ないんちゃう?」なんて思ったり。

それにしても黄正利の脚技はイイですね!重心を乗せた軸脚の「静」と、滑らかな股関節から繰り出される変幻自在の「動」なる蹴り技…惚れ惚れしますね。あの脚になら、捕われて蹴られても本望です(爆)

最後に遅れましたが、ブログ開設一周年おめでとうございます。私の拝読は最近からですが、毎回楽しませていただいています。何より文章を読む度、観たい作品が増えるので良い意味で大変です(苦笑)   
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黄正利! (龍熱)
2007-10-11 00:35:39
茜丸さん、

こんばんわ!
そうなんですよぉ、黄師匠
は余りに強いインパクトが
あって仰るように「最後は
負けてやってる」的な印象
を持ってしまうんです。
これまた仰るように黄仁植
はジャッキーによって逆に
武打星としての凄味と実力
をうまく引き出してもらった
という感じでしたね。
当ブログへの温かいお言葉
も本当に嬉しく思います。
これからもよろしくお願いします!
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