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超級龍熱

香港功夫映画と共に

幻の韓国武打片、台湾で奇跡の発掘!権永文主演『黒龍/Enter the Black Dragon』

2008-05-31 12:41:04 | 作品レビュー
昨日はやっと原稿書きが一息着いた事もあって、都内の馴染みのビデオ屋さんに顔を出したら、何と大昔に大映から出ていた大陸(恐らく)の武打片『三峡必殺拳』のビデオがあったので救済しました。
お店のオーナーさんには表示価格よりさらに値引きして貰って嬉しかったんですが、よくこんな激レアなビデオ(だって今や伝説のプラスチック・ケース版ですよ!?)が残ってたなぁ。

夜は夜で久々に2本連続で武打片を観ました。本当はまだ原稿絡みで張徹導演のショウ・ブラザース作品『侠客行』(82)を観てチェックしないといけない項目があったんですが、つい某メーカーのVCDで呉思遠導演、劉忠良、王将、黄正利主演『南拳北腿闘金狐』(77)が目に止まって・・結局そのまま最後まで観てしまいました(苦笑)。
だってこのVCDナイスなワイドスクリーン仕様だし、『南拳~』自体も何度観ても本当に面白い武打片なんだもんなぁ!もう劉忠良vs黄正利の怒涛の蹴り合い!脇を固めるユン・ケイ、高飛、陳耀林、徐蝦と言ったマニア泣かせの悪役商会たち(笑)と・・何でこんなパワフルで素晴らしい完成度のクンフー・アクション満載の武打片がこれまで日本で公開&ソフト化しなかったのでしょうね?
もうクライマックスで“小南拳”王将が自分の身を犠牲にして“金狐”黄正利の無敵の蹴り技を封じる中、そこに劉忠良の“連環北腿”が何度も金狐に叩き込まれるシーンは絶対に涙無しじゃ観れません!(号泣)
あ、そうそう良く見ると“五毒”でブレイク直前の鹿峯や元華、そして武師の袁和平が絡み役で出ているの気が付いた人っているかな?

さて、もう1本は最近当ブログでは密かに特集状態(苦笑)となっている韓国蹴撃武打星ベスト・クアンこと権永文主演の韓国武打片『黒龍/Enter the Black Dragon』(77or75)です。
Black Dragon・・と言ってもロン・バンクリーフじゃないのよ(爆笑)。
と言うか、この『黒龍』は以前に当ブログでもレビューしました王虎&黄正利主演『黒龍江』(76)と並ぶほどの超激レア韓国武打片なんです。それも数年前に私の海外の友人が台湾(!)の某所でボロボロ状態の『黒龍』のベータマックス・テープを発見!大興奮で再生して見ると中身がかなり傷んでいる状態で、その後奇跡的にもう1本発見された『黒龍』のベータのテープも同じような劣悪コンディションの中、最終的には2本のテープの良好状態の部分を丁寧に1本に編集して(拍手!)やっとこの幻の韓国武打片『黒龍』が現代に復活した、というわけなんです。
いや~そういう過程もあって、私はこの『黒龍』を友人に送って貰った時は本当に感激でした!(再号泣)。
作品の冒頭、いきなり赤バックに「黒龍/Enter the Black Dragon」と出て、すぐに星海影業公司の表示、さらに主演:張日植、李虎龍、林銀珠、権永文(何故か主演なのに4番目のクレジット?)とタイトルバックが続き、最後に導演の金宣慶の名前が出た直後、突如アフロ・ヘア(!)で黒人メイク(!)の権永文が「どりゃあああ!」と迫力の決めポーズをカメラに向って見せるショットと共にドォォォン!と『黒龍』の文字が出ます!!(こりゃ大興奮だ!)
台湾版と言うことで当然全編北京語吹き替えなんですが、物語的には幼い頃に日本軍の憲兵隊を率いる田中武夫(こういう役はやっぱりチャン・マンでしょう!)に武道家の父親を殺され、生き別れた権永文と妹(林銀珠。かなりの蹴り技を誇る韓国の女武打星です!)が憲兵隊が召集したヤサグレ格闘家集団に参加し、最後は権永文たち兄妹がチャン・マンを倒し見事父親の敵を討つ、という展開です。
でもですね、オープニングでもチラッと出てきましたが、この映画の権永文はチャン・モンを欺くために当初はアフロ・ヘア&黒人メイク(これは実際は風呂に入っていないので垢だらけの設定のようです・・トホホ!)とまるでジム・ケリー状態で「デヘへへ!ど~もぉ!」なんて間の抜けた笑顔でヒョコヒョコ!とうろつくだけ、というブッ飛びな主人公を実に楽しそうに演じているんですよ。
恐らくこれまでの『カンフー・ゾンビ』(80)とか『龍の忍者』(82)の権永文のイメージだけだと、それこそ70年代中盤の韓国時代に権永文がこのような“性格俳優”としての一面を映画の中で見せていたという事実は全く想像出来ないかと思います。でも権永文、さすがにこのメイクで鼻糞穿るのはちょっと悪ノリ過ぎかも(笑)。
他にも劇中の権永文は白マスクに黒マント姿で正体バレバレ(笑)のヒーローを演じたりするんですが、映画の中盤になって生き別れた妹の腕に自分と同じ兄妹の証である龍の刺青を発見した辺りからは、まさに“黒い猛龍”と化した権永文の本領である鋭角的&ド迫力の連続廻し蹴りがチャン・マン一派に炸裂しまくります!!
ここでの権永文はあの両手を自分の眼前で「いやあああああ!」と激しく交差させながら敵を威嚇する独特の戦闘ポーズを連発しながらチャン・マンと激闘を展開するんですが、このシーンの権永文はもう理屈抜きにカッコイイです!王虎、黄正利、黄仁植も勿論素晴らしい韓国武打星なんですが、この権永文も私は大のお気に入りの韓国武打星なんですね。

さてさて、実は最近またまた海外のハードな映像コレクターと大型トレードを敢行しまして、韓国クンフー映画&韓国武侠映画を20本ほど入手しました。入手した作品全てが韓国映画だと言うのも何ですが(苦笑)・・あ、でも1本だけビル“スーパー・フット”ワラスのレア映画があったかな。
これから1本ずつチェックしていく事になるかと思いますが、いずれまたこれらの韓国武打片群も当ブログでレビューの形でご紹介したいと思っています。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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無理矢理コメント (チャウチャウ)
2008-06-02 05:30:13
お早うございます。最近お話しがマニアック過ぎて、、、失礼、有り難く拝読させて頂いております。熱気はガンガン伝わっておりますよ。
返信する
恐縮です・・・ (龍熱)
2008-06-02 18:53:00
チャウチャウさん、

こんにちわ!
むむ、確かに韓国クンフー映画
となると、余り馴染みがないと
言うか、これからはもっと皆さん
と一緒に楽しくお話出来る話題
も考えたいと思います。
でもそれでもコメントを下さった
チャウチャウさん、ありがとうござ
います!
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