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超級龍熱

香港功夫映画と共に

龍熱的空想特撮浪漫⑧ 「タイガーマスク」Part3 猛虎激突!!

2019-08-09 20:50:23 | 龍熱的空想特撮浪漫

自らの身を犠牲にしてビッグタイガーとブラックタイガーを倒した大門大吾は、瀕死の重症を負い入院を余儀なくされた。タイガーマスクは意識のない状態の大門を見舞うと、キングタイガーとの決戦に挑むため車に乗り込み、帰り際自分を見送るケン高岡にこう言い残すのだった。


タイガー「ケン、もし今日の試合で俺が死んだら、お前が虎のマスクを被ってくれ」


ケン「タイガーさん・・!」


そして迎えたタイガーマスクvsキングタイガーの覆面世界タイトルマッチ。超満員の館内、先に入場したタイガーに続き、片耳が欠けた虎のマスクを被りワンショルダーの胸に“虎の穴”のエンブレムを型どったキングタイガーが悠然と入場して来た!キングタイガーはユックリとリングに上がると、異様なまでの貫禄と威圧感と共にタイガーに歩み寄り、唸るように語りかける。


キングタイガー「タイガーマスクよ、このキングタイガーの挑戦を受けた以上、この試合がルール無用、時間無制限のデスマッチである事に異論はないな?」


タイガー「ああ、勿論だ!」


キングタイガー「ほう?いい度胸だ。グッハハハ!」


さらにキングタイガーはリング下に飛び降りると、マイクを掴み館内の観客にこう言い放つ。


キングタイガー「観客の諸君!心臓の弱い奴は今の内にお帰り願おうか!何故なら数刻後にこのリングはタイガーマスクの流す血で血の海となり、そこでタイガーは溺れ死ぬ事になるだろう!グッハハハ!さあ鳴らしてくれ!タイガーマスクの死のゴングを!」


ゴングが鳴る!キングタイガーはいきなりハイアングルボディスラムでタイガーを場外マットに叩きつけ、上がって来たタイガーの腕をアームロックに捉える。そしてタイガーの両腕をロープに挟み込むと、連続のフライングヘッドパッドを叩き込む!


キングタイガーの怒濤の反則攻撃に防戦一方のタイガーを見兼ねたジャイアント馬場がエプロンに上がると


馬場「キング!卑怯だぞ!止めんか!」


キング「何だと?馬場!貴様は引っ込んでろ!」


と“世界の馬場”を格下扱いし蹴り飛ばす!その隙にロープを外したタイガーはフライングヘッドシザースでキングタイガーを捉えると、そのままグイグイと締め上げる!


キングタイガー「くそ!ビッグタイガーとブラックタイガーの仇は必ず取る!俺が負ければボスまで引っ張り出す事になる!俺は絶対に負けられんのだ!」


タイガー「ボスだと?何の事だ!」


キングタイガーはタイガーの顔面に反則のトウキックを叩き込みヘッドシザースから脱出すると、タイガーを場外に投げ飛ばし、本部席の木製の机で何度もタイガーを殴打!最後には机は真っ二つに割れ、それはまるで鋭利な剣山のようにリング下に不気味に横たわる・・!


リングに戻った両者は激しく闘うが、キングタイガーは強烈なストマッククロー!さらにはタイガーの顔面を鷲掴みにするアイアンクロー!この荒技でタイガーのマスクが見る見る血に染まり、やがてはダラダラとマットに鮮血が流れ落ち、キングタイガーの試合前の予告通り、リング上はタイガーマスクの流す血で血の海となる!まさに決死戦である。


キングタイガー「苦しめ!裏切り者よ!苦しめー!」


タイガー「く、くそ!くたばってたまるか!」


キングタイガーの凄まじい握力によるアイアンクローで意識朦朧となりながらも、タイガーは最後の力を振り絞りキングタイガーの顎を掴むチンロック!


 キングタイガー「ぐぐ・・ぐあああ!」


馬場「タイガー!そのチンロックを離すなー!」


ヌルリ!しかしタイガー自らが流した血でキングタイガーの顎を締め上げていたチンロックが滑る!“虎の穴”最後のレスラーは再び自由となり、残忍な笑みを浮かべるとタイガーの顔面にまたも情け容赦ないアイアンクロー!!グシャ!メキメキィ!!


タイガー「ぐああああ!」


キングタイガー「終わりだ!死ねぇ!」


馬場「ああっ?タイガー!タイガー!」


その頃、病院では大門大吾が懸命に死神と闘っていた。大門に寄り添うケン高岡が必死に大門に声をかけ励ますが、傍らの医師の表情は曇るのみだった。


高岡「大門さん!いまタイガーさんがキングタイガーと闘っています!きっと・・タイガーさんはキングタイガーに勝ちます!だから・・だから大門さん!頑張って!」


 再びタイガーマスクvsキングタイガーの決戦場。アイアンクローでグロッキーとなり血の海に横たわるタイガーを横目にキングタイガーはコーナーのトップロープに上がると、タイガー目掛けて飛び降りる!


キングタイガー「ぬおああああ!」


タイガー「今だ!タアァァァァ!」


タイガーはキングタイガーを受け止め、その両手を掴むと高々とキングタイガーを空中に蹴り上げる!そう、必殺のウルトラタイガーブリーカー炸裂!!タイガーは何度もキングタイガーを空中に蹴り上げると、起き上がり、フィニッシュのバックブリーカーの態勢に入ったその時!!!


キングタイガー「フン!無駄な事だ!ドリャァ!」


 タイガー「はっ!?」


キングタイガーは落下する寸前に空中で身体を反転させ、タイガーの頭上への落下から逃れるとリングのエプロンに着地!そうなのだ!幻のレスラー最後の1人はウルトラタイガーブリーカーを既に研究済みだったのである!!しかし!!


キングタイガーが着地したエプロンにはタイガーが流した大量の鮮血が血溜まりとなっており、その血で足を滑らせたキングタイガーは、そのまま場外に横たわる剣山状の机に真っ逆さまに落下する!!


キングタイガー「し、しまった!うおおぁぁ!?」


グサッ!グサッ!


キングタイガー「ぎゃあああああああぁぁ!!」


タイガー「!」


まさに最後の最後で自分の狂気の攻撃で流れ出たタイガーマスクの鮮血に文字通り足を掬われたキングタイガーはそのままリング下に崩れ落ちる!!


そう、タイガーマスクは遂に幻のレスラーであるビッグタイガー、ブラックタイガー、そしてキングタイガーを倒したのである!!


しかしその頃、大門大吾が入院中の病院ではケン高岡の必死の想いも届かず、大門が静かに息を引き取っていた。ケン高岡は流れる涙を拭う事なく病院のロビーのテレビで観客の歓声に応えるタイガーを見つめるのだった・・。


高岡「嗚呼、このタイガーさんの勝利を一目大門さんに見せてあげたかった・・!」


タイガー「大門!見ていてくれたか?俺はキングタイガーに勝ったぞ!だからお前も早く・・はっ?」


タイガーの眼下に背中に机が突き刺さったまま絶滅寸前のキングタイガーがエプロンにしがみつきながらタイガーを睨みつける姿が目に入った!


キングタイガー「タ、タイガーよ・・この俺を倒したところで“虎の穴”は滅びはせんぞ!ま、まだ“虎の穴”にはこの俺以上のレスラーがいるのだ!」


タイガー「何だって!?」


キングタイガー「そのお方が必ず貴様を倒しにやって来る・・必ずな!グァ・・グアァ!」


タイガーはキングタイガーがユックリとリング下に崩れ落ち息絶えるのを見届けると、再び戦友の大門大吾に向かって熱く語りかけるのだった。


タイガー「まだ“虎の穴”にはキングタイガー以上のレスラーがいるのか。大門、まだ俺たちの闘いは終わってはいないぞ。だから大門、早く良くなってまた一緒に闘おう!」


 


幻のレスラーこと3人タイガー最後の1人であるキングタイガー。彼こそ技、力、そして冷酷非情かつ残忍な反則攻撃と、3つ全てを兼ね備えたまさに最強のレスラーである。
そしてこのキングタイガーこそが梶原一騎先生のオリジナル原作漫画に登場するミラクル3その物なのである。(ただアニメ版では真のミラクル3はこの後“虎の穴”の支配者の仮の姿として登場する)
試合は文字通りタイガーマスクvsキングタイガーによる壮絶にして凄惨な“猛虎激突!”となり、最後は一瞬の隙から足を滑らせたキングタイガーが奇跡的に自滅し、瀕死のタイガーが何とか勝利を勝ち取る。
しかしキングタイガーが残した“ボス”とは果たして誰なのか!?タイガーマスク、運命の最終決戦の時が迫る・・!!


King of Blood Ring.King Tiger from Tiger Mask.

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2 コメント

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Unknown (だって、なおと)
2020-02-11 12:59:20
コメント失礼します。当方、アニメ版タイガーのファンで、ここにたどり着き拝見しましたが、何故、アニメ本編になかったような台詞をアレンジ脚色されているのでしょうか?そこが唯一残念です。
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Unknown (dragonfever1127)
2020-02-12 01:15:37
だって、なおとさん、
こんばんわ!
だって、何から何まで忠実に再現しても面白くないでしょう?
少しはアレンジしますよ。私は昔からそうやって来ました。
それを「フィクションの世界に遊ぶ」と言います。
それが気に食わないなら当ブログではなくアニメを観て下さい。
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