60年目の恐怖襲来！！張藝謀監督、マット・デイモン主演「グレートウォール」公開！！

さて、張藝謀監督、マット・デイモン＆景甜主演「グレート・ウォール」（17）を観ました。何時もながら友人に感謝です(^_^)。
古代中国。ヨーロッパからやって来た弓矢の名手ウィリアム（マット・デイモン）とピエール（ペドロ・パスカル）は伝え聞く“黒い粉（火薬）”を求めて旅の途中、謎の生物の襲撃を受け、寸でのところで万里の長城を守る中国軍に投降します。
大将軍（張涵予）指揮の許、美しい女性戦士にして通訳の林梅（「スペシャルID」（13）でドニー兄貴を向こうに回して迫力の車中アクションを披露した景甜！）、軍師の王（劉徳華）が英語が堪能な事にウィリアムたちは驚きますが、彼女たちはウィリアムと同じく長年捕らわれの身である西洋人ダフネ（ウィリアム・デフォー）から英語を学んでいたのでした。
そして突如緊張と恐怖が万里の長城を支配します。そう得体の知れない“邪悪”な大群が長城に迫っていたのです。
それこそ60年に1度、人間を襲い食らうため姿を見せる獰猛な怪物“饕餮”だった！！
高い知能と統率力を持つ女王にコントロールされた“饕餮”軍団は怒涛の勢いで長城に迫る！！
傍観者を決め込んでいたウィリアムとピエールでしたが、若き中国兵士たちが次々と“饕餮”たちの餌食になっていく様に遂に弓を手に取ると劣勢の林梅たちに加勢し、ウィリアムの鬼神のような戦いで中国軍は何とか1度は“饕餮”を撃退します。
ウィリアムの英雄的闘いに感銘を受けた林梅たちはウィリアムたちを捕らわれの身から解放し、またウィリアムも“饕餮”と闘う事を決意し、ここに西洋人と中国人の連合軍vs“饕餮”の長く、壮絶な闘いの幕が切って落とされたのである！！
私が面白かったのが中国軍が60年に1度襲って来る“饕餮”の襲来に備えて様々な戦闘法を準備している事で、それが万里の長城という“高く聳え立つ壁”の利点を最大限に利用した奇抜にして迫力満点の戦闘法で、そこには明らかに「進撃の巨人」の強い影響を感じさせます。
余談ですが、“饕餮（とうてつ）”とは中国の伝説上の動物です。中国最古の空想的地理書「山海経」などでも紹介されていて、羊の体、人の顔、虎の牙、人の爪を持ち、大きな頭で大きな口を持つと言われています。
映画は最初から最後まで殆どが人間vs“饕餮”の戦闘シーンで占められていて、私は張藝謀監督が今回変に気取らずモンスター映画の醍醐味を徹底して追及した映画作りは成功だったとは思います。
それでも中国側がこれだけの豪華男性スター陣を揃えていながら、青年軍人彭勇役の鹿晗以外は殆ど見せ場が与えられなかったのはちょっと勿体無かったと思います。
特にいま最も乗りに乗ってる呉将軍役の彭于晏なんて、もっとvs“饕餮”の格闘アクションの見せ場を作ってあげたらさらに映画全体が締まった展開になったと思うんですけど・・・。
最後にマット・デイモンは今回共演を果たした劉徳華主演「インファナル・アフェアー」(02）のリメイク作品「ディパーテッド」（06）に主演していますが、2人は撮影中にこの話題で楽しく語り合ったそうです。

人間の欲深さを罰するために60年に1度姿を現す“饕餮”軍団は、狡猾にして残忍な女王と共に遂に長城を越えて、幼い皇帝がいる紫禁城に迫る！！この窮地に追い詰められたウィリアム、林梅、王軍師らは最後の決断を強いられる！！
さあ、果たして大地を制するのは人間か？それとも魔物か？いま人間vs魔物の壮絶なる闘いに運命の決着が着こうとしている！
この「グレートウォール」は今月14日からいよいよロードショー公開となります！！