超級龍熱

香港功夫映画と共に

龍熱の「Dragon Fever Weekly Movie Reviews」Vol.2!!

2011-10-26 12:39:33 | その他

さて、今週の「Dragon Fever Weekly Movie Reviews」ですが、まずは昨日になりますが、都内某所でのドニー兄貴こと甄子丹主演『關雲長』(11)の初号試写に行って来ました!
以前に中文字幕のみで観た時はどうしても細かい台詞のやり取りが判り難かったのですが、今回は流石に日本語字幕突きだった事もあり、ドニー兄貴演じる關雲と姜文演じる曹操の微妙な心理的駆け引きなどが深く理解出来たりと見応え十分でしたね。残念ながらドニー關雲はドニー兄貴本人の声ではないのですが、その分曹操に扮した姜文が下手をすればドニー關雲を食ってしまうほどの大貫禄&曲者的なパフォーマンスを見せています。
いや~それにしてもこの『關雲長』が本当に来年早々に日本の劇場で字幕付きで観られるなんて・・・良い時代になりましたねえ!!とにかく来年の公開が楽しみな『關雲長』です♪

続いて、ルトガー・ハウアー主演『ホーボー・ウィズ・ショットガン』(11)。この“グラインド・ハウス”系映画も先々週に試写で観て来たんですが、いやはやR指定映画なだけあって映画の最初から最後までもうひたすら人間の首が飛んだり、指や足が切断されたり、血が飛び散ったりと・・・徹底してメチャクチャなバイオレンス描写全開映画でした(苦笑)。ただそうは言いながらも、ある意味勧善懲悪こそがアクション映画の王道である!という事を改めて思い知らせてくれる爽快感がこの『ホーボー・ウィズ・ショットガン』には確かにありましたね。映画のクライマックスでは“怒れる浮浪者”であるルトガー・ハウアーと一緒に町を牛耳る極悪非道親子に向かってショットガンをブッ放している気持ちになっている私たちがいます。面白かった!

続いては、ジャッキーの『1911』を観た事もあって、久々に丁善璽導演によるオールスター革命映画『孫文』(86)を観てみました。この作品は原題を『國父傳』と言いまして、言うまでもなく“中国革命の父”である孫文(演じるは林偉生)が“辛亥革命”を成し遂げるまでを描いているんですが、とにかく香港側のキャストがマジで超豪華!もう萬梓良、爾冬陞、黄錦燊、劉家輝、李賽鳳、銭小豪、王小鳳、梁家仁、さらには一瞬の出演なので判り難いかも知れませんが呂良偉、薛漢、王道などなど。ジャッキーが『1911』で扮した黄興はこの『孫文』では萬梓良が扮しているですが、龍熱的に「おおっ!?」とポイント高かったのが女烈士として知られる秋瑾に扮するは、何と“邵氏影后”の恵英紅なんですねー!
出来る事ならこの当時に恵英紅主演で『秋瑾正傳』なんて題名で1本撮って欲しかったなぁ!あと誰も気がつかないようですが、あの“台湾最強の喧嘩屋”常山もチラッと出ているので是非チェックしましょう♪まあ丁善璽導演となると邵氏と中央電影の合作『辛亥雙十』(81)もチェックしたい所ですが、この『孫文』は以前に国内でも奇跡的にワイドスクリーン仕様のVHSがリリースされていたので、『1911』公開までの予習も兼ねて要チェックです!

そして今回の「DFWMR」の最後を飾るは高暁松導演、呉尊、韓庚、徐熙媛主演最新作『大武生』(11)です。この『大武生』は京劇の世界に生きる2人の師弟の闘いと友情の姿を描いているんですが、呉尊と韓庚の京劇の師父役で元彪が出演していて中々良い味を出していましたね。元彪は映画の序盤では于榮光と一騎打ちも見せてくれます。あと懐かしの伊能静もね(苦笑)。
私がこの『大武生』で感心したのが、自分たちの恩師である元彪から“武生泰斗”の看板を奪った于榮光に挑戦するため上海にやって来た呉尊と韓庚が、敢えて観客が観劇中の京劇の劇場の舞台の上で、それぞれ京劇の衣装に身を包み、まるで京劇の演目のようでいながら・・・実は“真剣勝負”で干榮光に闘いを挑む!という何ともユニークな構成でした。
このように時として地味な展開となりがちな京劇の世界を題材としていながらも、娯楽武打片としても十分に完成度の高い作品に仕上がっている『大武生』、私は大変楽しんで観る事が出来ました。
コメント (4)
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