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がん悪液質には漢方がいい

2008-02-02 12:43:19 | 健康・病気

がん患者の悪液質(カヘキシー)は古くから認識された総合的な症候群

がんが進むと食欲不振、脱力感、無力感、倦怠感などの全身性の衰弱や、皮下脂肪の無いガリガリの痩せ。まぶたや下腿(たい)部の浮腫(むくみ)がでる。皮膚が乾燥し、毛髪や皮膚のつやがなくなり、目は落ち込み、貧血の進行により皮膚が青白くなる。これらを総合して癌の悪液質という。

がん患者全体の1/4が悪液質で死亡すると報告されている。

がん患者がガリガリに痩せる原因は飢餓状態とがん悪液質

① 消化管(口腔、食道、胃、大腸にがんが生長し、飲食物の通過障害や

がんと告知された時の精神的ショックによるうつ状態や癌性疼痛 

抗がん剤や放射線治療の副作用による食欲不振

② がん悪液質による痩せとは?

食事を摂取しないための単純な飢餓状態とは本質的に異なるのである。

がん細胞から人体の消耗を早めるTNF-αなどのサイトカインなどさまざまな人体に有害物質が放出される。がん細胞はトキソホルモンという毒素も放出し食欲不振に陥れる。

人体の蛋白質や脂肪を分解し崩壊に導く因子をもがん細胞は放出する。がん細胞はそれらの人体成分を分解し、正常細胞の約10倍のエネルギーを吸収する。これらに加えて、

癌組織から活性酸素が大量に発生する。悪いことには、さらに

放射線療法および化学療法により、さらに多量の活性酸素が発生することである。

がん悪液質を漢方はどのようにとらえているのか?

漢方医学ではがん悪液質を気陰両虚、陰血虚損、気滞血ととらえる。

気陰双補 滋陰養血 行気化 益気健脾などが治療原則である。

      薬用人参に含まれるサポニンの一種ジンセノサイドがトキソホルモンの作用を強く阻害する。(人参は補気薬の代表。)

      フラボノイドを多く含む生薬はTNF-αの産生を抑制する効果が強い。 

      活性酸素を消去する目的には生薬が有効である。 

最近では、いくつかの西洋医療機関で、がんの悪液質改善目的で、十全大補湯や補中益気湯などが使用されている。十全大補湯は気と血を同時に補う気血双補の作用に優れ、温里作用もあるが、いわゆる気陰両虚という観点から見れば、補陰、滋陰薬の配合はまったくない。また理気薬の配合が無いのも難点である。補中益気湯は補注益気(益気健脾)に優れるが、理気薬の配合があるものの、同じく補陰、滋陰薬の配合がない。また、一般のエキス剤では人参はほとんどが養殖人参であるために効能が限られている。 

共通するのは、どちらにも黄耆(おうぎ)と人参が配合されていることだ。 

がんにならないように予防するのが一番大切なことであるが、現実的に「がん」はますます増加をたどる一方である。

それなら、「がんになっても死ななきゃいいんだ」と開き直るしかない

がん悪液質に治療に漢方は必ずや有効であると信じている。