三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

トリオ TS-520V の終段管を変更

2021-02-20 20:47:12 | 日記
トリオは現在ケンウッドと呼ばれているメーカです。そのメーカが随
分前に世に出した名機の一つがここで紹介するTS-520Vという短波帯
トランシーバです。

このトランシーバは終段管とそのドライバのみが真空管です。終段管
はS2001と呼ばれるビーム管を採用しており,2個並列に使用して100
Wまで対応できるように設計されています。
わたしは10W局だし,10Wを超える出力は不要ですので終段管は1本
です。しかし,1本の場合,もう1本分のヒータの代用として6Ω程
度の抵抗をつなぎ,電圧を調整しています。しかし,これは熱として
消費されるだけで無駄なものです。
元来この抵抗はシャシの中に取り付けられるように考えられています
が,この構成ではシャシ内部に熱がこもってよくありません。わたし
はこの抵抗をシャシの上面に移設して熱的に改善したつもりです。

しかし,やはり抵抗に消費させるのは何とも無駄なこと!いろいろ考
えた末ヒータ電圧が12Vの真空管に替えたらよかろうということにな
りました。12Vの電力増幅管としてはテレビの水平偏向出力管が使え
ます。実際には形状・大きさが問題となりますので適当なものを比較
してみました。

左から2番目が本来の真空管(S2001)です。その右は12GB7,その
右(つまり右端)は有名な(?)12GB3です。右側2本はいずれも背
が高く使えません。よって,左端の12BQ6を採用することにしました。
電極の割り付けが違いますので接続変更が必要です。下の写真は元の
状態です。

プリント基板が使われていますので,回路変更には銅箔の切断が2か
所必要になりました。カッターナイフと半田鏝でバッサリ。
新しい回路に接続変更しました。

ご覧のようにすっきりです。
シャシの上も抵抗がなくなってすっきり。

さて,気になる電気的特性はどうでしょうか?
無線機テスターで出力周波数(偏差)と出力電力を測定しました。

偏差0Hzで出力は10W少々です。ばっちりです。
もっとも,中和の確認などまだ細かい調整が残されています。ぼち
ぼち進めましょう。
きょうはすっきりして快い眠りに落ちそうです。
以上