三昧日記

小心者川筋男の後悔日誌

おもちゃのような懐中時計

2017-11-23 14:57:29 | 日記
きょうは勤労感謝の日。あすの金曜日に休暇をとればきょうから日曜日までの4連休とな
る人も多かろう。近郊の某商業施設もそれに呼応して(?)4日連続の営業となっている。
さて,その営業に合わせて毎月開催されているのがフリーマーケット。さっそく行ってみ
た。先月は関東地方旅行のため行けなかったので久しぶりのような気がした。
とあるブースの段ボール箱の片隅に懐中時計が転がっていた。取り上げてみると,おもち
ゃのような粗雑な作り。しかし,素朴なところが気に入った。もちろん,機械式であるが
まったく動かない。それでも 2 JEWELS とある。2石である。今の人はピンとこないか
もしれないが,時計の軸受に使っている宝石の数である。一般に17石あれば充分だと言わ
れていた。
まずはその外観をご覧いただきたい。

品名はどこにも表示されていない。文字盤の上の方には MODERN DE LUXE とある。鎖も
安物だし,ワッカの部分は錆々の状態。
つぎは背面。

裏蓋を固定する3本のねじはすべて失われている。それでガタガタしている。しかし,つま
みはそろっている。
店主に値段を聞くと,
「それはぼろですよ。動きませんよ。」
と言う。わたしは,
「修理が面白いのですよ。」
と答え,
「50円程度でどうですか?わたしの持っている小銭全額でいいですか?」
と問うと,それでよいと言う。
そこで小銭入れから70円を出して店主に渡した。店主は70円ももらえるとは思っていな
かったようだ。
帰宅してさっそく中身を確認。

埃が詰まっている。テンプは動かない。強制的に動かしてもすぐ止まる。どうも埃と油切
れが原因のようだ。
埃を飛ばし,油の代わりにクレ5-56を吹き付けた。
間もなく動き始めた。最初はよちよちだったが,次第に力強く動きだした。もう大丈夫だ。
ケースに納めて汚れを除き,鎖のワッカも取り換えた。

アラームも鳴る。どうも旅行用の時計のようだ。つまり,懐中時計として,また目覚まし
時計としても使えるように考えられたのではなかろうか?
さて,この時計,どうしようか?
以上