川つながりのタイトル。
「有頂天になっていると、見ていた誰かに突き落とされる。
素晴らしいことに胸を躍らせていると、必ず誰かが『そんなつまらないもの』と囁く。
そうして背伸びをしてはうずくまり、手を伸ばしては引っ込めて、
少しずつ何かをあきらめ、何かがちょっとずつ冷え固まってゆき、
私は大人という生き物に変わっていく。」
この表現は大人になって振り返れば、ああそうだった、と実感できる。
その手前にいる世代、女性に限定すれば「少女」。
「少女」の世界を存分に楽しめる作品であると思う。
ミステリーandホラーの要素も盛り込まれているものの
こちらを視点にすると、ハテナがいっぱい。
香澄の母親が自分が死ぬためにああいう方法をとらなくてはならなかった理由は何か?
一番気になるこの点について書かれてないのが不満。
視点が真魚子にうつった後、月彦に恋心を抱くような展開が出てきたあたりから
なんか軸がぶれてきたように感じた。