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つながり読書  131 「流れる」 幸田文

2018-12-03 01:16:10 | ヨムヨム ネタバレチュウイ!!!


川つながりのように思えるタイトルで選んだものの、内容は川とは無関係。

「流れる」の捉え方はそれぞれだと思うが、自分ではどうにもできない流れの中で

人と人がぶつかり合いながら生きてる様を描きたかったのかな、と私は思う。

もう少し突っ込めば、そのぶつかり合いが玄人と素人の世界でどんなに違うものか、

という視点を持っている。



こういうのをウィットに富んだ文章というのだろうか。

推測を重ねたのちにフッと笑えたりして、読みごたえあり。


芸姑の世界を鋭く見つめる家政婦、梨花が主人公。


彼女の素性は明らかにされていないが、

私は家政婦以前にこんな女性、あまり仲良くなりたくない。

玄人でもなけりゃ、普通の奥さんでもない、と

物語中で梨花が値踏みされてる場面があるが、それは彼女の持つ

賢さ、冷やっとするようなところがそう思わせるのだと妙に納得。


再読したらまた新しい発見ができそうな気がする。