古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十三章 詫一札之事 其の十九

2014年12月06日 08時17分34秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「詫一札之事」第四頁、上の七~八行目まで

 

解読 札を被入有之候共、此儀者私共組合之五人

    ニ而書札ニ相違無御座候間、外之人之様ニ(者)

読み 札を入れられこれ有り候共、此の儀は私ども組合の五人

    にて書き札に相違御座無く候間、外の人の様に(は)

解説 「札を被入」・・・札を入れられ。 「有之候候共」・・・これ有り候とも。三次郎殿も札を入れられていても。この辺もたいへん難しい。 「此儀者」・・・此の件は。「此」の字も何度も出ますが、形で覚えましょう。 「私共組合之五人ニ而」・・・ここは比較的易しい。 次は「書札」・・・「書」の崩し字は、難しいが何度も出ましたのでこんな形だと割り切りましょう。「五人が書いた札」。 「相違無御座候間」・・・慣用語です。 「外之人之様ニ」・・・「之」も「様」も難解です。


第三十三章 詫一札之事 其の十八

2014年12月05日 06時15分45秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「詫一札之事」第四頁、上の五~六行目

 

解読 無御座候。何分ニも常松清蔵者うたがい

    之儀御免可被成下候。尚又三次郎殿も

読み (一切)御座無く候。何分にも常松・清蔵は疑い

    の儀御免成し下されるべく候。尚又三次郎殿も

解説 「何分ニも」・・・「分」の崩し方に注意。 「常松・清蔵」・・・本頁の一行目に出ました。特に「常」の崩し方に注意。 「蔵」の次ぎに小さく「者」があります。「清蔵は」。 「うたがい之儀」の次は、「御免可被成下候」・・・これはちょっと読めません。御免成し下されるべく候。ご容赦なさって下される事でしょう。 「三次郎殿」・・・「次郎」も「殿」も難しい。形で慣れるよりほかありません。


第三十三章 詫一札之事 其の十七

2014年12月04日 04時22分47秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「詫一札之事」第四頁、上の三~四行目

 

解読 がい同人等より賄賂も取被頼可書

    様との儀ニ者御座候へ共、左様の儀者一切

読み (うた)がい同人等より賄賂も取り頼まれ書くべき

    様との儀には御座候えども、左様の儀は一切

解説 「同人」・・・「同」は「門」の崩し方とほとんど同じに見えます。「同人等」とは、清蔵と常松の事。 「賄賂」・・・この字も教えて貰わねば読めません。 「取」・・・取り。形で覚える字です。 「被頼」・・・頼まれ。 「可書様との儀ニ者」・・・書くべき様との事ではありますが。「ニ者」は読むのは困難です。よく睨んでいれば見えて来ます。 「御座候へ者」・・・であるので。「御」と「者」が判りにくい。 「左様の儀者」・・・その様な事は。 「儀」も「者」も読むのは難しい。


第三十三章 詫一札之事 其の十六

2014年12月03日 05時05分13秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

 

「詫一札之事」第四頁、上の一~二行目

 

解読 跡役之儀者、清蔵殿・常松殿へ渡呉

    候様ニ書有之候ニ付、村方様御うた(がい)

読み 跡役の儀は、清蔵殿・常松殿へ渡し呉れ

    候様に書きこれ有り候に付き、村方様御疑い

解説 「跡役之儀者」・・・跡役の儀は。「跡役」も読むのは困難です。後の役については。 「清蔵殿常松殿へ」・・・「殿」も「常」も形で覚える字。「殿」と「へ」が繋がった形になっています。 「渡呉候様ニ」・・・渡して呉れる様に。 「書有之候」・・・「書」は文書。書いた物。書いたものが有るので。 「村方様御うたがい」・・・村の役人様方が疑い。  この文書は意味が判りにくい言葉が多いのでお手上げです。この際、言葉の解釈は別にして、崩し字の読み方を主にして進行します。御容赦、御容赦。


第三十三章 詫一札之事 其の十五

2014年12月02日 08時04分57秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「詫一札之事」第三頁、上の九~十行目

 

解読 守り可申候。猶又此上之儀者、人ニ

   先達而役席ニ而過言等申間敷候。全

読み (相)守り申すべく候。猶又此の上の儀は、人に

   先だって役席にて過言等申す間じく候。全て

解説 「可申候」・・・申すべく候。「可」が難しい。 「猶又」・・・これも教えて貰わねば読めない字ですが、慣れると読める様になります。 「此上之儀者」・・・此の上の儀は。これ以上の事は。「此」も「者」も難解。 「人ニ先達而」・・・人に先だって。人よりも先に。「先達而」は『せんだって』と読む場合も有ります。 「役席ニ而」・・・役人によって。 次ぎも難解です。「過言」教えて貰わねば読めない字。 「間敷」の右下の縦棒が「候」。申す間じく候。言ってはいけません。 「全」・・・すべて。