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古文書の初歩の学習

第三十四章 借用義定証文之事  其の九

2014年12月20日 09時16分03秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「借用義定證文之事」第二頁、上の九~十行目

 

解読 稼キ方い多し候而も貴殿江少も御損賦掛ケ申間敷候。

    斯義定相決候上ハ本人ハ勿論一家中ニ至迄少も

読み 稼ぎ方致し候ても貴殿へ少しも御損賦掛ケ申すまじく候。

    斯かる義定相決め候上は、本人は勿論一家中に至る迄少しも

解説 「稼キ方」・・・『かせぎかた』、金を稼ぐ事。 「い多し候而も」・・・「致し候ても」。致しましても。「多」は変体仮名の「た」です。形で覚える。 「貴殿江」・・・何度目かの字です。あなた様へ。 「少も」・・・『すこしも』。 次ははっきり読めませんが、「御損賦」としました。こういう熟語は有りませんが、「御損害」と言う様な意味で解釈しておきます。 次ぎも難解、「掛ケ申間敷候」・・・お掛けしません。 「斯」・・・『かかる』、この様な。 「義定」・・・『ぎじょう』。約束。 「相決候上ハ」・・・「決」が難しい。 「一家中ニ至迄」・・・一家じゅうに至るまで。 最後は「少も」・・・すこしも。少しも。これも読める字ではありません。