古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第三十四章 借用義定證文之事 其の三

2014年12月14日 08時13分43秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「借用義定證文之事」第一頁、上の五~六行目

 

解読 年経候内、他借相嵩凌方難出来成行

    悪敷居在出在いたし候儀ニ付、□□門方よりハ

読み 年経り候うち、他借相嵩み凌ぎ方出来難く成り行き

    悪しく居在出在いたし候儀ニ付、□□門方よりハ

解説 「年経」・・・『としへ』。年が過ぎる事。「年経候内」・・・年が経つ内に。 「他借」・・・他からの借金。「他」が難しい。 「相嵩」・・・相嵩み。「嵩」も教えて貰わねば読めない字です。増える事。 「凌方」・・・日々の生活を凌ぐ事。やりくりする事。 「難出来」・・・出来難く。「出」も難解。 「成行」・・・成り行き。「成」も読むのは困難です。 六行目最初は「悪敷」・・・悪しく。これも読むのは困難です。 「居在」・・・『きょざい』住んでいること。「在」も難しい。 「出在」・・・「出」の崩しも難解です。在から出ること。「出在」は辞書に載っていませんが、推定です。 次は、「い多し候儀ニ付」・・・「多」は「た」の変体仮名です。この書き方は読みにくい。