古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十二章 扱い済み証文の事 其の二

2014年05月29日 06時32分13秒 | 古文書の初歩

 

 

 

「曖済証文之事」第一頁、上の三~四行目

 

解読 日下安右衛門殿、山本善次殿、湯川亀右衛門殿江

    被為仰付、御調之上双方へ異見仕下タ方ニ而

 

読み 日下安右衛門殿、山本善次殿、湯川亀右衛門殿へ

    仰せ付けさせられ、お調べの上双方へ異見仕り下方にて

 

解説 「日下」・・・『くさか』と読む苗字。 「安右衛門殿」・・・難しい人名です。 「善次」、「湯川」、「亀右衛門」いずれの名前も難解。特に「右衛門」、「次」などに注意。 最後の字も読むのは困難ですが「江」・・・「・・・へ」。 四行目は、「被為仰付」・・・仰せ付けさせられ。 「L」の様な字は「上」です。 「異見」・・・「異」は「已」の下に「大」と書く異体字です。「異見」=「意見」。 「仕」・・・仕り。つかまつり。意見をして。 「下タ方」・・・「タ」は送り仮名で、「下タ」と書いて『した』と読みます。  「下モ」と書けば『しも』。「下方」・・・下級の者。「下方にて」・・・上席者ではなく、下級の者で。