古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十一章 苫草場争い 其の三十七

2014年05月07日 06時44分08秒 | 古文書の初歩

 

「苫草場争い・願奉口上」第九頁、上の三~四行目

 

解読 難心得奉存候ニ付、右之品浦儀八郎殿

    へ相達申候得共、ケ様之公事等ニ

 

読み 心得難く存じ奉り候に付き、右の品浦儀八郎殿

    へ相達し申し候えども、斯様の公事などに

 

解説 「難心得」・・・心得難く。承知出来ない。 「奉存」の次に「候ニ付」が有ります。是は誠に承知出来ない事と思われますので。 「右之品」・・・右記の事情。「右」も「品」もやさしい文字ですが、古文書では読むのは困難です。形で覚えましょう。 次は小さい字ですが、「浦儀八郎殿」です。江田組大庄屋。 「へ相達申候得共」・・・お伝え申し上げたが。 「ケ様之」・・・『かようの』。斯様の。この様な。「ケ」は一ヶ所・霞ヶ谷など、読みは「カ」と読みます。 「公事」・・・『くじ』又は『こうじ』。公の事務。又は訴訟或いは税の事。(広辞苑より)