古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十一章 苫草場争い 其の三十三

2014年05月03日 05時32分44秒 | 古文書の初歩

 

「苫草場争い・願奉口上」第八頁、上の五~六行目

 

解読 無御座下村計伐り取申候御事。  

    一、拾七年以前、當村氏神修復仕候處

 

読み 御座無く、下村ばかり伐り取り申し候おん事。 

    一つ、拾七年以前、当村氏神修復仕まつり候処

 

解説 (沙汰も)「無御座」・・・御座無く。連絡も無く。 「下村計」・・・下村ばかり。 「伐取」・・・伐り取り。苫草を刈り取り。「伐」の字は「代」と書いていて、画数が足りませんが、「代り取り」では意味が通じません。 「申候御事」・・・申し候おん事。伐り取ったと言う事実。(があります。) 「拾七」の次は「年」の崩し字です。 次は「以前」・・・この崩しも難解です。「前」と言う崩し方は、前頁に出た「格別」の「別」に非常に似ています。上部の形が少し違うかなと言う程度です。 「当村氏神」・・・田並上村の鎮守のお宮。この宮は実は、田並上村と田並浦、両村共有のお宮です。場所は上村領内に有ります。 次は「修復」としました。串本町史に依りました。しかし、「修」はいいとしても、「復」は間違っている様に思います。この字は難しくて、読む事は出来ません。