「苫草場争い・願奉口上」第十頁、上の一~二行目
解読 一、拾弐年已前、田野崎へ難渋船寄セ
参り田并浦ニ分一多ク取申候得共、
読み 一つ、十二年以前、田野崎へ難渋船寄せ
参り、田並浦に分一多く取り申し候得ども、
解説 「已前」・・・『いぜん』。以前。 「田野崎」・・・『たのさき』。田並浦西に突き出た小さな岬。 「難渋船」・・・難破船。 「寄セ参り」・・・流れ着き。 「田并浦」・・・田並浦。 「分一」・・・『ぶいち』。海難救助の報酬。救出した船の積荷の価格の何分の一かを報酬とした事を言う。(広辞苑より) 「田並浦が分け前を余分に取ったと言う事か。?