古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十一章 苫草場争い 其の四十四

2014年05月14日 05時02分39秒 | 古文書の初歩

 

「苫草場争い・願奉口上」第十頁、上の七~八行目

 

解読 外ニ諸稼も無御座、其上猪鹿荒シ

    村迷高等も多、尤御用捨等被為(成下)

 

読み 他に諸稼ぎも御座無く、其の上猪・鹿荒らし

    村迷高等も多く、尤も御用捨等成し下せられ

 

解説 「外ニ」・・・「外」と言う字は超難解です。以外に。 「諸稼」・・・色々な稼ぎの仕事。 「無御座」・・・御座無く。丁寧語です。「他の稼ぎも無く」。  「其上」・・・其の上。「上は書き洩れて、あとで追加したような書き方になっています。 次も難しいが、以前に出ました。「猪・鹿」です。農作物を荒らす(食べる)害獣。 「村迷高」・・・この意味が判りません。御免なさい。 「多」・・・この字も難しい。「多く」と読む。 次の「志」の様な字は、「尤も」です。 次の崩し字も難解です。「御用捨」・・・善悪の判断をする事。遠慮する事。