古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十一章 苫草場争い 其の三十六

2014年05月06日 07時33分34秒 | 古文書の初歩

 

 

「苫草場争い・願奉口上」第九頁、上の一~二行目

 

解読 棟札無御座、田并浦先庄屋九郎左衛門

    勤申候時分之棟札御座候由是以

 

読み 棟札御座無く、田並浦先の庄屋九郎左衛門

    勤め申し候時分の棟札御座候由、是以て

 

解説 (古来の)「棟札無御座」・・・棟札御座無く。昔の棟札は無く。 「田并浦」・・・田並浦。 「先」・・・先の。前の。 次の字は読みにくいですが、「庄屋」です。 その名は「九郎左衛門」、これも読むのは困難です。特に「郎」と「衛」はこの様な形になります。 二行目最初の字も難しい。「勤申候」・・・勤め申し候。「申」の下部の右跳ね部が「候」。勤めていた。 「時分」・・・ころ。時期。 次の「ミ」の様な字は「之」です。 「御座候由」・・・有るとの事。有るとの話し。 「是以」・・・「以」は語意を強調する言葉。「是は誠に」。