古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十九章 山火事に付き願口上控 その三十九

2013年11月15日 07時57分35秒 | 古文書の初歩

 

「霞ヶ谷山火事ニ付願口上控」第十三頁、上の七~九行目

 

解読 候へ者、有田上村江も為用心 一ト通り掛合呉候様村中

    一等申出右願出之処至(極)

 

読み 候えば、有田上村へも用心させ、一通り掛け合い呉れ候様

        村中一等申し出で右願い出の処、至(極)

 

解説 最初の短い縦棒が「候」です。「候へ者」・・・「候えば」と読みます。 次の「有田」も何度出くわしても読むのは難しい。 「江も」・・・へも。 「為用心」・・・下から返って「用心させ」と読む。「為」は使役の助動詞。 「一ト通り」・・・「一」の読み方にも色々有るので、下に送り仮名を附しています。この場合は「ひと通り」と読みます。 「呉候様」・・・呉れ候様。中の点が「候」で、次が「様」。 「村中一等」・・・「村中一統」の事。 「申出」・・・申し出。「出」は何度出ても難しい。 次は「尤」にも見えますが、何度も出て来る「右」です。 「願出之処」・・・右の通り願い出た処。 最後は「至」で、「至極」『しごく』と続きます。