古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十九章 山火事に付き願口上控 その二十八

2013年11月04日 05時56分08秒 | 古文書の初歩

 

「霞ヶ谷山火事ニ付願口上控」第十頁、上の一~三行目

 

解読 火元江参り××共々 防方取計仕候。扨当村

    之内長五郎と申毛のゝ屋(根)

 

読み 火元へ参り××共々防ぎ方取り計らい仕り候。扨当村

    の内、長五郎と申す者の屋(根)

解説 (夫れより)「火元江参り」・・・ここは易しい。 次は二文字を墨で消して、最後は「共々」・・・『ともども』、一緒に。共同で。 「防方取計仕候」・・・延焼して来ないよう防火の作業をしました。「仕」の次の点は「候」です。 次の一字は「扨」・・・『さて』。ところで。 「当村の内」・・・当田並上村の民家の中で。 次は人名で、「長五郎」と読みます。人名はどれも非常に難しい。前後の文章の意味から推定する事が出来ないので。ここでは特に「郎」の崩し方を覚えて下さい。平仮名の「ら」の様な字です。 「と申毛のゝ」・・・と言う人の。「毛」は平仮名の「も」の元の漢字です。「申す者の」。 最後は「屋根」の「屋」。