勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

鰹節

2011-11-20 23:26:21 | Weblog
 昔、名工たちがねずみを彫ってその腕を競った。しかし、左甚五郎の彫ったねずみは誰が見ても上手いとはいえない。そこで猫にその優劣を委ねた。連れてきた猫は他のねずみには目もくれず、左甚五郎のねずみに飛びついたという。ねずみは鰹節で彫ったねずみだったのだ。子供のころに聞いた話である。

 スーパーやコンビニに行けば調理済みの食材が溢れ、火を通すだけ、器に盛るだけ、で家庭料理を味わうことが出来る。単身者にとってはありがたく、自分で調理するより安上がりかもしれない。そんな便利さに頼ることも多いが、基本は自分で調理すことに拘る僕の、数少ない拘りのひとつに鰹節がある。袋入りの削り節もいいが、やはり自分で削った削りたての鰹節に勝るものはない。


 拘るといえば聞こえはいいが、本音は偶々鰹節削り器があるから使っているだけではあるが。。。しかし、最近のスーパーでは鰹節を手に入れることが出来ない。袋入りの削り節は手間もかからず便利であり、手削りの鰹節を味わう家庭は少なくなっているらしい。仕方なくデパートに買いに行く。


 鰹節には雄節と雌節があり、背の部分を雄節、腹の部分を雌節というそうだ。雄節は上品で淡白だが、雌節には脂があり濃厚でうま味が多いという。雄節は雌節より大きく形も直線的で、雌節よりきれいに削れる。削ったとき粉になってしまい、きれいな花かつおが出来ないときにはいい方法がある。 


 上の画像の左側の粉状のものはそのままで削ったもの、右側はガスの遠火で表面を10秒ほど温めてから削ったものである。猫がどちらを喜ぶかはわからないが、使い道によって削り分けるのも面白いかも。。。