江戸時代創業の衣料品店「大内屋」が1月31日に閉店した。
セルバに入っている店舗も1月24日に営業を終了した。
最近主力の女性向け下着やインナーウエアの販売が振るわず、老朽化するビルを建て替えても業績の好転が見込めないと判断したそうだ。
本店の土地と建物は売却される予定。
最終日には商品も少なくなっていた。
男性用の商品はほとんどなく、家内の買い物について行くと目のやり場に困る店でもあった。
(特に2階は困った。)
本店は一番町のアーケード街が交わる角地にあり、多くの買い物客らに親しまれてきた。
地上4階、地下1階で、1、2階の店舗で下着や服飾雑貨などを販売していた。
下着ブランドや生花店のテナントも入っていた。
ピーク時には宮城県内のほか青森、岩手、福島、東京など各都県に計14店を展開、売上高は1990年代後半に年約36億円に達したという。
最近はメーカー直営店、インターネット販売などの攻勢に加え、価格競争も激化。
7月末にはJR仙台駅ビル「エスパル仙台店」から撤退し、本店とセルバ店の2店舗だけとなり、売上高は約10億円に落ち込んだ。
本店は築40年以上経過して、耐震化工事や建て替えが急務となっており、この費用も負担になった。
大内屋は1676(延宝4)年、古着屋として現在の青葉区大町で創業。
1879年に本店を現在地の青葉区一番町に移し呉服を扱った。
73年に若者、女性向け衣料品店にリニューアル。
89年には下着やインナーウエア中心の店に変えた。
男性にはほとんど縁のない店だが、昔から藤崎とセットになっていた風景が変わってしまうのは何とも寂しい。