遊戯三昧

いかに人生を楽しんだかという進行形の記録です。

PCR検査陽性的中率

2021年06月27日 | 意見
少し前だが、6月10日の日経新聞にPCR検査陽性的中率についての解説が掲載されていた。
以下はその引用である。

          *

「ある人がPCR検査で陽性の判定を受けたが、この人が実際に感染している確率はどの程度か」という質問に対してどう答えるか。
陽性なら100%感染しているのではないかと考えるのは間違い。
検査には感度、特異度、陽性的中率という要素があるからだ。
感度=病気に感染している人で、検査で陽性になった人の割合(1-感度=偽陽性率)
特異度=病気に感染していない人で、検査で陰性になった人の割合(1-特異度=偽陰性率)
陽性的中率=検査で陽性の人の中で、本当に病気に感染している人の割合
である。
先行研究を参考に感度を80%、特異度99.9%とし、市民の0.1%が市中感染していると仮定する(これらを事前確率と呼ぶ。)。

          *

検査を受ける1000人のうち、感染者は1人。→感染者のうち陽性になるのは1×0.8=0.8人
検査を受ける1000人のうち、非感染者は999人。→非感染者が陽性になるのは999×(1-0.999)=0.999人
⇒陽性的中率0.8÷(0.8+0.999)=0.44
となる(検査で陽性判定を受けた人が感染している確率は44%)。

          *

現在、PCR陽性者=感染者としていろいろな対策を講じているが、事前確率を無視して全員検査を行うと、いたずらに偽陽性者を出しかねないということに警鐘を鳴らしている。
「ベイズの定理」(条件付き確率)を使っての計算だが、自分でもよく整理できていなかった部分をわかりやすく理解させてくれた。

toko