この世界史年表は20年以上前に購入したものです。
何かにつけてパラパラと開いていたのですが、最近気の向くままに歴史の復習をしているので確認する機会が増えています。
年表の一番の特徴は、同時代に何が起こっていたかということが一覧できるというところでしょうね。
しかし、今回本の後半部分を改めて確認してみました。
いわゆる文化史、宗教史のようにテーマ別の年表になっていることはわかっていたのですが、美術史、音楽・演劇史、文学史などがあることを再発見しました。
特に文学史で、読んだことのある本にラインマークすると、その相対的な位置関係がとても面白い。モームの「人間の絆」、カフカの「変身」、芥川の「羅生門」はどれも1915年から1年以内なのですね。前の年に第一次世界大戦のきっかけになったサライェボ事件が起こっています。ロマン・ロランの「ジャン・クリストフ」は1904年なので、芥川が大学時代読むのをやめるのが惜しくて授業をサボったなどと記述していることが時系列的にわかります。
ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」と、(年表には載っていないのですが)コナンドイルの「四つの署名」が同時期であったことは知っていました。年表を見るとハーディも同じ頃に活躍しています。
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時代背景を思い浮かべながら読書するのもとても楽しいですね。
toko