愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

オランダ-ロシア(EURO´08 QF)

2008-06-23 23:24:40 | 各国代表戦
観戦日 6/23(月)       
 
愛丸’s チェック        
ドイツW杯優勝、準優勝チームを全く寄せ付けず、GLで9得点も挙げたオランダ。
果たして、今乗りに乗ってるオランイェをロシアは止めることができるのか。
焦点はそこ。
オランダが先制すると、前がかりになったところをあの切れ味鋭いカウンターで更に突き放す。
この今大会で披露したリアクションサッカーができればオランダは問題なくSFに進出できる。
ただ、引いてくるチームとの対戦はしてない。
これがどうなるか。
予選なんかで苦労したのはオランダがポゼッションサッカーに出たとき。
このパターンになると、苦労した予選のといのような強さを感じないオランダが姿を現すかも。

試合はロシアの集中力と落ちないスタミナに驚かされた。
スペイン戦でのロシアはいったいどこに行ったのか。
あのままヒディングマジックなんか炸裂せず、GLで消えていくものだと思ってたが、なんのなんのしっかりだまされた。
ここまでたどり着いたこともすごいが、なんとあのオランダを葬り去った。
完全に試合も主導権を握ってたし、流れに中で失点しなかった。
引いて守ってってサッカーでもなく、行くとこはしっかり出て行ってたし、決定機はロシアの方が多かった。
ここまで出て行っても、あのカウンターを許さなかったのはたいしたもん。
若いチームをうまくコントロールし、第1戦での敗戦からすばやく立ち直らせ、勝てるチームに仕上げたヒディングはやっぱりすごい。
スペイン戦での観戦記でかなり酷評したが、この場を借りてお詫びしたい。
トルコのミラクルとは違い、しっかりした攻撃サッカーで相手をねじ伏せる。
このチームはほんとに勢いに乗った。
GKの安定感はピカ一だし、DFラインにも穴がない。
特に、不慣れなSBを任せられてるジルコフには恐れ入った。
この試合ではこれまでほどオーバーラップを仕掛けるシーンは少なかったが、守備でもそれなりにやれた。
CSKAではひとつ前のポジションで攻撃に専念できてあのパフォーマンスなのに、守備をやりながらでもしっかりできてる。
今後楽しみな存在に。
ボランチのふたりの安定感もすばらしい。
セマク、ジリアノフはただ守備的に振舞うだけでなく、ここってときにはフィニッシュまで絡めてる。
サイドに流れてのチャンスメイクもできるし、なんといってもあのスタミナは魅力的。
攻撃ではトップのパブリュチェンコとアルシャービン。
このふたり、今夏の移籍市場で人気銘柄になりそう。
アルシャービンは延長になってあのテクニックとスピードが火を噴いて、もうオランダDF陣はどうにもできなかった。
パブリュチェンコも豊富な運動量と強さ、うまさを活かして、チャンスを作った。
先制点でのあのDFの前を取った動きは見事だった。
このできを維持できれば、SFでもやってくれるだろう。
ヒディングは宣言通り、オランダ国民に一番嫌われたオランダ人になった。
そのオランダは最初からピリッとしたものが感じられなかった。
第3戦で気持ちが切れたわけではないんだろうが、イタリア、フランスとやったときほどの気持ちが伝わってこなかった。
いつでも点が取れるってムードでもなく、あのスピード満点のカウンターも鳴りを潜めた。
ロシアがあれだけ出てきてくれたんだから、いくらでもカウンターは仕掛けられたはず。
疲れってことはないだろうが、主力が一回休んだってことが響いてるかも。
このQF、そんな感じで望んだチームは全てやられてる。
流れがひじょうに重要になってる今大会。
せっかくつかんだ流れを休養ってかたちで一回手放したら、この結果になる。
惜しいシーンがなかったわけでもなかったが、攻撃の破壊力は全く感じられなかった。
やっぱり強い相手との対戦でないと、あのサッカーは展開できなかったのか。
ここでオランダが消えたのは寂しい感じもするが、仕方がない。
ここまでのQFの試合を見てみると、次はスペインがやられる番。
果たしてベスト4の最後の椅子はスペインかイタリアか。

スコア 1-3(1-1 EX0-2)

<得点者> 
オランダ   V・ニステルローイ
ロシア    パブリュチェンコ、トルビンスキ、アルシャービン
~愛丸's MVP~
パブリュチェンコ(ここまでやれるFWがロシアに存在したとは。いいとこで点も取れるし、ボールを引き出す動きもいい。ビッグクラブが食いつきそうな選手)