愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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ドイツ-ポーランド(EURO´08)

2008-06-09 20:02:53 | 各国代表戦
観戦日 6/9(月)       
 
愛丸’s チェック        
歴史的にも因縁のある両チーム。
ドイツW杯でもこのカードが開幕戦だった。
ポーランドはEURO初出場だし、この大会での対戦はないんだが、この両チームの戦い、ドイツは負け知らず。
実力を考えても、ここでドイツが落とすことは考えられない。
そのプレッシャーが仇となって攻めきれずドローってのも考えられなくもないが、イングランドのブックメーカーで一番人気のこのチームが取りこぼすことはない。
不調な選手もちらほらいるが、そのぐらいでもポーランドよりはいいチーム。
ポーランドはどうにかしてドイツに一泡吹かせたいだろう。
そのためにはボルツが神がかったセーブで無失点に抑えるしかない。
ブラジルから帰化したR・ゲレイロってのがどこまでやれるかわからないが、頼るのはこの男とGKのみ。

試合はドイツが格の違いを見せつけた。
ドイツがひじょうにいいサッカーを見せてたわけではないが、これぐらいのでできでもポーランドは相手にならなかった。
DFラインの裏を簡単につくこともできたし、サイドで仕掛けてそこから崩すこともできてた。
シュナイダーのいない右サイドはフリッツが鬼気迫るやる気で何度も突破に成功した。
まだラームとの連携ってのには問題があるが、ここは誰が入ってもそれなりにカバーできそう。
左には不調のシュバインシュタイガーに代わってポドルスキが入った。
このレーヴ采配が見事的中。
本来はFWなのに、この左MFへのコンバートが見事に成功した。
バイエルンでどんな使われ方をしてるのかわからないが、ここから得点に絡むってことを考えると、かなりの武器になる。
縦突破からのクロスってのはそんなに見られなかったが、これはヤンゼンに任せてればいい。
期待されてたバラック、M・ゴメスに元気がなかったのは気になるが、クローゼとともに、これから調子を上げてくるだろう。
このGLで全力を出す必要はさらさらない。
ベスト8の戦いもポルトガルが2位通過でなかったら、そこもゆるく勝ち抜けるはず。
ドイツの目標はセミ・ファイナル以降。
ポーランドががむしゃらに攻めてきても慌てるシーンはなく、これがあと2試合続くだろう。
ここまでの試合を見て、ドイツが明らかに頭ひとつ抜け出してる。
ポルトガルよりも攻守にわたる安定感がある。
ただ、フリンクスがいなくなったら、ちょっと苦しくなるか。
けが上がりだし、体調を考えながら使っていった方がいい。
クロアチアもオーストリアもドイツの足元にも及んでないから、うまく選手はやりくりできるはず。
FW陣の調子が上がりさえすれば、もう問題という問題はない。
ポーランドはこのグループで2位通過を果たしたいはず。
クロアチアで決まりみたいなムードだったが、いざ試合を見てみると、残りの3チームはどこが上がってきてもおかしくない。
ポーランドもブラジル人R・ゲレイロがもっとスモラレクあたりと絡むことができたら、点は取れるかも。
まだ代表で3試合ぐらいしかこなしてないし、試合を重ね、練習を積んで、コンビプレーに磨きがかかればおもしろいかも。
ドイツDF陣相手に勝負できてたのはこの男だけ。
問題はDF陣。
最終ラインの統率がしっかり取れてない。
ここをドイツにつかれあっさり先制を許した。
この試合をクロアチアもオーストリアもしっかりスカウティングしてるはずだから、早急に対応しないと。
ボルツがいるとはいえ、あそこまで簡単に突破されてしまったら、どうにもできない。
このDFラインを引っ張っていく選手が見当たらず、苦しい状況なのに代わりはないが、どうにかしないと。
まだまだ2位を捨てたわけではないだろう。
ドイツW杯では3失点したのに、今回は2失点で済んだってことをプラスに考え、しっかり戦い抜いてもらいたい。

スコア 2-0

<得点者> 
ドイツ   ポドルスキ×2
~愛丸's MVP~
フリンクス(この男がいるのといないのとでは安定感があまりにも違いすぎる。もうバラックも心配することなくどんどん上がっていけるだろう)

オーストリア-クロアチア(EURO´08)

2008-06-09 17:46:05 | 各国代表戦
観戦日 6/9(月)       
 
愛丸’s チェック        
もうひとつの開催国オーストリアの初戦。
開催国とはいえ、このグループで一番格下であることは間違いない。
何度か親善試合を見たが、この大会に出れるレベルではない。
しかし、開催国ってことで、周りがどうにかしてくれるかも。
日本もW杯で決勝トーナメントまで進むことができたわけで・・・。
スイスが前日、敗戦からのスタートを切っただけに、ここはもうひとつの開催国の意地を見せてもらいたい。
クロアチアはエドゥアルドの離脱はひじょうに痛いが、それでもこのグループではドイツに次ぐ力を持ってる。
普通にやれれば問題ない。
完全アウエーという状態を乗り切れば、しっかり勝ち点3が取れるだろう。

試合は開始3分にPKでクロアチアが先制。
この先制点で試合はほぼ決まったようなものだと思った。
しかし、オーストリアにはホームというアドバンテージと開催国の意地があった。
前半の終わり際から、ペースを握ることができた。
トップの選手たちに迫力がないのは気になったが、中盤のイヴァンシュイツがボールを持つと、何か起こるような予感はした。
左足の精度はなかなかのもの。
このファンタジスタにもっと周りの選手が絡めればよかったんだが・・・。
クロアチアはここを完全に封じ込めようとしてた。
ここからの攻撃がうまく展開できてないと、オーストリアは全く輝きを失ってたんだが、そこまで押さえ込まれることもなかった。
後半の途中、38歳のヴァスティッチが入ってから、より中盤の輝きが増した。
マークするファンタジスタがふたりになり、クロアチアはなかなかここを止めることができなくなった。
ただ、何度も言うように、前線でしっかり働ける選手がいなかった。
ハルニクはトップというよりも右のサイドでのプレーだったし、途中出場のキーナストもなかなか高さを活かせなかった。
ハルニクをU-20W杯で見たときは純粋なFWだと思ったんだが・・・。
これだけクロアチアを疲労困憊させる攻撃ができたにもかかわらず、得点を奪うことができなかった。
オーストリアの課題はまさにここ。
守備ではそこまで破綻をきすことがなかったから、点が取れればなんとかなる。
言うのは簡単だが、この大会期間内でこれを克服するのは難しいと思うが、このグループで一波乱起こせるのはこの国。
クロアチアは幸先よく得点できたのはいいが、これといった見せ場を作ることはできなかった。
あのPKもあの時間なら取られなくてもおかしくなかった。
クロアチアの攻撃はなんといってもモドリッチ。
この男が中盤センターから仕掛けたときにのみいい攻撃ができてた。
スルナの縦突破にも迫力が感じられず、クラニチャールにも切れがなかった。
トップのオリッチは豊富な運動量でかき回し、しっかりキープするまではよかったが、点を取れる気配は感じられなかった。
パートナーのペトリッチもインパクトを与えられなくて、エドゥアルド不在がひじょうに響いたかたちになった。
いまさらエドゥアルドがどうのこうのと言っても始まらないので、このメンバーでしっかり戦わなくてはならない。
オーストリアにプレッシャーを与えられなかった攻撃陣のおかげで、守備陣はひじょうに困難な闘いになった。
この試合で、かなり疲労がたまったことだろう。
なんとかゼロで押さえ込んで、試合終了の笛が鳴り響いたとき、ピッチに倒れこんだ選手の多いことったら。
次の試合が心配になった。
R・コバチを中心に、フィジカルを重視した守備は、気持ちと体力が重要。
この体力が持たなくなると、簡単にやれてしまうかも。
クロアチアは個人の技術で仕掛けられると脆さを露呈してしまうので、ここをついてくればなんとかなりそう。
でもこのグループにテクニック重視のチームが見当たらないので、ドイツに次いで突破するのは、この勝利でほぼ確定だろう。
でもその先の見通しはかなり悪い。

スコア 0-1

<得点者> 
クロアチア   モドリッチ
~愛丸's MVP~
R・コバチ(オーストリアの意地の猛攻をこの男を中心になんとかゼロで抑えることができた。疲労感が気になるが・・・)

ポルトガル-トルコ(EURO´08)

2008-06-09 12:52:02 | 各国代表戦
観戦日 6/9(月)       
 
愛丸’s チェック        
C・ロナウドの好調さで一躍優勝候補に躍り出たポルトガル。
前回は自国開催で惜しくも準優勝。
そのときはこの開幕戦で不覚にも敗れてしまった。
その教訓を生かして、ここはどうしても勝ち点3が欲しいところ。
このグループでは頭ひとつ、ふたつは抜けてるポルトガル、先を見据えて、ここは力を抜いて完勝といきたい。
トルコはどこまであのサイドアタックを封じ込めれるか。
ドローに持ちこめれば御の字か。
ニハト頼みの攻撃がどこまで通用するかわからないが、チャンスがないわけでもないだろう。
少ない決定機をいかに得点に繋げれるか。
とにかく、トルコは守りでリズムを作りたい。

試合は予想通り、たいていがポルトガルペースで進んだ。
あのテクニシャンそろいの攻撃陣を押さえ込めるチームはそうはいないだろう。
そんなポルトガルも初戦ってことでどこか固くなってた。
C・ロナウドはプレミア、CLなどの疲れに加え、移籍騒動で体調は万全ではない。
その証拠に、ユナイテッドで輝いてるプレーは見られなかった。
それでもC・ロナウドはC・ロナウド。
スーパーなFKあり、ドリブルでの単独突破あり、魅せる部分ではそれなりに魅せることはできた。
ただ、自慢のドリブル突破、トリッキーなフェイントは鳴りを潜め、簡単にボールを叩くシーンが多かった。
ここから調子を上げていくことだろう。
EUROになるとなぜか活躍するN・ゴメスがこの大会でもいいコンディション。
今回はキャプテンも任され、いつも以上に張り切ってる感が。
ペペと決めたワン・ツーは見事なものだった。
攻撃陣にばっかり目が行きがちなポルトガルだが、守備もなかなかのもの。
バレンシアで全く輝くことがなかったミゲウに代わって右SBに入ったボジングワがいい動きだったし、P・フェレイラも左で安定してた。
それとCB。
R・カルバーリョとペペはこのEUROに出てるチームのCBコンビを考えても、かなり上位にランクされるようなコンビ。
強さもうまさもスピードもどれも申し分ない。
ペペはいいオーバーラップを見せ、代表初ゴールを挙げ、ここからかなり乗ってくるだろう。
やっかいな男を乗せてしまったものだ。
中盤の構成もバランスが取れており、デコが欠けてもなんとかなりそう。
J・モウチーニョのできには驚かされた。
ここまでしっかり代表でやれるとは・・・。
この大会が終わったら、夏のメルカートで人気銘柄になることだろう。
トルコはなんとか守ることができてたが、G・ザンの負傷退場が響いた。
ここからかなりリズムが悪くなった。
スイスもそうだったが、攻守の要となる選手がけがで退場すると、チームの雰囲気が一変してしまう。
FWが代わるのはまだいいとしても、試合途中でCBが代わると、なかなかうまくことは運べない。
途中で入った選手もそうとうやりずらいだろう。
こういう短期間での大会で、いったんリズムを崩すとなかなか上昇気流に乗ることはできない。
トルコはこの敗戦はある程度予想してたんだろうが、けが人を出してまでってことは考えてなかったはず。
残りの2試合を必死で取りにいかないと・・・。
トゥンジャイ、カジムと本来はサイドアタッカーではない選手がそれなりにやれてたが、ニハトってエースのことを考えると、2トップでやった方がいい。
ニハトが輝くときは誰か頼れるパートナーがいるとき。
トゥンジャイはトップもできるし、このふたりで組ませてみればおもしろいのに。
エムレは中盤でしっかり試合を作れる力があるし、あとはサイド。
フェネルバフチェでブレイク中のU・ボラルを左に、右にカジムでもアルティントップで形になる。
しっかりチームを作ってきたんだろうが、流行の4-3-3にこだわる必要はない。
この敗戦を機に4-4-2で勝負してみたら。
だまってても上に行けるチームではないし・・・。

スコア 2-0

<得点者> 
ポルトガル   ペペ、R・メイレレス
~愛丸's MVP~
J・モウチーニョ(デコに代役が務まる選手がようやくポルトガルに出現した。柔らかいタッチのパスに絶妙の上がり。なかなかの選手)

スイス-チェコ(EURO´08)

2008-06-09 11:08:09 | 各国代表戦
観戦日 6/9(月)       
 
愛丸’s チェック        
開催国スイスの試合で、EURO開幕。
ホストカントリーとしてはどうしてもこのGLだけは突破したい。
そうなると、このチェコ戦はひじょうに大事。
ポルトガルが頭ひとつ抜けてる感があるし、2位の座を狙うなら、間違いなくチェコが相手になる。
予選最小失点を誇るチェコの守備陣をスイスはどう崩していくか。
地の利を最大限に活かしていい戦いをしてもらいたい。
チェコは屈強な守備に全てを賭ける。
ツェフを中心にしたこの守備ブロックはこの大会での上位ランクされる。
しっかり守って、コラーに当てて、なんとか点が取れれば。
1点でも取れたら、チェコはしっかり勝つことができるだろう。

開幕戦だったからかどうかはわからないが、どちらもどうもしっくりきてなかった。
スイスはフレイの負傷退場という誤算もあったが、いい感じでボールを持てても、エリア内にうまく進入できなかった。
前半はベーラミがいい仕掛けで右で起点になってたが、こっからクロスが上がらず、リヒトシュタイナーとのコンビってのも見られなかった。
この右サイドはスイスの売りだと思ってたんだが、チェコ相手にはこの自慢の攻撃もしっかり封印されてしまった。
バルネッタが左で使われたが、本職は右だし、けが上がりってこともあって、ドイツW杯ほどの切れは感じられなかった。
両サイドから均等に攻めることができたんなら、チェコのDF陣も多少は慌てたかもしれんが、これぐらいの攻撃ではスイスはGL突破ってのは難しくなる。
フレイのけがもかなり深刻みたいだし、シュトレラーではまだまだ攻撃の核にはなりきれない。
デルディヨクに多くは望めないだろうし、H・ヤキンの切れに全てを賭けるしかないか。
実際、この男がけがのフレイに代わって入った後半はいい流れで攻撃できてた。
それでも中での強さがなく、クロスの精度も低いし、一発裏をつくような必殺スルーでも通らないと点は取れないだろう。
エースの代役を早急に見つけないと、スイスは開催国ながら、GLで姿を消すことになりそう。
守備ではセンデロス。
ミュラーというベテランCBの復帰で多少は肩の荷も降りたんだろうが、1回のミスが失点に繋がった。
しっかりラインを上げてれば、オフサイドを取れてたものを、気を抜いてしまったのか。
ポカが出てはいけない場面で出てしまった。
大事なチェコ戦を落とし、あとふたつを取らなければならない。
チェコはプラン通りの試合運びで、しっかり勝利。
攻撃に関しては何も見るべきものがなかったが、あの守備には惚れ惚れした。
どこからどうやって崩していけばいいのか。
高さで負けることはなかったし、フィジカルでもスイスを圧倒した。
フレイに決定的なシュートもミドルだったし、危険なシーンはたいていがミドルから。
ツェフの安定感は抜群だし、その前の4人も崩される気がまったくしない。
中盤の底ではベテランガラセクが気の効いたプレーで相手の攻撃の目を摘んでくれるし、穴という穴がない。
ただ、ひとつだけ気になった点が。
H・ヤキンがボールをキープしてる状態で、3列目からフェルナンデスがDFラインの裏に抜け出したシーン。
パスも通ったんだが、これはオフサイド。
このシーン、オフサイドになったからよかったが、いとも簡単に裏を取られてた。
屈強なDF陣ではあるが、スピードの対応には難があるかも。
トルコ、ポルトガルと早いFWがいるチームにはひょっとすると苦労することがあるかも。
それでも最後にはツェフがいるわけで、そう簡単に失点することはなさそう。
問題はほんとに攻撃力。
ロシツキがいないのはほんとに痛い。
この試合での攻撃は想像性のかけらも感じられなかった。
シオンコがひとりがんばってたぐらいで、コラーの高さが活かされることもなく、プラシルのパス、ミドルがよかったわけでもない。
スベルコシュという新星になにか感じるものがあったのが唯一の救いか。
いっそのことこのスベルコシュとフェニンの2トップってのもおもしろいかも。
なにはともあれ、ブリュックナーの采配が全てか。

スコア 0-1

<得点者> 
チェコ   スベルコシュ
~愛丸's MVP~
ツェフ(この男の安定感ったら。この試合でのいくつか好セーブを披露してくれた。これぞまさに守護神)