愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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トルコ-チェコ(EURO´08)

2008-06-17 23:24:46 | 各国代表戦
観戦日 6/17(火)       
 
愛丸’s チェック        
この試合、勝った方が決勝トーナメントに進出することができる。
どちらもほんとに負けられない一戦。
トルコはチェコの対戦で1勝しか上げることができてない。
それも50年前の話らしい。
それを踏まえると、チェコの方が断然有利なんだが・・・。
攻撃面では多少トルコに分があるように思えるが、守備面では断然チェコの方が優勢。
ポルトガル戦では3失点してしまったが、ツェフからそう簡単に点が奪えるとは思えない。
チェコが先制するとあっさり行ってしまうかも。

試合は劇的なものになった。
トルコの意地というか、あってはならないツェフのミスが破滅への引き金になったというか、今のトルコには運も味方してる。
はっきり言って、そんなにいいサッカーができてるとは思えない。
いい場面でさすがエースといった活躍ぶりを見せたニハトだったが、今シーズンのビジャレアルでの活躍には遠く及ばない。
この3戦でまだトルコはニハトを有効活用できてない。
トゥンジャイが高い位置をキープしたときに、ニハトの動きが活き活きしてるのを見ると、早くこのふたりの2トップってのを実現すればいいのに・・・。
ってなんだかんだ言っても、あの逆転劇は奇跡だった。
残り5分で2得点を挙げ、不可能を可能にしてしまったトルコの魂には頭が下がる思い。
あの名手ツェフのミスまで誘発した。
正確な飛び出しとキャッチングしか見たことがなかったから、あのキャッチミスは信じられない光景だった。
雨の影響があったのかもしれんが、判断ミスは犯してないはず。
やっぱりトルコには運があった。
これといって特筆するところはないのに、なぜか先制されて苦しい状況でも逆転してしまう。
スイス戦も、このチェコ戦も。
果たしてこの運が決勝トーナメントでも通用するかどうかわからないが、こういう短期決戦ではこういうことも重要。
戦術なんか二の次で、魂と運が最大の鍵になる。
そのどちらも持ち合わせてるトルコはひょっとすとひょっとするかも。
でも、DF面での不安はつきまっとてるから、簡単にやられてしまう可能性もある。
どことの対戦になるかはまだわからないが、次がほんとの勝負。
チェコは完全に勝てたゲームを落としてしまった。
いい時間に点を取り、あのDF陣を考えると、2-0で終わってもなんらおかしくなかった。
それがどうしてこうなったのか・・・。
1失点目は仕方ないにしろ、やっぱり2失点目か。
あのツェフのミスはチーム全体を不安にしてしまった。
まさかって気持ちがチーム全体に充満し、完全に浮き足だってた。
3失点目はその浮き足だったDF陣のラインコントロールが乱れ、そこをニハトにつかれて完璧なゴール。
ボラクのシュートがポストに当たらなかったら、チェコがこの試合をものにしたのに。
とにかく、チェコはトルコと正反対で運に完全に見放された。
守備的な交代が悪かったわけでもなく、コラーの1トップもこの試合では有効だった。
ただ、バロシュが最後までベンチってのはあまりにもさみしすぎた。
ブリュックナー采配もここでは通用しなかった。
ここまでの逆転劇ってのもなかなか見れるもんじゃない。
かなり興奮して見れた試合だった。
こういう試合がこのEUROであと何試合見られるかわからないが、ここまではこの試合がベストゲーム。
トーナメント進出がかかった試合ってのはほんとに盛り上がる。
できれば、ミスからの逆転じゃない方がよかったが、えてしてこういう逆転劇はミスから始まるもの。
何度も言うが、まさかツェフがあんなミスをするとは・・・。
守備のチームとしてこのGLを突破すると思ってたチェコが6失点で姿を消すことを誰が想像しただろう。

スコア 3-2

<得点者> 
トルコ   アルダ、ニハト×2
チェコ   コラー、プラシル
~愛丸's MVP~
ニハト(パートナーがころころ変わる中、しっかり自分の仕事を貫き通し、逆転勝利に貢献。あの3点目はお見事だった)

スウェーデン-スペイン(EURO´08)

2008-06-17 21:33:54 | 各国代表戦
観戦日 6/17(火)       
 
愛丸’s チェック        
強固なDFを誇るギリシャから2点を挙げ、完璧な勝利を飾ったスウェーデン。
ビジャのハットトリックで完勝したスペイン。
この両チーム、このEUROの予選でも同じグループだった。
ある程度手の内はわかってるはずだから、ひょっとしたら硬い試合になるかもしれん。
それでもズラタン、ラーション、F・トーレス、ビジャの2トップが爆発してくれることを期待する。
そうなると、両チーム、守備が重要に。
その部分だけ考えると、スウェーデンの方に分があると思うが・・・。
クアトロ・フゴーネスを解体したスペインがどこまでやれるか。

試合は、やっぱり両チーム思うように攻撃ができてなかった。
スウェーデンはズラタン、ラーションのコンビでスペインのDF陣を脅かすシーンってのが少なかったんだが、1つのチャンスをしっかり物にした。
やっぱりズラタンってFWは化け物だ。
体調は万全ではないと思うのだが。強さとうまさはこのぐらいのコンディションでも世界で通用するものがある。
ラーションがいてくれるってのもこの男にとっては大きいか。
スペインのDFの中でも強さには定評があるS・ラモスを完全に子供扱い。
1点ビハインドの状態で貴重な同点ゴールだった。
前半で引っ込んだところを見ると、ほんとに体調に問題があるんだろう。
この男がいるといないとではスウェーデンってチームの怖さがぜんぜん違ってくる。
大事に使っていって、もっと数多くゴールを上げてもらいたいんだろう。
エルマンデル、ユングベリと攻撃が好きなサイドプレーヤーがどちらかと言うと守備び重点を置いてたところを見ると、スウェーデンはこの試合、そこまで勝ちにこだわってなかったのか。
アディショナルタイムまではそのプランがしっかり遂行できてたが・・・。
やっぱり最後はスペインの底力に屈してしまった。
というか、絶好調のビジャを止めることができなかった。
魂のセーブでなんとか踏ん張ってたイサクソンも、このビジャのシュートだけはどうすることもできなかった。
第3戦はロシアとの戦い。
ギリシャ-ロシアの結果がどうなってるかわからないが、ロシアに決勝トーナメント進出の目がなくなってればいいんだが、この試合で突破がなんて状況だと、ちょっと厳しい試合になる。
スペインはセスクを完全に控え要因にして、F・トーレス、ビジャの2トップを基本軸に変更してきた。
初戦のビジャの活躍を見ると、今さらクアトロ・フゴーネスなんて言ってられないだろう。
ふたりの関係はすこぶる良好みたいだし、チャビもM・セナとのドブレ・ピボーテの方がやりやすそう。
先制点はショートCKからD・シルバのおしゃれなクロスをF・トーレスがうまく足を伸ばして、なんともスペインらしいゴールだった。
普通のシュートCKじゃないってところに意義があった。
こういうプレーが多く見られてるうちはそう簡単にやられることはないだろう。
同点に追いつかれ、その後、こんなプレーが少なくなったのを考えると、先々、強豪って呼ばれるチームと対戦することになると、不安が残る。
不安と言えば、バルサ勢がこぞって早い段階で交代させられた。
プジョルは前半に足裏の負傷で交代したし、チャビはひざを削られ、イニエスタはまだ食中毒の影響で切れが感じられず、後半の15分で交代。
チャビは大事を取っただけだろうが、誰もチームの中心なだけに今後が思いやられる。
経験不足のアルビオルはまだまだだし、マルチェナも不安がある。
このバレンシアのCBコンビがどこまで踏ん張れるかが今後の鍵。
細かいパス回しで相手を翻弄し、得点するのがスペインの形なんだが、最後はロングボール一本にビジャがうまく抜け出しての勝ち越しゴール。
この男の勝負強さには恐れ入った。
スペイン代表のエースはF・トーレスではなく、この男。
来シーズンもバレンシアでこの勝負強さを発揮してくれることを祈ってます。

ここであと2試合の観戦記も。
諸事情により、移動中での観戦になったので、簡単に振り返ってみます。
イタリア-ルーマニアはイタリアがまだまだ本調子になく、大苦戦。
それでもあのムトゥのPKを守護神ブッフォンが止めたのが今後に大きく響いてきそう。
あれでチームのムードがよくなってくれば、フランスに勝って、ルーマニアの結果次第ってことになる。
これでもし、決勝トーナメントに上がることになったなら、いつものイタリアサッカーで上位進出ってことになるはず。
フランス戦がひじょうに楽しみに。
オーストリア-ポーランドはなんといってもボルツに尽きる。
最後の最後にバスティッチにEURO最年長ゴールとなるPKを決められドローになったが、流れの中でのスーパーセーブは見事だった。
この男がいなかったら、ポーランドは散々たる結果になっていただろう。
ポーランドはR・ゲレイロとうまく絡める選手が出てこないと勝負にならない。
選手個々の能力だと、オーストリアの方が上のように思えた。
コークマスの個人技にはなかなか見るべきものがあった。
ホストカントリーの意地で第3戦のドイツ戦を死に物狂いで戦ってもらいたい。

スコア 1-2

<得点者> 
スウェーデン  イブラヒモビッチ
スペイン    F・トーレス、ビジャ
~愛丸's MVP~
M・セナ(スペインの中盤の舵取りをしっかりこなしてた。守備で目立つだけではなく、フィニッシュまでいく攻め上がりも魅力的)