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“品質保証”は“品質マネジメントの一部”?

“品質保証”の定義は現在の規格ISO9000:JIS Q 9000では 次のようになっています。
“品質要求事項が満たされるという確信を与えることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部”ということです。
JIS Z 9901では“十分な信頼感を供するために“となっていた部分が“確信を与える”という言葉になっていると考えられます。この説明文というか定義の文章構造 自体は 簡単ですが “品質要求事項”や“品質マネジメント”の言葉の意味も含めて 図示しますと下図のようになります。



ここで“品質保証”が“品質マネジメント”の一部と言っていますが、“品質マネジメント”には 他に“品質計画”,“品質管理”,“品質改善”が あるということです。ここで、“品質計画”の定義が いささかややこしい構成文章になっていますので 図示しておきます。(“品質方針”や“品質目標”の“設定”が “品質計画”に含められている 雰囲気です。/図中QMという略語を入れましたが“品質マネジメント”を指します。)




つまり、“品質マネジメント”は“品質保証”と“品質計画”,“品質管理”,“品質改善”から成り立っているということです。
私としては 若干不満な定義です。“品質マネジメント”は“品質保証”を実現するためにあると考えるからです。つまり、“品質保証”を“品質計画”,“品質管理”,“品質改善”と同列には扱えない概念であると考えています。“品質保証”をあまりにも矮小化して捉えていて、何のための“品質マネジメント”なのかを 見落としている印象です。
そういう立場でJIS Z 9901の、品質保証の定義 「ある“物”が品質要求事項を満たす事についての十分な信頼感を供するために、・・・・・実証される、すべての計画的かつ体系的な活動」の方が 納得的です。いわば、目指すべき大“品質保証”と 品質マネジメントの一部である小“品質保証”が あるのでしょうか。

では“品質マネジメント”の定義はどうなっているのか、というと、既に図示していますが“品質に関して組織を指揮し、管理するためのマンジメントシステム”となっています。何か 気合抜けというか 実に平板というか 淡々とした印象です。“信頼感”や“確信”を与えるという主観を相手にしている割には冷めているような気がします。これで良いのでしょうか。
“品質マネジメント”が“品質保証”のためだ、と書くと“蛇が尻尾を噛む”ような定義になるので、それを恐れたのでしょうか。
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