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曽村保信・著“地政学入門 改版―外交戦略の政治学”を読んで

今週は曽村保信・著“地政学入門 改版―外交戦略の政治学”の読後感想としたい。実は一時、佐藤優氏の博学に憧れて同氏の著書を読んでいたのだが、その内の“地政学入門 (角川新書)”を読み始めてみても、内容が博学・詳細に過ぎてこのままでは“地政学入門”ができないのではないかとの疑念が生じて、途中でこれを放り出し、本書を入手して読み始めたという次第だ。その佐藤優氏もこの本を推奨していたのだ。“改版”して再出版というのは、確かに名著の証なのだろう。 “マッキンダーの発見”とは端的に言えば、マッキンダーは1900年代初頭の世界地図でユーラシア大陸とアフリカ大陸を世界島と呼び、世界島の中心を中軸地帯(ハートランド)、それを取り囲む内側の三日月地帯、外側の三日月地帯に地域分類したことである。そして、①東欧を支配するものはハートランドの運命を制する②ハートランドを支配するものは世界島の運命を制する③そして世界島を支配するものは世界の運命を制する、という結論を得たことが地政学の基本となっている。 だが、これまでの世界史ではランド・パワーがシー・パワーを上回った事実はなく、常にシー・パワーが世界の覇権を握って来ている。だからこそ、“海の地政学を学ぶ必要があり、さらにこの本で省略されたマハンの本質を私なりに確認し、“お勉強”したいと思っているところだ。 . . . 本文を読む
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