グラント・ワーリントン、41歳

2006年02月05日 | 風の旅人日乗
2月5日 日曜日 メルボルン

写真は、ボルボ・オーシャンレースに参加している唯一のオーストラリア艇のオーナー・スキッパー、グラント・ワーリントン、41歳。メルボルンのデベロッパー。
世界一周レースに出たいという夢をついに実現させたけど、今回はちょっと資金的に苦戦中。でも、ガッツの塊、かつセーリングが飯よりも好きと言う実業家セーラーだから、今回の苦戦を糧に、次の大会ではかなりのチームに仕上げて出てくるはず。

そのグラントの艇は、現在はブルネイというオランダの人材派遣会社(特にプロジェクトマネージャー・レベルの人材に特化した人材派遣で成功した企業だと聞いています)のスポンサードが決まり、『ブルネイ』と名前を変えたのだが、その『ブルネイ』に朝早くから乗せてもらった。

『ブルネイ』は、メルボルンからブラジルまでの第3レグ、ブラジルからアメリカのボルチモアまでの第4レグを欠席する。
なぜか。

それは、このまま、今現在の艇の状態でレースを続けても勝ち目がまったくないからだ。
勝ち目がないからレースから撤退するのではなく、2ヶ月近くをかけて徹底的に艇を改造して、それからレースに復帰する作戦だ。

ニューヨークを経由してボルチモアからイギリスに渡る第5レグは、大西洋横断記録もかかるし、その次の第6レグのフィニッシュは、新しいスポンサー『ブルネイ』の地元だ。そこで好成績を収めれば、スポンサーとしても効果が高い。
それで、それらのレグで、華々しい成績で復活することに賭けよう、ということになったのだ。
落ち着いた、前向きで、大人の判断をするスポンサーだし、チームだと思う。

『ブルネイ』は現在最下位だが、なんと言っても、超新世代のモノハル艇と言われているボルボ・オープン70クラスである。船内、デッキには、様々な新しい装備がふんだんに備わっていて、「ははあ、なるほど」とか「へー、そうか」と驚くことばかりで、何時間セーリングしても飽きることがない。
カンティング・キール艇のセーリングの詳細や、その他、いろいろ面白い情報をもらった。

今回は(いつもかな。でも今回は特にひどい)、成田に行く時間が迫ってきて、慌てて1時間で荷造りをして家を飛び出したので、いろいろ忘れ物をしていて(パンツも忘れた。はいてきた1枚を夜洗濯して朝また半乾きをはいてます)、写真をパソコンに取り込むことができないので、帰国後に追って載せますが、セーリング中にいろんな新しい艤装、工夫の写真を撮ったよ。

ここで、一休みして、ちょっと別件の秘密の仕事に行ってから、その後、まだ時間があったら、昨日の『ブラジル1』の失速の原因について書こうかと思います。

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