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なし崩しか原発再稼働

2016-11-17 16:02:53 | 日記・エッセイ・コラム

 また原発の稼働延長を認定したとのニュースを知った。原子力規制委員会は、関西電力美浜原発3号機の再稼働の認可を通知した。                                           この原発は向こう20年間は運転延長を認められたことになる。東京電力福島第一原発の事故以来、原発の運転期間を「原則40年」とする                                             制度をあざ笑うように、6月の関電高浜原発の1,2号機についでの認可となった。

 いったいこれはどういうことか。2011年の事故処理を巡ってはいまだに先が見えない現実を抱え、核廃棄物の中間処理場もわずか                           予定の11%しか決まっていない状態、今なお故郷に戻れない無人の村があるにもかかわらずに、と思うとそこに住んでいないものに                               とっても心が痛む。

 本来原発の再稼働は認めないというルールは民主党政権時代に自民党・公明党も賛同して成立したものだが、1回だけ最長20年までは                          延長を可能という例外規定を作ったことに今の政権と電力会社が目を付けたということらしい。「延長は極めて例外的」ということになっていたのだが、                  それを常態化したとしか思えない。

 福井県は原発銀座ともいわれるほど立地が多い。自治体もすっかり資金を得て、もはや原発なしには地方が動かない状態にまでなってしまった。                       それだけ地域の人も絶大なバックアップをしての実施なんだろう。20年間再稼働中も何が起こるかわからない。その時はその時で、というのが                          時の中枢の人たちが考えるということなのかもしれないが、それは許せないことだ。

 今の政権与党は、この先到底責任が取れるとは思えない。ということは何かが起こってもだれも知らんぷりということか。                                       原発は確かに私たちの生活で大きな恩恵をもたらしてくれた。だからといって大事故をしてしまった以上、ここは立ち止まって熟考すべき時だと                           私は思う。立地自治体もこんな危険な事業を潤滑資金を得られるからとせず、自治体本来の姿に帰れないものかと思う。

 北海道にも泊原発がある。何度も避難訓練も行われている。だが、自然の猛威は事故があった時だけ穏やかとは限らない。猛吹雪が起こり、                          視界不能のときもある。道路が凍結して通れないこともある。救援車が予定通り来るかどうかも分からない。                                              そんな危険な状態に、支援のボランティアは参加できるのだろうか。全幅の信頼をおく消防隊とて、人々を救えないかもしれない。 

 地方にはそれなりの大きなバリアを抱えることになるのだ。将来に危険性を残すのではなく、今その危険性を少なくする方向を示して                          おくことが重要だと思う。次々と再稼働をもくろむ電力会社は、不都合な真実を作ってほしくない。もう止めることに決心したいものだ。

 やさしいタイガー


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