それにしても、よくこんな発言をしたものだ。「晋三、君の国には移民問題はないだろう。 しかし、私は2500万人ものメキシコ移民を日本に送ることができるぞ。すると君はすぐに 退陣だ」。米紙ウォールストリート・ジャーナルがトランプの安倍首相に向けて発した言葉だ として報じたものだ。
まるでトランプ氏の恫喝とも思える発言だ。過日行われたG7での会合で移民問題を討議 しているときの発言らしい。どのようなプロセスで言ったかはわからないが、自国が不利に なると受け止めたのか、その腹いせのような言い回しだ。
二人はもっとも信頼を寄せ合う同士だと思わせていたが、どうやら上辺だけなのか。 彼を信じる方がおかしいのか、首を傾げたくなる。政治の中枢にいるものはこうして関係を 絶つことで国民から信頼をなくしていくことに気づいていないのだろうか。
困った人物だ。もっとも日本の移民政策は世界に誇れるものではない。人口減にあわせる ように移民を受け入れようとしているが、移民の意味が違う。日本の移民とは技術職や人手 不足を補う形での受け入れに限定していることだ。
国際社会の視点に立てば、悪政のために阻害されている人々を人権の立場からも受容して いくことが問われているのだし、日本も当然のように検討すべき課題のはずだ。 多少の犠牲を払ってでも苦悩を共にする姿勢こそ尊敬される国になるはずだ。
安倍さんも世界の中でリーダーシップを取るつもりなら、まずは寛容な精神と協調の姿勢を 示すことが大事なはずだ。いつまでも同じ言葉の繰り返し、はぐらかすような姿勢では本当に 退陣と言われても仕方がないのではないか。
今こそ国民から信頼を置かれているかどうか、自問自答すべきときだ。トランプ氏の見境 なしの発言にどう答えていくのか注目しておきたい。
やさしいタイガー
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