初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

組曲「ばらの騎士」 (R.シュトラウス作曲)

2006年06月18日 | その他の作曲家
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はR.シュトラウス:組曲「ばらの騎士」です。

この曲は、もともとR.シュトラウスの同名の歌劇「ばらの騎士」を楽器だけの編成で組曲にしたものです。歌劇は聴いた事がないので、こっちの組曲を紹介する事にしました。(ちょっと手抜きですけど。)でも、歌劇をこんな風に組曲にしてもらえると、聴く側としては聴きやすくていいですよね。(なんて言い訳したりして。)それでも、演奏時間は20分少々ありますから、多少のボリュームもありますし、聴き応えもある曲です。

内容的にも、時間的にもR.シュトラウスの魅力がぎっしり詰まった名曲と言えると思います。美しいメロディもありますから、うっとりして聴ける曲かもしれないですね。
さて、歌劇ですから、あらすじを少し紹介すると…、
ウィーンの元帥夫人と若きオクタヴィアンが、一夜を明かした元帥夫人の寝室から物語は始まります。(不倫ですね。)部屋の外が騒がしくなると、メイドの姿に扮して慌てて逃げようとするオクタヴィアンでしたが、来客の正体はオックスでした。そうとは知らないオックスがメイドに化けたオクタヴィアンを口説いていると、元帥夫人が現れて3人でお茶をします。そこで、オックスは元帥夫人に富豪の娘であるゾフィーと結婚するので、その使者である「ばらの騎士」を紹介して欲しい。と用件を切り出しました。元帥夫人はオクタヴィアンを紹介しますが、メイド姿に扮した目の前のオクタヴィアンは気が気ではありません。
なんとか、その場を逃げ出したオクタヴィアンは後日「ばらの騎士」としてゾフィーを尋ねますが、ふたりは一目見たその時から意気投合して恋に落ちてしまいます。そこに現れたオックスでしたが、オックスの粗暴な振る舞いにゾフィーは婚約破棄をしようとしますが、彼女の父親はそれを許しませんでした。オクタヴィアンはなんとかゾフィーの気持ちをオックスに伝えますが、納得いかないオクタヴィアンは憤慨して剣に手をかけてオクタヴィアンに襲い掛かりますが、オクタヴィアンは軽くそれをあしらいます。
後日、仕方なく一計を案じたオクタヴィアンは、メイド姿に扮して待ち伏せていると、凝りもせずにオックスはまた口説き始めます。女装したオクタヴィアンは迷惑そうに警察を呼ぶと、オックスは「彼女は今度結婚する富豪の娘だ!」と言い訳しますが、そこへゾフィーの父親が現れて「断じて違う」と言い張られてしまいます。父親にまで恥をかかせてしまったオックスは嫌われて、ゾフィーとオクタヴィアンはめでたく(!?)結ばれる事となりました。

ちょっとあらすじが長くなりました。後半は結構複雑な人間関係が面白い展開を見せていますが、ちょっと省略しましたので、真相は歌劇でお楽しみください。


 ホルンの変わった響きから曲は始まります。その後に続くフレーズも初心者の方が聴く
 と、すこしとらえどころの無いような、風変わりなフレーズに聴こえるかもしれません
 ね。しかし、一旦静かになり、オーボエのやわらかい響きが聴こえてくる頃には、なん
 となく、曲の雰囲気もつかめてくると思いますよ。
 その後はヴァイオリンの甘いメロディがここちよく感じられるしっとりした気分になって
 いるんじゃないでしょうか?
 トランペットを使った盛大な音楽がそれを一時締めくくると、曲は表情を変え場面が
 変わったようになります。
 イングリッシュホルンのやわらかな音色が再び暖かいフレーズを奏でるとしばらくは
 夢見ごこちでいられるような、ぼんやりとした、うつろな曲調が木管楽器を引き継いで
 恋する乙女心を歌っているようです。
 すると、突然またトランペットが横槍を入れるように鳴りはじめます。一瞬妖しげな
 雰囲気になるのかと思いきや、これはヴィオラでしょうか?弦楽器が甘いワルツの
 メロディを鳴らし始めます。オーボエやフルート一緒に楽しく踊っているような姿が
 目に浮かんできます。ワルツっていいですよね。聴いているだけで心が躍ってしまう
 ように軽くなります。時には激しく、時にはやさしい展開を見せるこのワルツもとて
 も魅力的な作品ですね。最後はまるで映画を見ているかのような感動的なフレーズで
 盛上げてハッピーエンドで曲は終わります。こんなにすがすがしい気分で聴き終える
 事のできる曲なので、すこし長めですがオススメの一曲ですね。

 
歌劇も面白い内容のようですが、この曲は組曲で聴いても甘いメロディを楽しめますから特に歌劇の話を抜きにしても、曲だけで十分音楽を楽しむ事のできる作品だと思います。組曲を聴いてみて、この曲が好きになったら、それから歌劇を楽しんでみてもいいと思いますよ。

≪オススメCD≫
まずは組曲でこの曲の魅力をご堪能ください。
R.シュトラウス:アルプス交響曲/ばらの騎士(組曲)
ティーレマン(クリスティアン), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ホルツアプフェル(アントン), R.シュトラウス
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆☆☆   →麗☆☆☆☆☆
怒:☆☆★★★
哀:☆★★★★
楽:☆☆☆☆★

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