たまには、作曲家の生涯にふれてみてはいかがですか?
今日は「楽聖」ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(第6話)です。
≪作曲家の肖像≫
【Ludwig van Beethoven】
恋に破れたベートーヴェン。作曲は多くの名作を生み出していきますが、今日はそのつづきからです。
(第6話)【新作交響曲】
1806年弦楽四重奏を3曲完成させると、これをリヒノウスキー侯とも親交の深かった、ラズモフスキー伯爵に献呈する事になります。
同年9月にはリヒノウスキー侯とボヘミア地方へ旅行をし、2ヶ月ほど滞在します。ここで作曲に取り組むと「ヴァイオリン協奏曲」などの名曲を生み出していきます。
12月に行われた演奏会のプログラムとして既に予定されていた「ヴァイオリン協奏曲」でしたが、ベートーヴェンはギリギリまで作曲をしていたようですが、このヴァイオリン協奏曲を初演した、ヴァイオリニストのフランツ・クレメントは、この曲をほぼ初見で弾きこなし、見事に初演を果たしていたようです。
1807年3月には、それまでに書き溜めた自作の演奏会が、ロプコヴィッツ侯邸で開催されます。ここでは、交響曲第4番やピアノ協奏曲第4番が初演されると、現在でも名曲との評価を受けるこの曲が、とうじもやはり評判を呼び、地元新聞の記事にも取り上げられる程の成果を上げ、演奏会も大成功を収めたようです。
こうして、名作が次々と生み出される中、いよいよ彼の代表作交響曲第5番「運命」そして「田園」が作曲される事になります。
1808年12月にウィーンの劇場でこの2曲を含むベートーヴェンの作品による演奏会が行われます。しかし、この演奏会は大失敗に終わってしまうのでした。
失敗の原因はかなりたくさんあるようです。ベートーヴェンは2曲の新作交響曲の他にもピアノ協奏曲やミサ曲、合唱曲などをプログラムに入れていたようですが、交響曲2曲だけでも、かなり演奏時間が長いのに、これだけの曲を演奏するには4時間ほどかかりますから、夕方6時に始った演奏会は、夜10時を回ってようやく終わるというかなり長いものだったようです。しかも、暖房設備が充分ではなかった当時の12月に、深夜に及ぶ演奏会は、演奏を聴く環境としてはあまり好ましくはなかったようです。
更に、新作交響曲の練習を充分に行えなかった事もその原因になっているようですが、そんな状態で本番に臨んだため、演奏者がミスをするとベートーヴェンが本場にもかかわらず「ダメだ!もう一回」とかなんとか言って、演奏をやり直していたようです。
加えて、「合奏幻想曲」でソロを歌う歌手が急遽、出演できなくなり、代役の歌手が力不足で、充分に歌いこなせなかったのでした。
せっかく新作の交響曲2曲を初演した演奏会でしたが、これらの理由により、交響曲の出来がどう、とかいう以前の問題になってしまい、演奏会自体が大失敗に終わってしまうのでした。
ベートーヴェン、そして、クラシックを代表する名曲の交響曲「運命」「田園」が同時に初演されるという、驚きのプログラムですが、それにしても、踏んだり蹴ったりの初演が大失敗に終わったベートーヴェン。このつづきはまた明日。
【その他の作曲家の生涯はこちら】
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恋に破れたベートーヴェン。作曲は多くの名作を生み出していきますが、今日はそのつづきからです。
(第6話)【新作交響曲】
1806年弦楽四重奏を3曲完成させると、これをリヒノウスキー侯とも親交の深かった、ラズモフスキー伯爵に献呈する事になります。
同年9月にはリヒノウスキー侯とボヘミア地方へ旅行をし、2ヶ月ほど滞在します。ここで作曲に取り組むと「ヴァイオリン協奏曲」などの名曲を生み出していきます。
12月に行われた演奏会のプログラムとして既に予定されていた「ヴァイオリン協奏曲」でしたが、ベートーヴェンはギリギリまで作曲をしていたようですが、このヴァイオリン協奏曲を初演した、ヴァイオリニストのフランツ・クレメントは、この曲をほぼ初見で弾きこなし、見事に初演を果たしていたようです。
1807年3月には、それまでに書き溜めた自作の演奏会が、ロプコヴィッツ侯邸で開催されます。ここでは、交響曲第4番やピアノ協奏曲第4番が初演されると、現在でも名曲との評価を受けるこの曲が、とうじもやはり評判を呼び、地元新聞の記事にも取り上げられる程の成果を上げ、演奏会も大成功を収めたようです。
こうして、名作が次々と生み出される中、いよいよ彼の代表作交響曲第5番「運命」そして「田園」が作曲される事になります。
1808年12月にウィーンの劇場でこの2曲を含むベートーヴェンの作品による演奏会が行われます。しかし、この演奏会は大失敗に終わってしまうのでした。
失敗の原因はかなりたくさんあるようです。ベートーヴェンは2曲の新作交響曲の他にもピアノ協奏曲やミサ曲、合唱曲などをプログラムに入れていたようですが、交響曲2曲だけでも、かなり演奏時間が長いのに、これだけの曲を演奏するには4時間ほどかかりますから、夕方6時に始った演奏会は、夜10時を回ってようやく終わるというかなり長いものだったようです。しかも、暖房設備が充分ではなかった当時の12月に、深夜に及ぶ演奏会は、演奏を聴く環境としてはあまり好ましくはなかったようです。
更に、新作交響曲の練習を充分に行えなかった事もその原因になっているようですが、そんな状態で本番に臨んだため、演奏者がミスをするとベートーヴェンが本場にもかかわらず「ダメだ!もう一回」とかなんとか言って、演奏をやり直していたようです。
加えて、「合奏幻想曲」でソロを歌う歌手が急遽、出演できなくなり、代役の歌手が力不足で、充分に歌いこなせなかったのでした。
せっかく新作の交響曲2曲を初演した演奏会でしたが、これらの理由により、交響曲の出来がどう、とかいう以前の問題になってしまい、演奏会自体が大失敗に終わってしまうのでした。
ベートーヴェン、そして、クラシックを代表する名曲の交響曲「運命」「田園」が同時に初演されるという、驚きのプログラムですが、それにしても、踏んだり蹴ったりの初演が大失敗に終わったベートーヴェン。このつづきはまた明日。
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上半身裸のベートーヴェンCDですか?!確かに第九ならCDはたくさんありそうですが、それにしても・・・、ねぇ。
たぶん第九のCDだったと思いますが、ジャケットがベートーベンの上半身裸の絵というものがあります。未だになぜ裸なのかが不思議です。