夏休み

　当店の夏休みをポスターを貼って告知している。

　客K「夏休みは来週かいな」
　私 「そうや、お盆は珍しい人が来るから、盆をズラして休みを取ってるねん」
　客K「休みは26日までかいな。何処か旅行にでも行くんか？」
　私 「いや、病院や。歳をいったら旅行よりも病院や」
　客K「そうかいな。それで何処が悪いのん？」
　私 「頭や」
　客K「それは分かってる」
　私 「頭は冗談や。検査入院をするねん」
　客K「何処を検査をするのん？」
　私 「胃と大腸…」
　客K「胃と大腸、調子が悪いんか？」
　私 「今は悪ないけど以前にポリープを取った事があるから、胃腸だけにイチヨウ(一応)診てもらお思て」
　客K「ダジャレを入れてくるなあ」
　私 「ダジャレだけはイイチョウシですわ」

　一句：夏休み　宿より病院　お年寄り
　謎かけ：夏休みとかけて、社長と解く。どちらも(避暑・秘書)がつきものです

キー

　M君が女性の歌を唄ったが途中で止めた。

　客M 「これ、高すぎて唄われへんわ」
　ママ「ほんだら、裏声で唄(ウト)うたれエエねん」
　私　「そうそう、内股で立って」
　ママ「小指も立ててマイクを持って…」
　客M 「オカマになれって事かいな」
　ママ「ほんだら、女性の歌も唄えるかも」
　私　「無理無理。大体、男と女のキー、違うねん。キー付けへんかったか？」
　客M 「僕、音楽に詳し無いから…」
　私　「男が女の歌を唄う時はキーを4つぐらい上げると丁度エエねん。女が男の曲を唄う時も一緒や」
　客M 「分かりました。キー憶にとどめておきます」
　私　「そないしとキー」
　ママ「もう、キー、キーとうるさいなあ。エエ加減にしとキーや」
　私　「自分(ママ)も言うてるやん」

　一句：高いキー　キーキー声で　四苦八苦
　謎かけ：キーとかけて、億の次の単位と解く。どちらも(調・兆)です

タッチ

　F子ちゃんが♪呼吸を止めて１秒　あなた真剣な目をしたから　そこから何も聞けなくなるの…、と唄い出したので、私は居合わせたK子さんに尋ねた。

　私 「♪何も聞けなくなるの、て両耳に栓をしたからか？」
　客K「ロマンが無いね。愛し過ぎて相手の気持ちを聞かれないの」
　私 「女心は分からんわ。因みにこの曲のタイトルは何？」
　客K「タッチよ」
　私 「タッチ？ああ、幽体離脱やったら知ってるわ」
　客K「それは双子芸人の“ザ・たっち”やん」
　私 「ほんだらパッチ？このクソ暑いのに…」
　客K「ももひきのパッチと違う。触る、ふれるのタッチよ」
　私 「そうかいな。それで誰が唄(ウト)うてるのん？」
　客K「岩崎良美」
　私 「岩崎良美？『今まで生きてきた中で一番幸せで～す』か？」
　客K「それはバルセロナ五輪平泳ぎ金メダルの岩崎恭子やん。岩崎宏美の妹よ」
　私 「岩崎宏美の妹かいな。岩崎宏美、最近、見んようになったなあ。妹がタッチを唄(ウト)う様になって、バトン・タッチしたんかなあ」

　一句：ちょっとだけ　犬に触ると　ワンタッチ
　謎かけ：タッチとかけて、虫歯と解く。どちらも(ハイタッチ・歯、痛っち)もあります

待ち時間

　医者嫌いの理由の一つに待ち時間が長いのがある。

　私 「今日、病院行く言うてたけど、どんな具合やったん？」
　客E「一応、行ったんやけど、待合室が一杯やから帰ってきてん」
　私 「ああ、盆の休み明けやからやわ。病院で待つのん嫌やもんなあ」
　客E「病院の待合室、年寄りばっかりしやし、暗なるわ」
　私 「Eさんも年寄りやん。年いいってボケてきたから、自分の年も忘れるたんと違うか」
　客E「ああ、そうか。それにしても待合室で待ってるのんが退屈やわ」
　私 「待合室に釣堀でも作ったら？」
　客E「大げさすぎる」
　私 「ほんだら将棋でも用意して患者さんにさせたら」
　客E「診察時間がきても決着がつけへんかったら、どないするねん」
　私 「診察を後回しにしてもろたらエエねん」
　客E「余計、待ち時間が長なる。意味無いやん」

　一句：病院で　病になりそう　待ち時間
　謎かけ：待ち時間とかけて、麻薬捜査官と解く。どちらも(タイマー・大麻～)を見張ります

種明かしシリーズ-41 超簡単カードマジック-3

　バレそうでバレない、気づかれそうで気づかれない超簡単カード・マジックのパート3です。「A、J、Q、K、同じ数字が4枚ずつ揃っていたカードがマジナイをかけると、同じマークに揃うというマジックです。オマケのマジックは『変身カード』です。

　☆YouTube⇒http://youtu.be/Mh6ipXJ5y7I

預言者

　K子さんとEさんとTさんと会話が弾んでる時、遅い時間にＩさんが来た。

　ママ「Ｉさん、遅い出勤やね。もう来(ケ)－へんと思てたわ」
　私　「俺は絶対に来る思てた」
　ママ「何で？」
　私　「俺は預言者やから」
　ママ「ホンマかいな」
　私　「IさんとK子さんとEさんとTさんは15日に必ず来るねん。それも偶数月に」
　ママ「それ、年金の支給日やん。誰でも分かるわ」

　一句：素人が　預言者ぶっても　見抜かれる
　謎かけ：預言者とかけて、めでたい事と解く。どちらも(慶事・啓示)があります　

お盆の花

　昨日、妻と一緒に墓参りに行った。
　最近は熱中症で亡くなるお年寄りが多いので、私たちは日差しのきつい日中を避けて七つ下がりのお参りだ。
　墓参りと言えば、以前はご先祖や父母への供養だったが、11年前からは娘の瞳がメインになった。

　菊、キンセンカ、カーネーション、ケイトウ、リンドウ、グラジオラス、ユリ、トルコキキョウ…。
　お盆なので、どのお墓も普段より一段と華やかな花が供えられているが、特にハスやホオズキがひと際目を引く。
　地域にもよるが、当地ではお盆の仏花にはハスの花が入っている。
　ハスは神話や聖典のシンボルとして古代のインドから使われていて「俗世の欲にまみれず清らかに生きる事の象徴」と捉えられ、このイメージが仏教にも継承されたと言われている。
　仏教では、ハスの花は「蓮華(レンゲ)」と称され、お釈迦様が蓮華の上で瞑想する絵を描いたり、仏像を蓮華の台座に乗せているが、ハスは“天上の花”として極楽浄土を象徴する花である。
　ホオズキは「鬼灯」と書き、精霊(ショウリョウ)が迎え火や提灯の火を頼りに集まると言われている事から、「迷わない様に、ホオズキを提灯に見たてて盆棚に飾る」という説がある。
　また、真夏の暑い時期に農作物の収穫が今よりもずっと少なかった時代に、ホオズキの鮮やかな橙色は花や果物などの供物の不足を補い、家族の心にも灯りをともした。
　お盆の時期に墓花や仏花にホオズキを入れるのは、「ご先祖様が迷わない様に」そして「充分にご供養をしたい」という心遣いの表れだとか。

　七つ下がりの風を静かに感じながらお墓参りを済ませ、心地よい気分で帰路に就いた。
　※七つ下がり(ナナツサガリ)＝午後の四時を過ぎた頃。

　一句：盆の花　供えて先祖の　供養する
　謎かけ：お盆の花とかけて、剣道部に入部したと解く。どちらも(墓参り・袴いり)ます

振り込め詐欺

　Tさんの家にオレオレ詐欺の電話が掛かってきたので「息子は居てない」と断ったとか。

　私 「俺やったら、電話がかかってきたら息子居てへんけど『義夫か？』と言うわ。ほんだら相手は義夫になりすましよる」
　客T「そうそう、息子の名前が分からんから、こっちに名前を言わしよるねん」
　私 「相手に銀行口座を教えて『家賃滞納、光熱費も払(ハロ)てないから来月止められる』と泣きながら訴えたら逆に振り込んでくれるで」
　客T「面白い考えやなあ」
　私 「あいつらも詐欺に引っかかったら、反省して詐欺をせん様になるかも」
　客T「それは、どうやろなあ？」
　私 「これは振り込め詐欺ではなく、振り込んで詐欺になるなあ」
　客T「逆振り込め詐欺かいな」

　一句：目先代え　振り込め詐欺が　後絶たず
　謎かけ：振り込め詐欺とかけて、サッカーのサポーターと解く。どちらも(俺、俺・オーレ、オレ)と連呼します

骨とう品

　Eさんはテレビはスポーツ番組が好きだとか。

　ママ「Eさんは年金暮らしやから、毎日が退屈やね」
　客E「ヒマな時はテレビを見てるわ」
　ママ「ワイドショーとかバラエティ番組か？」
　客E「そんなんは見(メ)－へん。地上波とかBSでスポーツを見るねん」
　ママ「スポーツが無い時は何を見るの？」
　客E「クイズ番組とか、なんでも鑑定団とか」
　私　「Eさん、なんでも鑑定団に出たらエエねん」
　客E「鑑定してもらうモンがあれへん」
　私　「あるやん。Eちゃん自身が骨とう品やん」
　ママ「Eちゃんが歳いってるから言うても、失礼な事を言うたらアカンがな」
　私　「歳をとると頭が固いし身体も固い、あちこちが凝っとう品や」
　ママ「上手いこと、言い逃れたなあ」

　一句：ガラクタも　人によっては　骨とう品
　謎かけ：骨とう品とかけて、ペナントレースと解く。どちらも(価値・勝ち)にこだわります

ノークラ

　Tさんは運送業の仕事を辞めたとか。

　客T「俺、会社を辞めてん」
　私 「何で？元気やのに」
　客T「車を運転する仕事やろ。77歳やから会社から辞める様に言われてん」
　私 「年寄りはアクセルとブレーキをよう間違(マチゴ)うて事故するからなあ」
　客T「アクセルとブレーキを間違えるのは、ノークラやからアカンねん」
　私 「ノーブラ？男は元々ノーブラやん」
　客T「ノーブラと違う、ノークラや！あれは間違いやすいねん。マニアルやったら間違えへん」
　私 「アニマル？アニマル浜口がどないしたん？」
　客T「マニアルや。マニアルはクラッチを踏まんとギアが入れへんから前には進めへん」
　私 「ノークラはペダルを踏むだけで前に進むから、間違うと危ないなあ」
　客T「そやから、年寄りにはノークラはアカンねん」
　私 「年寄りでエエのんはノークラでは無くノームラやね」
　客T「ノームラ？」
　私 「ノームラ克也や」
　客T「野村克也かいな。あの人は年寄りやけど、しっかりしてるわ」

　一句：ノークラで　踏み間違える　人もいる
　謎かけ：ノークラとかけて、小学校の日帰旅行と解く。どちらも(自動変速・児童遠足)です