沖縄南部地区からの遺骨混りの土砂調達問題が大きな問題となっている。そのきっかけとなったのが、糸満市「魂魄の塔」横の熊野鉱山開発計画だった。具志堅隆松さんのハンストをきっかけに県民世論が盛り上がり、沖縄県は自然公園法に基づく措置命令を出した。事業の中止や制限を求めたものではなく、「事前の遺骨の確認」「県との協議」等の内容にすぎなかったが、開発業者は措置命令の取消を求めて公害等調整委員会に裁定を申請した。
その第1回口頭審理が昨年12月16日に開かれたので傍聴したが(詳細は12月17日のブログ参照)、委員長は次のように発言している。
「遺骨収集への協力を求めるということが、自然公園法の範囲でできるのか。『風景』とは通常、外観を指す。対象への思いや信条のようなものが含まれるのか、遺骨収集への協力を求めることができるかについては議論が必要と思います。」
次回の審理は3月24日だが、このままでは、業者の申立てが認められ、県の措置命令が取り消されてる可能性が強まっている。公害等調整委員会で県の措置命令を取り消す裁定が出されてしまうと、今後、糸満・八重瀬の沖縄戦跡国定公園内での20ヵ所以上の鉱山開発に対して、県が遺骨の有無の確認等を求めることはできなくなる。その意味で、今回の公害等調整委員会の審理はきわめて大きな意味を持っている。
そのため、公害等調整委員会に対して、公正な審理と現地視察を行うよう要請する運動が始まっている。是非、末尾のFAX用紙に署名して公害等調整委員会に送付してください。
*******************************
戦没者の遺骨が含まれる土砂を辺野古新基地建設に使わせてはなりません
FAX送信のお願い 2022年2月6日
沖縄県糸満市での鉱物掘採に係る措置命令に対する取消裁定申請事件の公正な審査を求める要請 |
沖縄島南部地域での鉱山開発計画をめぐって、昨年5月に沖縄県は、熊野鉱山の開発業者に対し、遺骨の有無について関係機関と連携して確認などを求める、自然公園法に基づく措置命令を出しました。
業者側は、これを不服として、国の公害等調整委員会に取消請求を行い、第1回の審理が昨年12月16日に行われました。
来たる3月24日に第2回目の公害等調整委員会が開催されます。
別紙を参考にされ、公害等調整委員会委員長あてに公正な審理を求める要請FAXを下記FAX番号に送信をお願いいたします。
もし、取消の裁定が出されますと、沖縄島南部地区の沖縄戦跡国定公園内の20数か所の鉱山開発に対して、沖縄県が自然公園法を根拠として遺骨への配慮を求めることができなくなってしまいます。
皆様のご協力をお願いいたします!!
☆要請先
・公害等調整委員会 FAX 03−3581−9488
◎郵便場合の宛先 〒100-0013 千代田区霞が関3−1−1 公害等調整委員会 |
<FAX用紙の事例>
平和をつくり出す宗教者ネット
東京都渋谷区神泉町8−7日本山妙法寺内
090−6711−5573(江上)
FAX 03−3461−9367
Mail:nqh10948@nifty.com