乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

漫画「ななのつぶやき」vol.3-2,3P

2009年09月30日 | 漫画ななのつぶやき

漫画「ななのつぶやき」vol.3 たまには恋の話でも



kei☆さんに漫画の宣伝をしてもらっちゃったので(#⌒∇⌒#)ゞ、サクサクまいりましょう。


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なかのひと

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漫画「ななのつぶやき」vol.3-1

2009年09月29日 | 漫画ななのつぶやき
漫画「ななのつぶやき」vol.3 たまには恋の話でも



みなさ~ん、お待たせいたしますた。さー、「なな漫画 第3話」が始まります!

作者は恋愛モノ、初挑戦。ドキドキですぅっ(゜▽゜; 今回はイケメンが出てくるので、描くのに力が入っています。

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なかのひと

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病気ブログ

2009年09月28日 | 患者の気持ち
病気ブログを始めて2年半、徒然なるままに(ダラダラと)書いてまいりました。皆様、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

開始当初、誹謗中傷コメントがどっさり書き込まれたらどうしよう…、読むのも削除するのも面倒、その時は突然閉鎖しちゃえばいいか、なんて考えていました。幸い、そのたぐいは一度もありません。なんて素敵な読者の方々(はぁと)!

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【ブログで闘病生活公開 「大切に生きよう」励まし合い、気力も充実】 産経新聞 2009年8月10日(月)08:05

 インターネットの日記風サイト「ブログ」に、自身の闘病生活を公開する人が増えている。7月に亡くなったロック歌手、川村カオリさんなど有名人だけでなく、さまざまな病気と闘う人たちが次々とブログを立ち上げている。多くの人にメッセージが伝えられ読者からの励ましのコメントも得られるとあって、同じ病気で戦う仲間との情報交換の場にもなる。読む側が辛(つら)くなるときもあるが、そのリアルな告白から伝わってくるのは「人生を大切にしよう」というメッセージだ。

 《コメントに刺激》
 「こんな耳ならいらねえやって書いちゃったけど、いろんな人からコメントをもらって、投げやりになっていた自分がバカでした」

 7月21日にブログで右耳の腫瘍(しゅよう)を公表した演歌歌手の山本譲二さん(59)。治療すれば顔面神経痛になる可能性が高いとの診断に治療を拒否し、「俺(おれ)、右の耳は捨てた」とまで書き込んだ。

 ブログにはすぐ100件以上のコメントが寄せられた。「歌は心で歌うもの。がんばれ」という励ましだけでなく、「自分は生まれつき耳が聞こえない。手術すれば治るかもしれないその耳がうらやましい」と、治療を拒む姿勢に批判的なコメントも寄せられた。

 山本さんは翌22日、「コメントを読ませていただき改めて、この病気を頑張って治そうという気持ちになりました」と、ブログを更新。医師のもとで治療を進めることを明らかにした。

 7月に亡くなった川村カオリさんも、自身のブログでがんの再発を報告。「治療に専念したい」との書き込みが最後の更新だった。

 《生きた証にも》
 闘病ブログを公開するのは、有名人だけではない。小腸がんを患い、平成17年11月に「警察官僚ガン闘病記」=19年に書籍化=という当時は珍しい闘病ブログを立ち上げたのは、警察庁刑事企画課課長補佐だった森實(もりざね)悟さん=享年(36)=だ。

 警察官僚という身分を明かしてのブログだったが、妻の満紀(まき)さんは「批判や中傷はなかった。書くことで多くの人から励ましをいただき、そのことが病と闘う気力へとつながっていた」と振り返る。

 体調や治療、仕事への思い。ブログには18年5月に亡くなるまで8カ月間の闘病生活で感じたこと、考えたことが克明に記されている。最後となった3度目の入院以降は満紀さんが代筆し、更新し続けた。「中途半端で終わったら彼に申し訳ない」。病室に泊まり更新できない日々が続くと、読者からは心配のコメントやメールが寄せられた。代筆したブログや寄せられたコメントは、印刷して病床の悟さんに見せた。

 ブログは現在も閉鎖されていないため、闘病中の患者や家族からメールが届くことも。満紀さんは言う。

 「彼のブログや本に励まされたと言ってもらえると本当にうれしい。彼の軌跡が誰かの励みとなれたなら、それもまた、彼が生きた証なのだと思います」
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>病気が辛いのは、あなた一人ではありません。
あなたと同じく、不安な気持ちを抱えて生きている人はたくさんいます。

>書き込んであなたの問題が解決するわけではありませんが、少しでも気分が晴れたら幸いです。せっかくこの世に生まれてきたのだから、何か楽しみを見つけて生活してほしいと思います。 [サロン1 より]


この考えに共感してブログを始めました。でも、再発せず術後3年を過ぎると、自分の病気について語れることは少なくなります。病気ブログだか何なんだか、よくわからない状況になってきました。なのに最近、このブログのアクセス数は上昇しております。不思議です。


それはね、漫画「ななのつぶやき」を読みたいから。早く続きを描いてよーっと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >


【用語解説】闘病ブログ
 体や心の病気で闘病中の患者や家族が書くブログ。多くのブログを検索して探せるポータル(入り口)サイト「にほんブログ村」では、「病気」のカテゴリーに4000件以上のブログが参加。「がん」や「アレルギー」など病気の種類で細かくジャンル分けされており、病名をたどって多くのブログを読むことができる。また、サイバーエージェント(東京都渋谷区)が運営する無料ブログ「アメーバブログ」には「闘病」のカテゴリーがあり、2700人以上がブログを公開している。

なかのひと

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マスクの効果

2009年09月25日 | 新型インフルエンザ
新型インフル、ネットで安物のマスクをつかまされ、くさっている私です。
ま、どのみち、インフルエンザウイルスはマスクの網目なんか簡単にすり抜ける小ささだそうです。防御にはならない。
でも、こんな記事を読むと、安物でも着用した方がいいのかなっていう気分になります。

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マスク着ければ…ワクチン1600万人分?(読売新聞) - goo ニュース 2009年9月24日(木)14:36

 新型インフルエンザの患者1人が他人にうつす人数を1割減らすだけで、国内患者の総数は4分の3にとどまり、ワクチン1600万人分の効果に匹敵することが、田中剛平・東京大学助教(数理工学)らの計算でわかった。

 マスクの着用など患者のちょっとした心がけが、新型の 蔓延 ( まんえん ) 防止に大きな効果を生むことを示す初めての結果だ。

 東大の田中助教と合原一幸教授は、新型インフルエンザの感染力が、通常の季節性よりやや強く、感染者1人が平均1・4人にうつすと仮定。感染者の半数が発症するとして、感染の広がりを計算した。

 その結果、特別な対策をしないと、最悪の場合、1回の大流行で国民の4分の1に当たる3300万人が新型インフルエンザを発症する。一方、マスク着用や外出を控えたりすることで他人にうつす割合を10%減らすと、25%の患者を減らせることがわかった。うつす割合を20%減らせれば、患者の減少は60%にも達した。

 仙台医療センターの西村秀一・ウイルスセンター長は、「患者全員がまじめにマスクをすれば、感染の広がりを止める力は大きい。簡単な実験では、せきなどの 飛沫 ( ひまつ ) は、マスクで20分の1から100分の1程度に減らせた」と強調する。

 慈恵医大の浦島充佳・准教授(公衆衛生)も「南半球の調査では、感染者の半数以上に自覚症状がなかった。少し具合が悪い、家族に患者がいるという人がマスクをすることで感染拡大を防げる」と話している。
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家族にうつさないために、マスクは効果がありそうですね。

で、出入りする職場の入り口には、除菌スプレイが置いてあります。「新型インフル対策のため、ご協力をお願いします」って、貼紙付き。お客さんは、出入り時に徹底したチェックを受けるわけです。

ところが、、、室内で、ぶゎっくしょんと見事なくしゃみをしている職員が、マスクをしていません。。。お、電話を取って話を始めたぞ。あ、またくしゃみだ。おおお、あの受話器、すんごいことになってません?


除菌スプレイを受話器に吹きかけたいと思った人、<ここをクリックよろしくね~ >

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骨転移の骨サーベイ

2009年09月23日 | 病気・症状
術後3.5年ぐらい経ちますが、骨転移の検査を受けたことがありません。何らかの症状があれば行なうと、主治医と申し合わせてあります。
時々、腰痛が出ますが、数日で消える。もし骨転移なら、痛みが消えることはないそうです。痛む時は不安になりながらも、草むしりをやめ、しばらく様子を見ることにしています。

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【症状がない時期の乳癌骨転移の骨サーベイは有用か?】

     第17回日本乳癌学会学術総会  2009年7月3日~4日 東京


 乳癌の骨転移を痛みなどの症状がまだない時期に診断できれば、骨関連事象を指標としたQOLの向上と死因別死亡を指標とした予後に寄与できる可能性がある。7月3日から4日に東京で開催された第17回日本乳癌学会学術総会で、放射線医学総合研究所分子イメージング研究センターの小泉満氏が発表した。

 さまざまな乳癌診療ガイドラインでは「手術後に症状がない場合、転移の有無を見るための骨サーベイは推奨されない」として、現時点では腫瘍マーカー、骨シンチグラフィ(以下、骨シンチ)、MRI、PET、超音波などの検査を無症状の患者に行うことは、役に立たないとされている。とはいうものの、骨転移は術後に毎年数%ずつ、術後15年以上経過しても発生しているのが現状だ。

 それでは、乳癌の骨転移検出の目的で過去に行われていた骨シンチは役に立たなかったのだろうか? 小泉氏は将来に向けて何らかのメッセージが得られないかと考え、骨サーベイをルーチン検査として行っていた時期における、骨転移発見時の痛みの有無が、骨関連事象(skeletal-related event:SRE)を指標とするQOLと死因別死亡(cause specific death:CSD)を指標とする予後に関連していたか否かを検討した。

 対象は、小泉氏が以前に勤務していた癌専門病院で1988~1998年に手術を受けた乳癌患者5423人を2006年末まで追跡調査し、この間に骨転移が確認された668人。

 骨関連事象は、放射線治療、病的骨折、脊髄麻痺、整形外科的手術、高カルシウム血症、麻薬の使用とした。分析に用いた説明因子は、「痛み」「腫瘍マーカーのCEAとCA15-3」など。エンドポイントは、SREとCSD。

 痛みの有無が不明な2人を除いた666人中、骨シンチが行われた理由で最も多かったのはスクリーニング396人(59.5%)で、このうち全く症状がなく定期検診だった患者は201人(30.2%)、「CEA やCA-15が上昇していたため」が195人(29.3%)で、「痛みのため」が270人(40.5%)だった。「(腫瘍マーカーの上昇は)痛みと同程度にも満たない精度でしか骨転移が検出できていないのではないか」と小泉氏は指摘した。

 痛みのあった患者となかった患者に分けてSREの各事象をCox比例ハザードモデルを用いた多変量解析でみると、ハザード比は2.267(95%信頼区間:1.877~2.737)に上昇することが示された。CSDについてもハザード比は1.44(95%信頼区間:1.21~1.72)に上昇した。これらの解析から、「骨転移診断時に痛みがあることは、SREを指標としたQOLおよびCSDを指標とした生存の双方において、独立した危険因子」と小泉氏は説明した。

 Kaplan-Meier解析でもSREおよびCSDは痛みのなかった患者に少なかった。また、早期に診断されることによる見かけ上の事象までの期間が長くなるというバイアスを除外するため、解析起点を最初の手術日として再度Kaplan-Meier解析を行っても、SREの発生は痛みのなかった患者で有意に少なかった。CSDも痛みのない時期に診断できた患者で少なかった。

 今回の解析結果は乳癌手術後の従来の骨サーベイが推奨できることを直ちに示すものではないが、ある程度の臨床的意義はあったと考えられる。現時点ではスクリーニングが正当化される明らかな証拠はないが、小泉氏は、骨転移の検出技術の進歩や骨転移治療の進歩などにより、将来ガイドラインが変わる可能性もあると示唆した。
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>骨シンチが行われた理由で最も多かったのはスクリーニング396人(59.5%)で、このうち全く症状がなく定期検診だった患者は201人(30.2%)、「CEA やCA-15が上昇していたため」が195人(29.3%)で、「痛みのため」が270人(40.5%)だった。

>Kaplan-Meier解析でもSREおよびCSDは痛みのなかった患者に少なかった。
解析起点を最初の手術日として再度Kaplan-Meier解析を行っても、SREの発生は痛みのなかった患者で有意に少なかった。CSDも痛みのない時期に診断できた患者で少なかった。

4割の人が骨転移に痛みを伴う、、、残り6割は伴わなかった。「4割」を多いと考えるか、それとも少ないと考えるか。

実際は腫瘍マーカーやペット、CTなど、検査を複数組み合わせて転移を発見します。私は頻繁に検査を受けると、神経が衰弱してしまうので、無症状のうちは積極的に検査しないことにしています。
母のがん治療の際、本人と同様、同伴する私も毎回神経が磨り減り、自律神経失調症になってしまいました。検査日を決め、受けて結果が出るまでの数週間、普段通りの生活を送るのは難しい。


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新型インフル「陰性証明」?

2009年09月21日 | 新型インフルエンザ
先日、咳が出るようになり、まさか新型インフルか?と不安が過ぎりました。で、熱が出てきたら医者へ行こうと思い、しばらく待ったのですが。。。
結局、熱は出ず。咳もちょっと落ち着きました。

新型インフルか、、、様子を見た方がよいのか、それとも早めに診断してもらったほうがよいのか、微妙なコンディションだと困りますね。

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【新型インフル「陰性証明」求め無用受診殺到】 9月15日15時35分配信 読売新聞

 新型インフルエンザの流行が広がる中、「感染していない」証明のために簡易検査を求める人の受診が相次ぎ、医療現場で混乱を招いている。

 幼稚園や保育園、学校、会社などが、感染の拡大を恐れ、検査を受けるよう求めるためとみられるが、医師らは「少しの発熱で受診して、医療機関で逆に感染したり、重症者の治療が遅れたりする危険もある」として、無用な検査受診をしないよう訴えている。

          ◇

 東京・文京区の森こどもクリニック。新型インフルエンザが増え始めた夏ごろから、「微熱程度でも、幼稚園に行くのには、検査で陰性の証明が必要と言われた」「子どもの発熱がインフルエンザでないという検査結果がないと、夫が出社できない」などの理由で受診する例が増えた。

 インフルエンザは高熱やせきなどが特徴だが、症状から明らかに違う人もいる。森蘭子院長は「検査は不要と説明して理解いただくのに時間がかかり他の患者の待ち時間も長くなる」とため息をつく。さいたま市で先月開かれた日本外来小児科学会でも、全国の医師から同様の声が上がった。

 同区教育委員会は「季節性インフルエンザなどでも治癒証明書は求めているが、検査結果を必要とはしていない」と話す。文部科学省でも「出席停止などは校長の判断だが、検査は指導していない」としている。

 大阪府門真市のばば小児科でも9月に入り、「幼稚園のクラスで感染者が出て、園から検査を求められている」「家族が感染したので、子どもにうつっていないか、保育園に証明を出さなければならない」などの受診が増え、これまでに約30人を検査したという。だが、「簡易検査キットが不足し始めている。出荷を制限せざるを得ないかもしれない」と、検査機器業者に聞かされ、症状がない人の検査は行わないことを決めた。

 沖縄県では、検査などを求める受診者の増加が医師の負担につながるとして、先月中旬、「完治証明書などは必要ありません」との県知事メッセージを発表。症状のない人の受診を控えるよう求めている。

 そもそも、簡易検査で陰性だからといって、「感染していない」ことの証明にはならない。米疾病対策センター(CDC)によると、感染していても陽性となる確率は10~70%。感染当初は検査しても陰性に出ることも多い。

 日本小児科学会長の横田俊平・横浜市立大小児科教授は「このままでは検査キットが足りなくなり、ピーク時に重症の患者の検査に使えなくなる危険もある。必要のない検査は控えてほしい」と呼びかけている。
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>そもそも、簡易検査で陰性だからといって、「感染していない」ことの証明にはならない。米疾病対策センター(CDC)によると、感染していても陽性となる確率は10~70%。感染当初は検査しても陰性に出ることも多い。

ぬうう、、、簡易検査の精度って、こんなもんなのね。
ひょっとしたら、検査で陰性判定が出て、でも後から新型インフルだったと判定しなおされると、かなりウイルスを撒き散らしたことになりそうです。こうしてウイルスが広がっていくのかな。

実際、咳なんかすると、皆に白い目で見られるって職場は、結構あるのでは? 
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新型インフルワクチンの治験結果(海外)

2009年09月19日 | 新型インフルエンザ
新型インフルのワクチン、日本で臨床試験が開始されました。一方、海外ワクチンの効力がどんなものか、治験の結果が出たようです。

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【輸入の有力候補? 海外ワクチンの治験結果が明らかに】 2009. 9. 3

 スイスNovartis社は、100人の健常人を対象とした新型インフルエンザワクチン(商品名:Celtura)の治験の結果を発表した。このワクチンは、国内でノバルティスファーマが治験を計画しており、日本でも使われる可能性がある。なお、現在のところ、国内でワクチンの治験を実施すると発表しているのはノバルティスファーマだけだ。

 治験は、18歳から50歳の健常人100人を対象にし、英国Leicester大学とLeicester大学病院で実施された。いくつかの接種回数や接種時期が試みられた結果、ワクチンを2回接種した被験者で血清抗体反応がもっとも高かった。ただし、1回接種した被験者でも、同様の反応が誘導された。

 インフルエンザウイルスは赤血球凝集能を持っているが、血清中の抗体によって赤血球凝集能が抑制される。一般的に、赤血球凝集抑制抗体価が40倍を超えていると感染防御が期待できるとされており、治験では被験者の血清中の抗体価を調べた。

 その結果、ワクチンを1回接種した被験者の80%、2回接種した被験者の90%以上で、40倍以上の赤血球凝集抑制抗体価が認められた。治験の結果は、1回の接種後2週間以内に、感染防御抗体が誘導できることを示しているという。同社はさらに、このワクチンについて、世界中で6000人以上の成人や小児を対象とした治験を実施中だ。

 治験に使われたワクチンは、7.5μgの表面抗原に、アジュバントとしてMF-59が加えられたもの。培養にはMDCK細胞(イヌの腎臓由来の培養細胞)が用いられている。MF-59は、oil-in-water型の乳剤でオイル成分であるスクワレンが非イオン系界面活性剤で覆われた微粒子。MF-59は、国内での使用実績はないが、海外では既存のインフルエンザワクチンに使われているという。

 Novartis社は、このワクチン以外にも、アジュバントを加えていないワクチンや、孵化鶏卵で培養したワクチンなど、いくつかの新型インフルエンザワクチンを開発している。

 なお、国内では、化学及血清療法研究所、北里研究所、阪大微生物病研究会、デンカ生研の4法人がワクチンを製造中。どれも培養に孵化鶏卵を用いており、アジュバントは使っていない。4法人とも、従来の季節性インフルエンザワクチンと同様、治験は行わない方針だ。
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このワクチンの特徴はこんな感じでしょうか。
1)1回接種した被験者の80%、2回接種した被験者の90%以上で感染防御抗体の誘導が期待できる。

2)1回の接種後2週間以内に、感染防御抗体が誘導される。

3)国内での使用実績はないが、海外では既存のインフルエンザワクチンに使われているという。


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マンモグラフィーの過剰診断率

2009年09月17日 | 病気・症状
90歳を超えた伯母が大腿部を骨折し、入院した時のことです。
自然治癒を待つより、人工関節を入れる手術を選択しました。自然治癒を目指して長々入院すると、認知症になってしまうことが多いからです。しかし、術前の検査で初期の胃がんが見つかりました。本人はいたって元気、食欲もある状態でした。医者は90歳を超えても、手術は可能とのこと。

結局、脚の手術だけ行い、胃がんは様子を見ることにしました。伯母の年齢を考えると、定期的に検診し、がんと共存できるかを探った方がよいような気がしました。
時々、吐き気があり嘔吐もしましたが、それでも普段は食事が摂れていました。脚が治り、歩けるようになると、食欲も出て、特に苦しい様子もなく数ヶ月を過ごしました。胃がんの検査では、腫瘍径に変化なし。

自覚症状が強まれば、その時は彼女にがんの告知をしようと思っていたのですが、、、ある日、突然、心筋梗塞で死亡。胃がんが見つかってから、1年後のことでした。

告知をし、不安にさせなくて済んでよかったと思っています。また、ある程度高齢になったら、何でもかんでも即、手術、、、は、あまり大きなベネフィットを産まないかもしれないと、個人的には考えます。

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【マンモグラフィーによる乳癌の過剰診断率は52%】 2009. 8. 19 2009. 8. 19
    スクリーニング導入による罹患率の上昇から推定

 検診で発見されなければ、生涯にわたって臨床的に診断されることがない癌、言い換えれば、患者に症状をもたらすことがなく治療は不要の癌が、マンモグラフィーによる乳癌スクリーニングで発見される頻度はどの程度なのだろうか。

 デンマークのノルディックコクランセンターのKarsten Juhl Jorgensen氏らは、スクリーニングで乳癌と診断された患者の3人に1人が過剰診断だったとする推定結果をまとめ、BMJ誌2009年7月25日号に報告した。

 非浸潤性の癌のみならず、浸潤性の癌でも、生涯にわたって害をなさない場合があることは知られている。しかし、治療が必要な癌とそうでない癌を明確に区別できない現状においては、過剰診断は過剰治療に結びつき、患者にリスクや害をもたらす可能性が高い。

 マンモグラフィーによるスクリーニングについて評価した無作為化試験の結果を分析したコクランレビューでは、過剰診断率は30%と報告している。

 著者らは、公的に行われている乳癌スクリーニングの過剰診断率を調べた研究がこれまで行われていなかったことから、公的なスクリーニングの導入前後の乳癌罹患率の変化に基づいて過剰診断率の推定を試みた。

 PubMedに登録されている文献と、それらが引用している参照文献などの中から、スクリーニング導入前の最低7年間と、スクリーニングが完全に定着した後の最低7年間の、スクリーニング対象年齢の女性と、対象年齢を超えていてスクリーニングを受けていない高齢女性の乳癌罹患率を報告している研究を選出。

 条件を満たした5件のデータから、乳癌罹患率(非浸潤性乳癌を含む)、集団の大きさ、スクリーニングの実施状況などの情報を抽出し、線形回帰モデルを用いてスクリーニング導入前後の乳癌罹患率の変化の傾向を調べた。さらにメタ分析を行って、過剰診断のレベルを推定した。その際、スクリーニングとは無関係の罹患率の経時的変化と、対象年齢を超える年齢群の女性の罹患率の変化で調整を行った。対象年齢を超えた女性においては、過去のスクリーニング受検に起因する罹患率低下が見られる可能性を想定した。


5件の研究はそれぞれ、英国、カナダのマニトバ州、オーストラリアのニューサウスウェールズ州、スウェーデン、ノルウェーの一部地域のデータを報告していた。

 英国では1988年に50~64歳を対象としたスクリーニングが始まった。全国的に導入されたのは90年からで、02年には対象年齢の上限が70歳に拡大されたため、今回の分析にはそれ以前のデータを利用した。この結果、英国でスクリーニングが導入されていなかったと仮定した場合に推定される罹患率と、実際の罹患率を比べた率比は1.57(95%信頼区間1.53-1.61)となり、過剰診断は57%だった。

 カナダでは、スクリーニングが公式に始まったのは95年で、対象年齢は50~69歳。過剰診断は44%(率比1.44、1.25-1.65)となった。

 オーストラリアでは、88~95年にかけて50~69歳の女性を対象にスクリーニングが開始された。過剰診断は53%(率比1.53、1.44-1.63)と算出された。

 スウェーデンでは、86年にスクリーニングが全国的に開始され、98年には対象となる女性のすべてに受検の機会が与えられるようになった。地域により対象年齢は異なり、最も範囲が広い地方では40~74歳、最も一般的なのは50~69歳となっている。この国における過剰診断は46%(率比1.46、1.40-1.52)だった。

 ノルウェーでは、95~96年に一部地域で50~69歳の女性を対象にスクリーニングが導入されたが、対象年齢の女性の40%のみに受検機会が与えられていた。全国規模のスクリーニングの開始は99年からで、広く実施されるようになったのは04年だった。一部地域での実施期間を分析対象として推定した過剰診断率は、52%(率比1.52、1.36-1.70)となった。

 以上の5つの研究のデータをメタ分析したところ、非浸潤性の乳癌を含む、スクリーニングによる乳癌過剰診断率は、52%(率比1.52、1.46-1.58)となった。不均質性は中等度(I2=59%)だった。非浸潤性の乳癌を除くと、過剰診断は35%(1.35、1.29-1.42)となった。

 乳癌罹患率の上昇は、スクリーニングの導入と密接に関係していた。得られた結果は、スクリーニングにより検出される乳癌の3例に1例が過剰診断であることを示唆した。

 原題は「Overdiagnosis in publicly organised mammography screening programmes: systematic review of incidence trends」
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過剰診断による過剰治療、、、寿命を全うするまで害をなさない癌とは、どうやって見極めるのでしょうか? 現段階では、見極めは困難ということですから、癌検査を受ける場合、こんなリスクもあるということですね。

TV放映で、アナログからデジタルに変わった時、画面上の女優さんのお肌のキメが違って見えますた。鮮明な画像になるほど、見えなくてよかったもんまで見える。
これもTVを買い換えるリスクなんでしょうか。


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なかのひと

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うつ病の診断

2009年09月15日 | 病気・症状


以前紹介した「なんちゃって鬱」、これが本当の鬱病なのかどうか。腫瘍マーカーのように、病気かどうか凡その見当がつく病気ではないだけに、診断は難しいようです。
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【プライマリケアでのうつ病診断は偽陽性が多い】 Lancet誌から   2009. 8. 14
  
  5万人の患者を対象としたメタ分析の結果


 うつ病の治療は一般開業医(GP)によって行われることが多い。その診断精度を知るためにメタ分析を行った英国Leicester総合病院のAlex J Mitchell氏らは、プライマリケアでは、偽陽性と判定される患者の割合が真陽性より高くなることを明らかにした。詳細は、Lancet誌電子版に2009年7月28日に報告された。

 うつ病においても、過小診断、過剰診断は患者に様々なリスクをもたらす。だが、実際に偽陽性や偽陰性がどの程度の割合で存在するのかは明らかではなかった。そこで著者らは、プライマリケアでGPが行ううつ病診断の精度を調べるためにメタ分析を行った。

 Medline、PsycINFO、Embase、Scopusといったデータベースから、GPが単独で行ったうつ病診断の精度を評価した研究で、診断に構造化インタビューまたは半構造化インタビューを用いていた41件を選出。

 対象となった5万371人の患者において、うつ病の有病率は19.5%(95%信頼区間15.7%-23.7%)だった。有病率は国ごとに大きく異なり、オランダが22.6%(13.5%-33.3%)で最高、オーストラリアが10.2%(5.0%-17.0%)で最低だった。診断基準にDSMを使用している研究では、有病率は17.3%(12.2%-23.1%)、ICDを使用している研究では17.2%(10.4%-25.4%)で、差はなかった。

 ランダム効果モデルを使ったメタ分析では、プライマリケアでのうつ病診断の感度は47.3%(41.7%-53.0%)だった。診断感度もまた、研究ごとに大きく異なっていた(6.6%~78.8%)。

 41件のうち、完全な情報を提供していた19件を選び、さらに分析を進めた。それらの研究は、診断の特異度と、診断(rule-in)、除外(rule-out)の精度について評価していた。

 対象となった集団全体の有病率は21.9%、診断の感度は50.1%(41.3%-59.0%)、特異度は81.3%(74.5%-87.3%)で、診断が正しかった患者は全体の72.4%(69.2%-78.9%)だった。

 陽性予測値は42.0%(39.6%-44.3%)、陰性予測値は85.8%(84.8%-86.7%)。陽性尤度比は2.37(2.21-2.54)、陰性尤度比は0.64(0.61-0.67)だった。

 以上の結果を利用して、有病率が20%とした場合に、プライマリケアを受診する100人の患者の中から、20人のうつ病患者を選出する精度を求めた。

 まず、患者のうち10人は正確に診断できるが、10人は見落とされる。一方、うつ病ではない80人のうち65人は正確に除外できるが、15人は偽陽性の判定を受ける。現時点では、偽陽性が真陽性よりも多いことになる。診断が正しく行われる患者は全体の75%で、残りの25%は誤判別となる。スクリーニング必要数(NNS)は2.0。

 有病率がさらに低く10%であるなら、100人の患者を診察し、10人のうつ病患者のうちの5人を正確に診断、うつ病ではない90人中73人は正確に除外できるが、17人は偽陽性になる。誤判別率は22%、NNSは1.77となる。

 正確な診断が難しい理由について、著者らは、有病率が10~20%とさほど高くないこと、90%を超える患者が身体症状やそのほかの精神症状を示すこと、軽症の患者ほど診断は難しいこと、そして、診察時間が短いとうつ病のような病気の診断は難しくなること――などを挙げている。

 時間もリソースも限られているGPがうつ病の診断精度を向上させるための方策として、著者らは、前向きに3~12カ月追跡して診断する、またはほかの医師の協力を仰いで診断する、などを提案している。

 原題は「Clinical diagnosis of depression in primary care: a meta-analysis」。
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>有病率が20%とした場合に、プライマリケアを受診する100人の患者の中から、20人のうつ病患者を選出する精度を求めた。

>患者のうち10人は正確に診断できるが、10人は見落とされる。一方、うつ病ではない80人のうち65人は正確に除外できるが、15人は偽陽性の判定を受ける。現時点では、偽陽性が真陽性よりも多いことになる。診断が正しく行われる患者は全体の75%で、残りの25%は誤判別となる。

>正確な診断が難しい理由について、著者らは、有病率が10~20%とさほど高くないこと、90%を超える患者が身体症状やそのほかの精神症状を示すこと、軽症の患者ほど診断は難しいこと、そして、診察時間が短いとうつ病のような病気の診断は難しくなること――などを挙げている。


日本人の有病率がどのあたりに位置するかわかりませんが、この研究では10~20%と考えていますね。
「なんちゃって鬱」の割合は、もっと高いような気がします。軽症ほど診断は難しい、、、それで鬱病の診断がつくのかな?
軽症の時期にしっかり治療した方が、本人にとっても治療者にとっても有利です。その一方で、単なる「わがまま」とか「甘え」の場合もありますね。この判断はどのようにつけるのでしょうか。

私が参考にするのは、普段の様子です。仕事や生活態度で、特に問題行動を起こさなかった人が、ある時期から鬱っぽくなってきたら、病気を考えるかも。
普段から自己中心的だったり、他人に批判的、攻撃的だったら、元気がなくなったとしても、自業自得でしょ、と思っちゃいます。
この判断も主観が大きいので、なかなか難しいと思います。


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なかのひと

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ビタミンDと乳癌

2009年09月13日 | 食と栄養
乳がんの公開講座に参加すると、必ず出る質問に食生活に関するものがあります。「何をどれだけ食べれば病気に有効か」は、患者のみならず、一般の人にとっても大きな関心事ですよね。

私も栄養相談をしていた時は、ほとんどの人が「何を食べたらよいか」に多くの時間を費やしました。その延長で健康食品に関する質問、といった流れになることが多かったです。
回答する際、「特定の食品を勧めない」、「食品はバランス良く」なるよう指導するのが王道でした。食事の聞き取り調査をすると、同じ地域でも人により、食事の内容はかなり差があります。みんな同じスーパーで食材を買っていたとしても、選ぶ食材や調理法は様々です。

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【乳癌患者のビタミンD 欠乏は、不良転帰の予測因子】 2009. 8. 19


 ビタミンDの欠乏は、乳癌の遠隔転移や死亡リスクの予測因子になるようだ。カナダ・マウントシナイ病院のPamela J. Goodwin 氏らの研究結果が、Journal of Clinical Oncology誌8月10日号(2009,27,3757-3763)に掲載された。

 研究の対象は、1989年から1996年に早期の乳癌と診断された平均50.4 歳の512人で、平均11.6 年の追跡調査を行っている。ビタミンD(25-ヒドロキシビタミンD)濃度は、保存血液を使用して測定された。

 対象者の血中ビタミンD濃度は平均 58.1nmol/Lで、37.5%の患者で欠乏(50nmol/L未満)しており、38.5%の患者が不十分(50~72nmol/L)、 24.0%の患者が十分(72nmol/L超)なレベルだった。追跡期間中に、116人の女性が遠隔転移を経験し、106人の女性が死亡した。

 ビタミンDが欠乏していた女性は、十分なレベルに達していた女性と比較して、遠位転移のリスクが 94%、死亡リスクが73%高かった。この傾向は交絡因子で調整しても変わらなかったが、多変量解析では同71 %、64%高いという結果になった。

 血中ビタミンDレベルと乳癌の発症リスクとの関連についてはこれまでにも報告されているが、今回の結果で、血中ビタミンDレベルが予後にも影響することが示された。

 ビタミンDは、皮膚が紫外線に当たることで体内で合成できる栄養素。食品では、サケやウナギのような脂肪の多い魚、キノコ類に多く含まれる。
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> ビタミンDは、皮膚が紫外線に当たることで体内で合成できる栄養素。食品では、サケやウナギのような脂肪の多い魚、キノコ類に多く含まれる。

学校で栄養学を学んだ際も、教授は上記と同じことを言いました。
日本は、緯度的に太陽光線がよく当たる地域が多いため、ちょっと日光浴をすることでもビタミンDが合成されやすい。和食にキノコ類、魚類を使うことも多い。日本では、ビタミンDの欠乏症になる人は少ない。しかし、年中曇っているような気候の国では、欠乏症が見られることがある。

と、学んだのですが、、、
この研究を行ったカナダの病院、気候や食習慣が不明なので、日本人と比較は出来ません。
んが、、、最近の日本人で、特に女性で美白にこだわる人がいますよね。日光浴なんてとんでもないと、一日中室内にとじこもっていると、当然、ビタミンDは体内合成されません。

もう一つ気になるのが、キノコ類や魚類は昔のように食べられているかです。ファーストフードにこれらの食品はほとんど入っていません。

、、、と書くと、この食品ばっかり食べだす人もいます。しかし、栄養素には「過剰症」もあります。栄養素を錠剤で摂るとなると、かなり濃縮されていますし、体内で合成された栄養成分と全く同じというわけでもありません。

というわけで、私は「適量」に留めて食べています。


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参考
食事摂取基準を設定した栄養素と策定した指標

第6次改定日本人の栄養所要量について
 
なかのひと

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癌末期の緩和ケア

2009年09月11日 | 緩和ケア
緩和ケアの公開講座に参加しました。
講師は、緩和ケアの専門医としてご高名なaruga先生です(ブログはこちらから)。一目、「生」で見たくて、猛スピードで安全運転して会場にかけつけますた。えへ。
で、私が興味を持った部分を紹介します。

1 痛みの伝わり方について

痛みの機序は大変複雑である。その一つに、痛みの信号が、刺激部分から神経を経て大脳に認知される際、脳の「気持ち」を司る部分のすぐそばを通る系がある。この部分は自律神経や情動による影響を受けやすい。

痛みの刺激は、血中のある成分の分泌を促進する。その成分が「痛みのサイクル」を回す。痛みの刺激がなくなっても、サイクルは回ってしまう。従って、早い段階で痛みを取ることが必要。


自分の心が弱いから、不安になってしまうんだ、、、と、私は長らく思っていました。
癌患者の集まる掲示板などで、「とても不安だ」という書き込みは多くみられますよね。で、健康な人がそれを批判するような書き込みをして、全く患者の気持ちを想像できず、荒れてしまうのを見かけることがあります。

実際、痛み刺激が自律神経や情動を司る場所のすぐそばを通るんだから、本当に気分が悪くなって不安になるのは、あり得ることだったんだ・・・! と思ったら、私は大変スッキリしました。だから痛くない人には、この苦しみがわからんわけだわ、とも。


2 医療用麻薬とは - 麻薬による「依存」や「耐性」の疑問について

痛みのある人が痛みをとる目的で医療用麻薬を使用することと、痛みのない人が麻薬を使うこととは、動物実験により意味がちがうことがわかってきた。

痛みは、脳が“異常信号”を出している状態。痛みが続くと、脳がアンバランスになる。医療用麻薬でバランスを取り戻すと、脳は正常の状態に戻る。故に、薬の依存症にはならない。

痛みのない人は、脳のバランスが取れている状態。そこに麻薬を投与すると、バランスが崩れ、依存症に陥りやすくなる。


           


3 医療用麻薬の投与法

 痛みはとても複雑なので、複数の薬を少ない量から投与開始。

 i) 長く効くものと、早く効いて早く切れるものを組み合わせる。
ii) 副作用なく開始できたら、痛みがとまるところまで増量する。
iii) 眠気と痛みの出現で薬量を調整する。
  薬が少ないと痛みが出る、多いと眠気が出る。


「慢性的な痛みは、脳に非常事態として認識される」。
痛みがある場合、薬の依存や耐性は起きないと知り、大変安心しました。また、痛みのない普通の人が麻薬を打つ時と、脳内で全く異なる反応が起こっていることもわかりますね。

と、この点が明瞭になり、私は満足です。
また、aruga先生は「生活の支障を取り除き、心地良く、普通に生きるために痛み止めの薬は必要」と有用性を説明されました。
そうです、癌患者にとって「普通」に暮らせることが、幸福を味わえることにつながるのです。

会場まではちょっと遠かったけど、やはり「生」aruga先生にお会いできてよかったです。ブログの文面から、とても優しいくてホンワリしたイメージを持っていたのですが、本物の先生は、しっかりとしたおみ足(笑)で、力強かった(・▽・)!

ホスピスに入った際、たくましそうな医師に緩和ケアをしてもらったら、なんだか元気になっちゃいそうです。終末期こそ、私は生き生きとした医療スタッフを見て暮らしたいと思います。


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さて、私は春先に肺癌で母を亡くしました。その緩和ケアの先生は元々、肺癌の専門医。医療用麻薬を使用して、意識をできるだけ落としたケアを行いました。それでも最期は、呼吸困難でとても苦しそうでした。その時の光景が、何度もフラッシュバックすることがあり、気分は今一つでした。
自分も乳がんになってしまった以上、この光景はずっと、自分の脳裏に焼きついたままになってしまうのか…。

そんな沈んだ気持ちで過ごしていたところ、今回の公開講座のチラシを見つけました。以前より、aruga先生のブログを読んでいたので、遠くたって何だって、どーしても行きたくなりました。で、末期癌のケアについて先生にお尋ねしたところ、

「苦しかったかどうか、実際のところは患者さんにしかわからない」。

母の担当医も、緩和ケア医のブログでも、医師はみな同じことを言う。
「そうだよな、これは誰にもわからないことなんだ。私がいくら考えたって、やっぱりわかんないわ…」。
と、はたと気がついたのです。

講座から一週間が経ち、フラッシュバックはまだありません。人間はこうして、自分に都合の悪いことは、徐々に思い出さなくなってゆくものだ、、、と実感しています。

おそらく、納得のできる回答を得るまで、私はどこかに何かを探しに回ったと思います。ちょっと遠出をしたら、そこに答えがあった、という感じです。
力強そうな先生からパワーを頂いて、私は元気になりたかった、、、んだなあと、今になって思います。

なかのひと

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新型インフルで香港とソ連が消える?

2009年09月09日 | 新型インフルエンザ
新型インフルの予防接種、私は絶対適応外だぁっ!
というわけで、せめてマスクを用意しておこうと思ったのに、薬局でマスクは売り切れ。焦ってネット通販で買いますた。

届いたマスクは、私が通常使用しているマスクの値段は2倍、なのに1/2の薄さ。ペラペラで雑な作りですわ。
こんなんで本当に、ウイルスを99%もカットできるんでしょうか? どー見ても、便乗商法に引っかかっちゃたんじゃね??

と思って「マスクについてあれこれ」「マスクについてあれこれ2」を読んだら、、、あら、そーなの! マスクの機能はウイルスのカットにあらず、だそうです。
んじゃ、今年も季節型インフルの予防接種は、打っておこうかなと思ったんですが、、、気になる記事を発見しますた。

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【新型ウイルスでA香港型とAソ連型は消滅か】 CB news キャリアブレイン 2009年9月7日(月)18:30

「インフルエンザウイルスで、おそらく“政権交代”が起ころうとしている。A香港型とAソ連型は、ほぼなくなるだろう」―。国立感染症研究所感染症情報センターの元主任研究官で東北大大学院医学系研究科講師の森兼啓太氏(感染制御・検査診断学)は、このほど東京都内で開かれた講演会で、こう指摘した。

森兼氏は講演で、インフルウイルスは歴史的に、「新しいものが出てきた時に、それまで主流だったウイルスが駆逐されてきた」と指摘。

1957年のアジア型インフル発生時には、それまで流行の主流だったスペイン型インフルウイルスが、68年の香港型インフルの時にはアジア型インフルウイルスが、それぞれ新たに発生したインフルウイルスに取って代わられたと説明した。
その上で、「新型インフルウイルスの勢いがこれだけ強いと、(季節性のA香港型とAソ連型は)駆逐される可能性がある」とした。

一方、Aソ連型が発生した時にA香港型が消滅せず、併存する状態が続いてきたのは、「歴史的にも珍しいこと」と指摘。かつて流行したスペイン型インフルウイルスとAソ連型インフルウイルスの系統が似ており、スペイン型インフルの免疫を持っている人が多くいたことで、Aソ連型の「勢い」が弱まった可能性があるとした。

また、B型インフルウイルスについては、「A型とは違う世界の話」とし、新型インフルの発生に伴って消滅することはないとの見方を示した。
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新型インフルはA型なんですよね。で、A香港型とAソ連型の混合ワクチンを接種しても、新型には効果なし。

ん~ん~ん~…、もーこうなったら新型インフルに罹患した人に接触して、早めに発病しちゃえば免疫も獲得できるんじゃないの?!


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ワクチン接種に消極的な国

2009年09月07日 | 新型インフルエンザ
「流行していたのは知っていたが、周囲にマスクをした人がいなかったので、つい、用意したマスクをしなかった」。
海外で新型インフルに罹患した、ある日本人のコメント。確かに、現地の人が誰もマスクをしていなかったら、日本人だけ集団でマスクをするのは、すんごい違和感がありますね。「ここは大丈夫なんじゃないの?」って、思っちゃうし。

マスクをする習慣が、あまりない国もあります。
中国のゴビ砂漠を旅行中、私はマスクをして歩いていました。すると米国人の旅行者が、「あんた、なんでマスクしてるの?」と。
「砂埃を吸い込んじゃうから」と応えたら、「東京の排ガスより、ずっときれいだぜ、お前はアホか」と。こーゆー人は、砂嵐が吹いたって、インフルエンザがやって来たってマスクなんかしませんな。

「お国柄」というのはあると思います。新型インフルの罹患者を、一人ひとり速報で取り上げた日本。ある高校が吊るし上げをくい、薬局からマスクが消えました。
で、現在はワクチンに話題が移っています。マスコミ報道を聴くほどに、私は無性にワクチンを接種したくなります。

ワクチン接種の副作用や、接種に消極的な人たちがマスコミに取り上げられたら、、、接種希望者も減るのでしょうか。
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【新型インフルエンザワクチンの接種希望者は半数以下】) 2009. 8. 28
  香港の医療従事者対象のアンケート調査


 新型インフルエンザの流行に伴い、わが国でもワクチン接種の優先順位についての議論が高まっているが、医療従事者は必ずしも接種を歓迎していないかもしれない。香港の病院に勤務する医療従事者を対象に行われたアンケート調査の結果が、British Medical Journal(BMJ)誌電子版に8月25日に発表された(全文は。

 調査は、2009年1~3月(A/H5N1のフェーズ3段階)、および同年5月(A/H1N1のフェーズ5段階)の2回にわたって行われた。回答率は1回目が46.6%、2回目が48.0%。回答者数は1回目が1866人、2回目が389人だった。回答者の内訳は、看護師が73%、医師が18%など。

 A/H5N1ワクチンの接種を受容すると回答したのは、1回目28.4%、2回目34.8%、A/H1N1ワクチンの接種を受容すると回答したのは47.9%(2回目)で、いずれも半数以下だった。

 ワクチン接種を拒否する理由としては、A/H5N1ワクチンでは「副作用が心配」が最も多く、A/H1N1ワクチンでは「副作用が心配」「ワクチン接種に適した時期ではない」「単に希望しない」がそれぞれ20%を超えていた。「ワクチンの効果に疑問」という回答も20%近くあった。

 多変量解析の結果、若年者(30歳未満)、季節性インフルエンザのワクチンを接種している人、パンデミックインフルエンザの脅威を感じている人では、A/H1N1ワクチン接種に肯定的な人が有意に多かった。
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日本の医療従事者のデータがないので比較はできませんが、なんだか、台湾の医療従事者は冷静な感じがします。ワクチン接種に、副作用は回避できない問題だからです。

メリットとディメリット。
もし、自分がディメリットを被ったら、、、リスクを取る覚悟を決めなくては、接種するのはどうかと思います。

感染者で重症化した人と、ワクチンで重篤な副作用を起こした人と、どんな割合になるのでしょうか。
どっちみち、私の分までワクチンは回って来なさそうです。ですので、今年は感染予防に力を入れます。皆様、なんとか新型インフルを乗り切りましょう。


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この癌、おいくら?

2009年09月05日 | 患者の気持ち


ハーセプチンの術後化学療法は高価です。しかも、投与期間が1年間と長いです。がんと闘っているのかお金と闘っているのか、次第にわかんなくなっちゃいます。
がん患者さんは病気と闘うだけでなく、その他のワラワラ出てくるもんと同時並行で闘わなくちゃならない。これがこの病気の特徴です。

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【心臓病やがん、一番心配なのは「お金」】  医療介護CBニュース  2009年8月10日(月)20:00


 心臓病やがんなどの大きな病気にかかった時に、一番心配になるのは「お金」―。ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカルカンパニー(東京都千代田区)が行った「心臓に関する意識調査」で、こんな結果が出た。

 調査は今年7月、全国の20-70歳代の男女1200人を対象にインターネット上で実施した。
 三大疾病のうち、一番関心があるのはどれかを尋ねたところ、「がん」が65.1%で、「心筋梗塞」(19.0%)と「脳卒中」(15.9%)を大きく引き離した。

 また、心臓病やがんなど、大きな病気にかかった時に一番心配になるのはどのようなことかを選んでもらったところ、「お金」が29.8%で最も多く、これに「自分の寿命」(28.1%)、「家族の心境」(17.7%)などが続いた。

 男女別に見ると、男性で最も多かったのは「自分の寿命」(30.3%)で、「お金」(29.7%)がこれに次いだ。女性は「お金」(30.0%)、「自分の寿命」(25.8%)などの順。年齢別では、40歳代以上の男性は「自分の寿命」が最も多く(50歳代は「お金」と同率)、30-60歳代の女性は「お金」が最も多かった。

 さらに、「心筋梗塞」に関連して、心臓の定期検診(心電図、動脈硬化測定など)をどれくらいの頻度で受けているかを尋ねたところ、「年に一回」が42.1%で最も多かったが、「受けたことがない」(22.1%)と「過去に受けたことはあるが、現在定期検診は受けていない」(20.9%)を合わせた43.0%の人が定期検診を受けていないことが分かった。また、「心臓に圧迫感や動悸などを感じたことがある(よくある・たまにある)」と答えた人(546人)でも、「受けたことがない」(18.1%)と「過去に受けたことはあるが、現在定期検診は受けていない」(21.2%)を合わせると、39.3%が定期検診を受けておらず、同社では「疾患の早期発見の遅れが懸念される結果となった」と指摘している。
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この調査結果を見る限り、「がんの治療にはお金がかかる」という認識は浸透してきたように思います。これにはCMの効果も大きいでしょう。

乳がんの好発年齢は45-55歳。他のがんと比べて早めです。最近は若年性の乳がんの罹患率が増加しており、子育て中に乳がんの告知を受ける人も出てきました。「まさか自分ががんに?」と驚く年齢ですし、貯蓄など十分に備えていない時期でもあります。「自分の寿命」も「お金」も、同じぐらい心配になりますよね。

というわけで、がんに不安を感じている人は、せめて早期発見・早期治療を考えてみてくださいね。

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ジェムザールとタキソールの併用治療

2009年09月03日 | 病気・症状
アントラサイクリン系抗がん剤既治療者に、治療の選択の可能性がまた一つ報告されました。

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【抗癌剤治療後の転移・再発乳癌患者にゲムシタビンとパクリタキセルの併用、日本人でも有効】 2009. 7. 8

 ゲムシタビンとパクリタキセル併用療法(GT療法)は、アントラサイクリン系抗癌剤既治療の転移・再発乳癌患者に対し高い有効性と良好な忍容性を示し、標準治療の一つとなり得るようだ。7月3日から4日に東京で開催された第17回日本乳癌学会学術総会で、博愛会相良病院乳腺外科・放射線科の相良吉昭氏が発表した。

 相良氏らは、アントラサイクリン系抗癌剤既治療の転移・再発乳癌患者におけるGT療法の有効性および安全性を検討した。主要評価項目はRECIST判定による奏効率、副次的評価項目は奏効期間、無増悪期間、生存期間などとした。

 アントラサイクリン系抗癌剤既治療で、術前と術後の補助化学療法にタキサン系抗癌剤が含まれる場合は12カ月以上経過している転移・再発乳癌患者62人を対象とした。

 投与量は2段階(レベル1、2)に分けた。3週を1コースとして、レベル1では、6人にパクリタキセル175mg/m2を1日目に、ゲムシタビン1000mg/m2を1日目と8日目に投与した。レベル2では、56人にパクリタキセル同量を1日目、ゲムシタビン1250mg/m2を1日目と8日目に投与した。6週ごとに腫瘍縮小効果を判定した。

 対象中、転移病変を有する患者は全体の50人(89.3%)で、肺転移は51.8%、肝転移は35.7%に認めた。前治療として、アントラサイクリン系抗癌剤は全症例に含まれ、さらにタキサン系抗癌剤が含まれたのは44.6%であった。

 奏効率はレベル1で50.0%、レベル2で44.6%だった。レベル2では、24週以上安定状態(SD)が続く長期SDの5.4%を入れたクリニカルベネフィットは50.0%となった。1年生存率は78.6%(95%信頼区間:67.8~89.3%)、無増悪期間の中央値は6.8カ月(95%信頼区間:6.0~8.8カ月)であったことから、相良氏は「海外のデータと同様の高い治療成績が日本人でも得られた」と評価した。

 レベル2では、重篤な有害事象の発現数は5.4%で、有害事象による投与中止は7.1%。おもなグレード3以上の有害事象は好中球数減少、白血球数減少、ALT増加など、ほぼすべてが血液毒性であったが、適切な処置により継続投与が可能だった。非血液毒性ではグレード3以上の有害事象はわずかだった。

 日本においては、ゲムシタビンの乳癌への適応拡大を申請中。登場が待たれる。
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ゲムシタビン(ジェムザール)が1.25倍多いレベル2の方が、奏功率が若干低い結果になっています。患者数の違いによる可能性があると思います。大雑把に見れば、レベル1、2ともに同じように奏功するんじゃないでしょうか。

薬が一つ増えるのは選択肢が広がることにつながりますが、、、この薬は穏やかに脱毛しやすい(- -)。そしてタキサン系はかなりハゲる(T_T)。


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