先月、マスコミが祭った事件(?)、収束に向かいそうなのでアップしてみました。
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【大丈夫か?朝日新聞の報道姿勢】
清木元治(東大医科学研究所所長・教授)
平成22年10月15日の朝日新聞朝刊に東大医科学研究所におけるペプチドワクチンの臨床試験についての報道があった。
これに対して、10月20日に41のがん患者団体が厚生労働省で記者会見を開き、我が国の臨床試験が停滞することを憂慮するとの声明文を公表した。朝日新聞は翌日21日に、「患者団体『研究の適正化を』」と題する記事(朝刊38面)を書いている。
この記事が、記者会見の声明文の真意を伝える報道であれば朝日新聞の公正な立場が評価されるところだが、よく読んでみると声明文の一部分を削除して掲載することにより、声明の意図をすり替えているように読める。声明文の一部をそのまま引用する。
「臨床試験による有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、冷静な報道を求めます」(全文はhttp://smiley.e-ryouiku.net/?day=20101019などにて閲覧可能)
ところが朝日記事の声明文説明では「有害事象などの報道では、がん患者も含む一般国民の視点を考え、事実を分かりやすく伝えることを求めている」となっており、なんと「誤解を与えるような不適切な報道ではなく」の部分が削除されている。
本来の声明文は、臨床試験を行う研究者・医師、行政関係者、報道関係者に向けられており、特に上記に相当する部分では報道に対して「誤解を与えるような不適切な報道」を慎んでほしいとの切実な要望が述べられている。
科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり、この捏造の定義に異論を唱える人はないだろう。朝日新聞の10月15日から始まった一連の関連記事を読むと、実際の事実関係と書きぶりによって影響を与えようとしている目的との間に大きなギャップを感じざるを得ない。
社会に対して大きな権力を持ち責任を担う朝日新聞の中で、急速に報道モラルと体質の劣化が起こっているのではないかと感じられて、大変心配になる。「医療や臨床試験の中では人権保護が重要だ」と主張している担当記者の人権意識は、単にインパクトある大きな記事を書く為の看板であり、最も根幹である保護されるべき対象が欠落しているのではないかと思わせられる。
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事件の内容について、日経メディカル オンライン編集部が再編集した事件の概略は、こちらから。
再編集記事の中で、事件として祭り上げられた東大医科学研究所が強調した内容の一つに、
〉そもそも膵臓癌における消化管出血という有害事象を、ことさらに強調して報道する内容にも大きな疑義が示された。清木氏は、「どちらの臨床研究でも、消化管出血は自然経過によるもので、ワクチンの投与が原因ではないと判定されている。出血により患者の入院が1週間ほど延びたため、指針により重篤な有害事象と判定されているが、副作用ではない」と話した。
があります。自分の癌がどのような病状をきたすかは、我々癌患者としてはあまり積極的に知りたくないことであります。もちろん、患者家族も同様でしょう。患者らに病状や臨床試験をどのように説明するかは、行う人が十分に配慮する必要があります。
本文については、我々患者となった身としても、報道に対して、「誤解を与えるような不適切な報道」を慎んでほしいと切に願います。命がかかってるのですから。私が吹き出しちゃったのは、
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
学生時代、化学実験でデータを出す際、我々学生は指導教官にこれを何度も注意された経験があります。科学論文を提出すると、提出先は時間をかけて捏造がないかチェックするのがデフォです。
ですので、科学者から見ると、朝日新聞社の「事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えた」行為は、非常に不可思議に映ったことでしょう。
声明文を出した患者団体が、自分たちの文の内容をチェックしないと、朝日新聞社は思ったのでしょうか??? まさかねえ。。。
というわけで、この東大医科学研究所所長の
〉担当記者の人権意識は、単にインパクトある大きな記事を書く為の看板であり、最も根幹である保護されるべき対象が欠落しているのではないかと思わせられる。
が、真相に近いんじゃないかと、とっても思えてくるのであります。
「報道の自由」は報道の権利だもん、捏造するのも権利だもん!、、、と、解釈を意図的に変えちゃいかんでしょう。
患者は、臨床試験による有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、冷静な報道を求めているんだよ、と思う人、<ここをクリックよろしくね~ >
![なかのひと](http://nakanohito.jp/an/?u=154648&h=658079&w=48)
This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)
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【大丈夫か?朝日新聞の報道姿勢】
清木元治(東大医科学研究所所長・教授)
平成22年10月15日の朝日新聞朝刊に東大医科学研究所におけるペプチドワクチンの臨床試験についての報道があった。
これに対して、10月20日に41のがん患者団体が厚生労働省で記者会見を開き、我が国の臨床試験が停滞することを憂慮するとの声明文を公表した。朝日新聞は翌日21日に、「患者団体『研究の適正化を』」と題する記事(朝刊38面)を書いている。
この記事が、記者会見の声明文の真意を伝える報道であれば朝日新聞の公正な立場が評価されるところだが、よく読んでみると声明文の一部分を削除して掲載することにより、声明の意図をすり替えているように読める。声明文の一部をそのまま引用する。
「臨床試験による有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、冷静な報道を求めます」(全文はhttp://smiley.e-ryouiku.net/?day=20101019などにて閲覧可能)
ところが朝日記事の声明文説明では「有害事象などの報道では、がん患者も含む一般国民の視点を考え、事実を分かりやすく伝えることを求めている」となっており、なんと「誤解を与えるような不適切な報道ではなく」の部分が削除されている。
本来の声明文は、臨床試験を行う研究者・医師、行政関係者、報道関係者に向けられており、特に上記に相当する部分では報道に対して「誤解を与えるような不適切な報道」を慎んでほしいとの切実な要望が述べられている。
科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり、この捏造の定義に異論を唱える人はないだろう。朝日新聞の10月15日から始まった一連の関連記事を読むと、実際の事実関係と書きぶりによって影響を与えようとしている目的との間に大きなギャップを感じざるを得ない。
社会に対して大きな権力を持ち責任を担う朝日新聞の中で、急速に報道モラルと体質の劣化が起こっているのではないかと感じられて、大変心配になる。「医療や臨床試験の中では人権保護が重要だ」と主張している担当記者の人権意識は、単にインパクトある大きな記事を書く為の看板であり、最も根幹である保護されるべき対象が欠落しているのではないかと思わせられる。
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事件の内容について、日経メディカル オンライン編集部が再編集した事件の概略は、こちらから。
再編集記事の中で、事件として祭り上げられた東大医科学研究所が強調した内容の一つに、
〉そもそも膵臓癌における消化管出血という有害事象を、ことさらに強調して報道する内容にも大きな疑義が示された。清木氏は、「どちらの臨床研究でも、消化管出血は自然経過によるもので、ワクチンの投与が原因ではないと判定されている。出血により患者の入院が1週間ほど延びたため、指針により重篤な有害事象と判定されているが、副作用ではない」と話した。
があります。自分の癌がどのような病状をきたすかは、我々癌患者としてはあまり積極的に知りたくないことであります。もちろん、患者家族も同様でしょう。患者らに病状や臨床試験をどのように説明するかは、行う人が十分に配慮する必要があります。
本文については、我々患者となった身としても、報道に対して、「誤解を与えるような不適切な報道」を慎んでほしいと切に願います。命がかかってるのですから。私が吹き出しちゃったのは、
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
学生時代、化学実験でデータを出す際、我々学生は指導教官にこれを何度も注意された経験があります。科学論文を提出すると、提出先は時間をかけて捏造がないかチェックするのがデフォです。
ですので、科学者から見ると、朝日新聞社の「事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えた」行為は、非常に不可思議に映ったことでしょう。
声明文を出した患者団体が、自分たちの文の内容をチェックしないと、朝日新聞社は思ったのでしょうか??? まさかねえ。。。
というわけで、この東大医科学研究所所長の
〉担当記者の人権意識は、単にインパクトある大きな記事を書く為の看板であり、最も根幹である保護されるべき対象が欠落しているのではないかと思わせられる。
が、真相に近いんじゃないかと、とっても思えてくるのであります。
「報道の自由」は報道の権利だもん、捏造するのも権利だもん!、、、と、解釈を意図的に変えちゃいかんでしょう。
患者は、臨床試験による有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、冷静な報道を求めているんだよ、と思う人、<ここをクリックよろしくね~ >
This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)