乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

報道の権利

2010年10月31日 | マスコミ
先月、マスコミが祭った事件(?)、収束に向かいそうなのでアップしてみました。

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【大丈夫か?朝日新聞の報道姿勢】

清木元治(東大医科学研究所所長・教授)

 平成22年10月15日の朝日新聞朝刊に東大医科学研究所におけるペプチドワクチンの臨床試験についての報道があった。

 これに対して、10月20日に41のがん患者団体が厚生労働省で記者会見を開き、我が国の臨床試験が停滞することを憂慮するとの声明文を公表した。朝日新聞は翌日21日に、「患者団体『研究の適正化を』」と題する記事(朝刊38面)を書いている。

 この記事が、記者会見の声明文の真意を伝える報道であれば朝日新聞の公正な立場が評価されるところだが、よく読んでみると声明文の一部分を削除して掲載することにより、声明の意図をすり替えているように読める。声明文の一部をそのまま引用する。

 「臨床試験による有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、冷静な報道を求めます」(全文はhttp://smiley.e-ryouiku.net/?day=20101019などにて閲覧可能)

 ところが朝日記事の声明文説明では「有害事象などの報道では、がん患者も含む一般国民の視点を考え、事実を分かりやすく伝えることを求めている」となっており、なんと「誤解を与えるような不適切な報道ではなく」の部分が削除されている。

 本来の声明文は、臨床試験を行う研究者・医師、行政関係者、報道関係者に向けられており、特に上記に相当する部分では報道に対して「誤解を与えるような不適切な報道」を慎んでほしいとの切実な要望が述べられている。

 科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり、この捏造の定義に異論を唱える人はないだろう。朝日新聞の10月15日から始まった一連の関連記事を読むと、実際の事実関係と書きぶりによって影響を与えようとしている目的との間に大きなギャップを感じざるを得ない。

 社会に対して大きな権力を持ち責任を担う朝日新聞の中で、急速に報道モラルと体質の劣化が起こっているのではないかと感じられて、大変心配になる。「医療や臨床試験の中では人権保護が重要だ」と主張している担当記者の人権意識は、単にインパクトある大きな記事を書く為の看板であり、最も根幹である保護されるべき対象が欠落しているのではないかと思わせられる。
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事件の内容について、日経メディカル オンライン編集部が再編集した事件の概略は、こちらから。

再編集記事の中で、事件として祭り上げられた東大医科学研究所が強調した内容の一つに、

〉そもそも膵臓癌における消化管出血という有害事象を、ことさらに強調して報道する内容にも大きな疑義が示された。清木氏は、「どちらの臨床研究でも、消化管出血は自然経過によるもので、ワクチンの投与が原因ではないと判定されている。出血により患者の入院が1週間ほど延びたため、指針により重篤な有害事象と判定されているが、副作用ではない」と話した。

があります。自分の癌がどのような病状をきたすかは、我々癌患者としてはあまり積極的に知りたくないことであります。もちろん、患者家族も同様でしょう。患者らに病状や臨床試験をどのように説明するかは、行う人が十分に配慮する必要があります。

本文については、我々患者となった身としても、報道に対して、「誤解を与えるような不適切な報道」を慎んでほしいと切に願います。命がかかってるのですから。私が吹き出しちゃったのは、

>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり
>科学論文の世界では、事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えることを捏造と呼んでおり

学生時代、化学実験でデータを出す際、我々学生は指導教官にこれを何度も注意された経験があります。科学論文を提出すると、提出先は時間をかけて捏造がないかチェックするのがデフォです。
ですので、科学者から見ると、朝日新聞社の「事実の一部をなかったことにして解釈を意図的に変えた」行為は、非常に不可思議に映ったことでしょう。
声明文を出した患者団体が、自分たちの文の内容をチェックしないと、朝日新聞社は思ったのでしょうか??? まさかねえ。。。

というわけで、この東大医科学研究所所長の

〉担当記者の人権意識は、単にインパクトある大きな記事を書く為の看板であり、最も根幹である保護されるべき対象が欠落しているのではないかと思わせられる。

が、真相に近いんじゃないかと、とっても思えてくるのであります。
「報道の自由」は報道の権利だもん、捏造するのも権利だもん!、、、と、解釈を意図的に変えちゃいかんでしょう。


患者は、臨床試験による有害事象などの報道に関しては、がん患者も含む一般国民の視点を考え、誤解を与えるような不適切な報道ではなく、事実を分かりやすく伝えるよう、冷静な報道を求めているんだよ、と思う人、<ここをクリックよろしくね~ >

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新たな経口分子標的薬となるか

2010年10月28日 | 病気・症状
はぁ~、、、きょうは寒かったですね。
昨夜の冷え込みに耐えきれず、さっさと電気毛布を出しました。ポッカポカで熟睡でき、朝は二度寝する始末。環境がいいと、いつまでも寝ちゃうんだなあ。。。

起きたらずっと雨で、日課のウォーキングはできず。寒いので食欲が出て、一日中食べっぱなし。朝のスタートに出遅れると、スケジュールが次々とズレ、全てを放って漫画を読んじゃいますた。はぁ~、自堕落だな。
あまり寒いと頭の回転数も落ちる気がしませんか? あ、私だけか…(|||▽||| )


さて、HER2強陽性患者に奏効するとされる薬は、ハーセプチンとタイカーブ。2つだけじゃ心細い我々に、希望の光が見えてきたか…?

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【進行乳癌に対する新しい経口分子標的薬afatinibのフェーズ3試験を開始】

 ドイツBoehringer Ingelheim社は9月17日、進行または転移性の乳癌患者を対象に経口の新規チロシンキナーゼ阻害剤BIBW2992(afatinib)を評価する初のフェーズ3の臨床試験「LUX-Breast 1」を開始することを発表した。

 HER2陽性の乳癌は、HER2陰性の乳癌と比べて進行と死亡のリスクが高く、進行乳癌患者の約30%はHER2陽性と見られている。afatinibは、腫瘍の増殖と転移に関与する上皮成長因子受容体(EGFR/HER1)とHER2の両方を不可逆的に阻害する薬剤だ。

 LUX-Breast 1は、グローバルに行われる非盲検、無作為化のフェーズ3試験。過去の試験において、トラスツズマブで治療した後に進行を認めたHER2陽性の乳癌患者で良好な忍容性と有望な早期の奏効が示されたことから、今回の実施が決定された。

 LUX-Breast 1では、HER2陽性の乳癌でトラスツズマブによる前治療を受けた後に進行した患者を対象とし、標準化学療法のビノレルビンにトラスツズマブまたはafatinibを追加して無増悪生存期間(PFS)を検討する。全生存期間、忍容性、安全性も併せて評価する。

 なお、afatinibについては非小細胞肺癌(NSCLC)に対するフェーズ3試験のプログラムも進められている。その一つ、LUX-Lung 1では、EGFR阻害剤による前治療を受けたNSCLC患者のセカンドライン以降の治療としてafatinibとプラセボを比較しており、年内に結果が報告される予定だ。またLUX-Lung 3では、EGFR変異を認める局所進行または転移性のNSCLC患者のファーストライン治療として、afatinibの単剤療法と標準化学療法であるシスプラチンとペメトレキセドの併用療法とを比較し、有効性と安全性を評価している。
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おおっ、フェーズ3試験とは、有望なんじゃないの、この薬。しかも経口投与ですよ(はぁと)。

腫瘍の増殖と転移に関与する上皮成長因子受容体(EGFR/HER1)とHER2の両方を不可逆的に阻害する薬剤なんですね。ハーセプチン治療歴があっても奏効するとのこと。


問題は副作用と奏効率だよなあと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >

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ドセタキセルの100mg投与

2010年10月26日 | 病気・症状
米国に住むいとこが日本に一時帰国すると、ありとあらゆる“サイズ”が小さいと驚きまくりです。特に、レストランなどでの食事の量は、かなり不満のようで。。
渡米した頃は私よりスリムだったのに、今じゃ私の2人分(笑)。当時、風邪薬なんかもジャンボサイズで、「成人1回3錠」の薬は2錠で十分、3錠飲むと効きすぎると言ってましたっけ。

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【日本人乳癌患者でもドセタキセル100mg/m2投与が安全に行える可能性】 ASCO BREAST 2010

 乳癌におけるドセタキセルの投与量は欧米では100mg/m2だが、日本では60mg/m2から75mg/m2に限定されている。しかし、日本人の早期乳癌患者でもドセタキセル100mg/m2の3サイクル投与が安全に行える可能性が明らかとなった。自治医科大学で手術可能な52人の乳癌患者に投与した例をレトロスペクティブに解析した結果示されたもの。成果は10月1日から米国National Harborで開催された2010Breast Cancer Symposium(ASCO Breast)で自治医科大学の穂積康夫氏が発表した。

 穂積氏らは、手術可能な乳癌患者52人(年齢は26歳から60歳、全員がPS0、ホルモン受容体陰性患者が33人、HER2陽性患者が21人)に術後補助化学療法(17人)または術前補助化学療法(35人)としてFEC100(5FU500mg/m2、エピルビシン100mg/m2、シクロフォスファミド500mg/m2)レジメンを3週おきに3サイクル投与した後、ドセタキセル100mg/m2を3週おきに3サイクル投与(18人の患者ではトラスツズマブも投与)した患者のデータを、レトロスペクティブに解析した。なお患者には、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の予防的な投与は行わなかった。

 その結果、4人の患者が投与中止となったが、うち2人は病状の進行による中止で、2人はアレルギー性の毒性だった。投薬の遅延が7人で必要だったが、用量の低減が必要だったのは1人だけで、G-CSFの投与が必要となったのも2人だけだった。発熱性が7人の患者で起きたが、入院が必要だったのは2人のみだった。発熱性好中球減少症を起こした患者には、次サイクルで予防的に抗菌薬が投与された。非血液学的な毒性で重篤(グレード4)なものはなかった。
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増量して投与すると、副作用もその分強く出そうですね。患者として困るのは、好中球減少により、投薬日がずれることです。好中球数が上がってくるまで投薬を先送りされると、、、スケジュール調整もいやんなっちゃいます。私が通院していた頃、数値が上がってくるまで点滴してもらえず、毎週血液検査だけで終わってしまった患者さんがいました。通院するにも時間と費用がかかる患者さんだと、本当にうらめしくなっちゃいます。

さっさとG-CSFの予防的投与をしてくれよ、とも思いますが、これって要は“底上げ”。あんまりこれをやっても、、、体の影響はどうなんでしょうかね。もっとも、高価な薬なので懐もイタイ目に会いそうです。

抗がん剤治療をしながら働く人は多いと思われます。利便性が高くなるのはいいけど、、、癌になっちゃったんだから、自分の体のことは真剣に考えた方がいいとも思います。


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患者の暴力

2010年10月24日 | 患者の気持ち
病院に入院するぐらいなんですから、体の調子が悪いはず…と、思ったら、そうでもない人がいたっ!?

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【医師の首絞め看護師殴る…患者の院内暴力深刻】 Yomiuri online 2010年10月22日(金)11:16

 茨城県内の医療機関で、患者から身体的・精神的暴力、セクハラ(性的暴力)などを受ける院内暴力が深刻な問題となっている。

 ◆現場の声 

 「医者を呼べ、お前らも殴られたいか!」。県内のある病院の夜間救急外来に、酒に酔った男性が来院した。名前を尋ねる女性看護師に「さっさとしろ。チャカ(拳銃)持ってるんだ!」とすごみ、頭をつかんで振り回した。けがはなかったが、この看護師はその後、不眠が2、3日続いた。

 筑波大大学院の三木明子准教授(看護科学専攻)が6月に出版した「看護職が体験する患者からの暴力―事例で読み解く」(日本看護協会出版会)で、全国の院内暴力の実態が明らかにされた。読売新聞の取材では、県内でも「急いでいるから薬だけ欲しい」と診療を拒否したり、「治療期間が長引いた分だけ生活補償しろ」と無謀な要求をしたりする患者や、女性看護師へのストーカー行為など実例は多岐にわたる。

 ◇茨城県内の院内暴力の事例

・看護師が殴る、けるの暴行を受け、 眼窩 (がんか)底骨折で手術、もう1人はあばら骨を折った
・つばを吐く、かみつく、ひっかく、暴言を吐くなどの行為を日常的に受けた
・作業療法士のリハビリ説明が気に入らず、なだめに入った医師が首を絞められた
・朝7時の体操の声かけに行くと、いきなり顔を殴られた。「眠かった」との理由だった
・介助のため、もう1人職員を呼びに行くと説明すると「不親切だ。お前なんて簡単に殺せる」と大声を出し、足げりされた
・ベッド横でカーテンを閉め、体をふいていると胸を触られた
・患者の家族から「体をよくふいていない」、「一番に父の処置をしろ」と召し使いのように扱われた。(2008年、三木准教授の調査より)

 ◆病院の半数被害

 全日本病院協会が2007~08年、全国の会員2248病院を対象に行った「院内暴力など院内リスク管理体制に関する医療機関実態調査」によると、患者やその家族らから職員が院内暴力を経験していた病院は52・1%に上った。1106病院から回答があり、有効回答率は49・2%。

 発生事例のうち、「警察への届け出」は5・8%、「弁護士への相談」は2・1%に過ぎず、多くは院内で対応していた。同協会は「院内暴力の対応に伴う病院負担が大きいことがうかがえる」としている。

 一方、職員の被害状況を院内で把握しようと、報告制度などを整備しているのは38・9%、対策マニュアルや指針を整備しているのは16・2%、院内暴力を回避するための研修を開催しているのは12・7%にとどまった。
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ひぇーーーーっ((((((゜Д゜|||))))))) !!!!
まぢっ、看護師が骨折するほど殴っちゃうのっ??????


こーゆー患者は、他の患者にも迷惑なんだよ、追い出せよと思った人、<ここをクリックよろしくね~ >


〉・作業療法士のリハビリ説明が気に入らず、なだめに入った医師が首を絞められた
〉・朝7時の体操の声かけに行くと、いきなり顔を殴られた。「眠かった」との理由だった

これらの理由には、“甘え”が患者の心理に隠されているような気がします。自分より立場の弱い(逆らってこないであろうことがわかっている)人に、彼らに関係のない自分のストレスをぶつけて、スッとする。
でも、彼らに甘えても、自分の問題は解決しないっ!

…。

おそらく、自分じゃ解決できない問題だと知っているから、他人に甘えるんでしょうね。

〉「警察への届け出」は5・8%、「弁護士への相談」は2・1%に過ぎず、多くは院内で対応していた。
〉職員の被害状況を院内で把握しようと、報告制度などを整備しているのは38・9%、対策マニュアルや指針を整備しているのは16・2%、院内暴力を回避するための研修を開催しているのは12・7%にとどまった。

なるべく院内で処理しようとしているように見えます。しかし、対策も立てない病院の割合が多いのはどうなんでしょうか。

こんなことを許していると、そのうち米国のように、契約した保険会社の指示による病院しか利用できず、結果的に貧乏人は先進医療を受けられなくなるという、制度の導入を検討する日が来るのかもしれません。私はそれを危惧します。

米国および世界各国から、我が国の保険制度は絶賛されているのに。こんなん許していると、「一抜けた」するのは、間違いなく医療関係者ですね。

なかのひと

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イレッサ初回投与推奨へ

2010年10月21日 | 病気・症状
「分子標的治療薬」として、脚光を浴びた非小細胞肺がんの治療薬です。臨床現場で使用開始当時、肺がんのどのタイプに奏効するのか、明確でなかった部分で副作用が大きくクローズアップされました。
で、今回、「遺伝子検査」の実施を奨励しての投与という新方針です。

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【イレッサ初回投与を推奨 肺がんの治療指針を改定】  東京新聞 2010年10月19日 21時18分

 日本肺癌学会は19日までに、進行した非小細胞肺がんの治療について、患者の検体に特定の遺伝子変異があれば、初回治療から治療薬イレッサ(一般名ゲフィチニブ)の投与を検討するよう、医師向けの治療指針を改定することを決めた。前提として、抗がん剤治療を受ける患者には、原則として遺伝子検査の実施を推奨する。

 イレッサは劇的な効果がある一方、副作用による死亡例も相次いだ。従来の指針では、ほかの抗がん剤で効果がなかった場合の選択肢として位置付けられていた。

 学会理事の弦間昭彦日本医大教授は「一部の患者に対しては、イレッサ投与の妥当性が確立された」と話している。

 学会は、04年12月~09年8月に発表された各国の文献を検討。遺伝子変異があるケースでは、イレッサの投与が生存期間の延長に効果的との知見が得られたとしている。国内の非小細胞肺がん患者は推定約5万人。約30%の患者で遺伝子に変異があるという。

 新指針によると、進行した非小細胞肺がんの患者について、一律に遺伝子変異の有無を確認。変異がある患者で、歩行や身の回りのことが自分でできる程度に全身状態が良い人については、初回治療からイレッサ投与を検討。(共同)
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「分子標的治療薬」というと、乳がんならHER2過剰発現に奏効するハーセプチンとタイカーブを思い浮かべる乳がん患者さんは多いでしょう。
乳がんの場合、手術後の生理学的検査でHER2が過剰に発現しているかを調べた後、分子標的治療薬を投与するか決めますね。

ですので、今回のイレッサ新方針を読み、肺がんでもようやくかぁ(。。)なんて思っちゃいました。「遺伝子」に変異があるというのを、つきとめるまでに長い道のりがあったんでしょうか。

肺がんに限らず、今後は遺伝子検査を行った上で治療薬を選択する方向に進んでいくのかもしれません。それが合理的な治療に見えます。

さて、イレッサについては国内外から報告がいくつか出ています。なぜか奏効するのが、アジア人の非喫煙者女性と、人種的差異があるようにも見えます。こんなん知ったら、乳がんも人種的な違いがあっても不思議はないかなと思ってしまいます。


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CT検査でがんになるか

2010年10月19日 | 患者の気持ち
CT検査でがんになる?


何かと話題になりやすい医師が、新たに注目記事を出したようです。

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【「CT検査でがんになる」 「放射線」専門家が衝撃レポート】


2010年10月14日(木)17時35分配信 J-CASTニュース 

「衝撃レポート CT検査でがんになる」。こんな見出しの文藝春秋(2010年11月号)記事が注目を集めている。筆者は慶応大学医学部の近藤誠講師だ。指摘が本当なら、CT検査は避けるべきなのか。

慶応大学のサイトによると、近藤氏は同大医学部で「放射線科学(治療)」を担当する専任講師だ。

「1回のCT撮影で被ばくする線量でも、発がん死亡の危険性生じる」

CT検査は、X線を360度方向からあて、検出結果をコンピュータ計算し、人体を輪切り映像として可視化する。CT検査による被ばく線量は、X線撮影より「200倍~300倍(多い)とする論文が多い」(近藤氏)。

近藤氏は記事で、「現在は、1回のCT撮影で被ばくする線量でも、発がん死亡の危険性が生じると考えられています」と述べている。「推定」として、45歳の1万人が全身CTを1回受けると「8人が発がん死亡」(0.08%)し、以降30年間毎年同検査を受けると、「190人」(1.9%)が「被ばくにより発がん死亡するとされます」。

こうした流れを受け、「欧米の専門家は、低線量被ばくに発がん性があることを前提に、患者保護のために活発に動いて」いるが、日本では「今日に至るまで、患者保護の動きは緩慢です」「低減努力は奏功せず、国民被ばく線量はかえって増えています」と指摘している。さらに、「まずCT」「何でもCT」という状態が「蔓延」していると懸念を示し、患者には「自身の防護主任となって、不要な検査を避けるしかない」と勧めている。

「CT検査蔓延」の背景として、外来が余りに混んでいるため医者が患者の話を聞く時間的余裕がなく、「先に検査を受けさせてデータ一式を揃えたい気持ちになってしまう」ことや、「CT検査をすればするほど、病医院が経済的に潤う医療構造」などを挙げている。

近藤氏はさらに、「発がんリスクという不利益」があるがん検診が正当化されるには、がん検診が寿命を延ばすことが証明されなくてはならないが、「どの臓器のがん検診も、この証明が不存在で、中には寿命短縮が証明された検診すらある」とも訴えている。

「リスクは極めて低い」と否定する声も

確かに近藤氏が指摘するように、「肺がん検診を受けると寿命が短くなる」というチェコスロバキア(当時)や米国での調査結果などがあるそうだ。週刊現代(10年7月17・24日合併号)で、新潟大学医学部教授(予防医療学)の岡田正彦氏が指摘している。調査対象となった検診での検査は、CTよりも被ばく線量が少ない胸部レントゲン撮影だ。

こうした認識は、近藤氏以外の国内の医師にも広がりつつあるようだ。東京都内のある60代の会社経営者は数年前、かかりつけの呼吸器専門医からこう言われたことがあるという。「肺に小さな影があります。継続的にCT検査をし続け、肺がんの早期発見につながる可能性と、検査による被ばくの影響でかえってがんになってしまう危険性とを比べると、CT検査を続けた方が良いのかどうか一概には言えません」。さらに、CT検査による被ばくの危険性については、「まだ表立って議論されていませんが、いずれ大きな問題になってくるでしょう」とも話したそうだ。

一方、独立行政法人「放射線医学総合研究所」の赤羽恵一・重粒子医科学センター医療放射線防護研究室長は、近藤氏の指摘をこう否定した。

「論争が多い論文を定説のように引用するなど、誤解を与える表現が多々ある」「極めて低いリスクをむやみに怖がるより、検査の必要性を判定した上で、必要なCT検査は受けた方がメリットが大きい」

赤羽氏の指摘の要点は次のようなものだ。(1)近藤氏指摘の「検査1回の線量」の10倍の線量を超えると発がんリスク上昇が確認されているが、下回る線量の場合、リスクがあるかないかはっきりしていない。それでも安全確保上「ある」と仮定して防護基準を決めており、リスクは「ゼロではない」という程度の低いものだ。(2)そもそも、放射線の影響を受けなくても30%以上の人ががんになり(生涯がん死亡リスク男性26%など)、食生活やタバコの影響が大きいとされている。こうした「リスク」と、CT検査などの「リスク」を比べる必要がある。(3)CT検査の「リスク」はゼロではないとしても、早期発見で治療を受けることができることや、異常がないと分かり安心できる、というメリットとを比較して判断すべだ。

もっとも、近藤氏が指摘するように、必要性が低い検査が安易に行われている実態も少なからずあり、「不必要な検査はしない、受けないという姿勢が大切だ、という点は賛同できる」とも話していた。
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こーゆー記事が発表されると、、、患者としては困っちゃうんですよね。CTを受けた方がいいか、やめた方がいいか。

 CT検査による被ばく線量は、X線撮影より「200倍~300倍(多い)とする論文が多い」

これを聞けば、CTの被曝量が随分大きく、むやみに検査してちょとはいえなくなりそうです。

 「CT検査蔓延」の背景として、外来が余りに混んでいるため医者が患者の話を聞く時間的余裕がなく、「先に検査を受けさせてデータ一式を揃えたい気持ちになってしまう」ことや、「CT検査をすればするほど、病医院が経済的に潤う医療構造」などを挙げている。

これもありそうですし、患者としても、せっかく病院まで来たのに診断がハッキリつかないのは不満を生みそうでもあります。

上記の「肺に影あり」のトピックのところで、私が思い出すのは家人のケースです。X線でぼんやりと肺に影。医師は「しばらく様子を見ましょう」だったのですが、なんか咳が続く家人が心配で、CTをどーしても撮ってほしいと強めにお願いしました。その場でCT検査したら、肺がんだったんです。

で、再発肺がんとなってから、担当医が様子見で3カ月に1度のCT検査を実施。いや~~、これには精神的に参りました。だって、再発だもん。悪くなることはあっても、よくなることはないのですから。3か月ごとに悪くなるのを確認するようなものじゃないですか。患者本人も付き添う私も、自律神経が失調しちゃいました。

こういう経験がある私としては、なんとも複雑です。


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遺伝子乳癌の対側乳癌発生リスク

2010年10月17日 | 病気・症状
遺伝病があるとわかっている場合、子供を持つことは何を産み出すことになるのでしょうか。

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【BRCA遺伝子変異乳癌患者の対側乳癌発生リスクは年齢で異なる ASCO BREAST 2010】

 BRCA1遺伝子変異、BRCA2遺伝子変異のある乳癌患者では、診断時の年齢が50歳以上であると、50歳未満よりも対側乳癌の発生リスクが低いことが明らかとなった。また卵巣摘出術を受けることや家族の罹病歴によって、対側乳癌の発生リスクは変動することが示された。BRCA1またはBRCA2遺伝子変異がある患者で、ステージ1または2の乳癌と65歳以下で診断された、他の癌に罹患した経験のない北米の患者で1975年以降に診断された患者を対象に行われた解析の結果、判明したもの。成果は10月1日から3日に米国National Harborで開催された2010Breast Cancer Symposium(ASCO Breast)でカナダUniversity of TorontoのK.A.Metcalfe氏らによって発表された。

 研究グループは、家系の解析、カルテの解析(腫瘍の特徴、受けた治療の詳細)、患者のフォローアップを行った。解析された患者の数は810人だった。30歳未満で乳癌と診断されたのは49人、30歳から40歳で診断されたのは308人、40歳から50歳で診断されたのは299人、50歳以上で診断されたのが154人だった。BRCA1に変異のある患者は498人、BRCA2に変異のある患者は300人、両方に変異のある患者は12人だった。

 解析の結果、対側乳房に癌が発生した患者は149人(18.4%)だった。発生までの時間の平均は5.7年だった。診断から対側乳癌発生までの累積リスクは、全患者で、診断から5年時点で13.1%、10年時点で22.0%、15年時点で33.8%だった。診断時の年齢が50歳で区切ると、50歳未満の患者では診断から5年時点で14.2%、10年時点で23.9%、15年時点で37.6%だったのに対し、診断時に50歳以上の患者では診断から5年時点で8.6%、10年時点で14.7%、15年時点で16.8%で、50歳以上の高齢で発病した患者は、若くして発病した患者よりも対側乳癌の発生リスクが低いことが示された。

 また、卵巣摘出を行った場合、50歳未満で診断されたでは対側乳癌の発生のリスクは0.45、p=0.002と有意に低下するのに対して、50歳以上で診断された患者では1.02、p=0.97と差はなかった。50歳未満で診断された患者の場合、両卵巣摘出を行っていない患者の診断から15年時点での対側乳癌の累積リスクは58%、一親等血縁者に50歳未満に発病した乳癌患者が2人以上いる患者の診断から15年時点での対側乳癌の累積リスクは68%だった。

 化学療法やタモキシフェンの投与の有無による差はなかった。
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>解析された患者の数は810人、対側乳房に癌が発生した患者は149人(18.4%)だった。発生までの時間の平均は5.7年だった。診断から対側乳癌発生までの累積リスクは、全患者で、診断から5年時点で13.1%、10年時点で22.0%、15年時点で33.8%だった。

BRCA1遺伝子変異、BRCA2遺伝子変異のある乳癌患者は、対側も乳がんになる確率が高かったようです。(変異のない患者の場合、約3%という報告があります)。
最初の乳がんから15年で対側にもがんを発生する人が3割ですから、こりゃ確率が高いと思います。

自分の母とか祖母が乳がんだったとしたら、私はさっさと遺伝子検査を受けにいきたくなるでしょう。で、自分がもし、この乳がん遺伝子を持っていると判明すれば、さっさと結婚・出産。で、さっさと乳房・卵巣の摘出手術をいたします。

…。

これってもともと、出産が第一目的の行動だったわけですから、、、夫婦仲は二の次三の次だったわけで、、、さっさと離婚?!ですかね(爆)。


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遺伝性乳癌患者の予防的切除

2010年10月14日 | 病気・症状
10年近く前だったか、テレビで遺伝性乳がんについての番組を上映しました。
「遺伝性乳がん」の存在そのものが耳新しかったのですが、女性数百人に1人の確率とのことで、私には他人事、関心を引く話しではなかったです。でも、この遺伝因子を持つ人にとっては、大きな脅威ですよね。

番組では、因子を持つあるアメリカ人が、予防的に乳房と卵巣、子宮を切除。まだ何の癌にもなっていないうちに、こんな大手術を受け、出産もあきらめるとは・・・。癌になるのはいやだけど、ならないうちから、こんなに病に対して防衛しなくちゃならないのか、やり過ぎじゃないのか?と、私は少々この予防手術に疑問を持ったものです。

しかし自分が乳がんになり、全摘出した今なら、彼女の気持ちの一旦がわかるような気がします。
「乳房より卵巣より、命を助けて~っ!」。

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【遺伝性乳癌患者に対する予防的切除は癌その他のリスクを低減】2010. 9. 3

 BRCA1またはBRCA2遺伝子に変異を有する乳癌・卵巣癌ハイリスク女性が、癌予防を目的として乳房切除または卵管と卵巣の摘出を受けると、それぞれの部位の癌を回避できるにとどまらない利益が得られることが明らかになった。米Pennsylvania大学医学部のSusan M. Domchek氏らによる前向きの多施設コホート研究の結果で、JAMA誌2010年9月1日号に報告された。

 BRCA1/2変異陽性と診断された女性が選択できる対策としては、より頻繁に検査を受けること、タモキシフェンなどを用いる化学予防などが挙げられるが、乳房や卵巣の予防的切除を望む女性も少なくない。

 著者らは、欧州と北米の22施設で、1974年から2008年にBRCA1/2変異陽性と判定された女性2482人を対象に、外科的予防策が乳癌と卵巣癌のリスク、それぞれの癌に起因する死亡、全死因死亡に及ぼす影響を評価した。追跡は2009年末まで行った。

 平均3年の追跡期間中、予防的乳房切除を受けたグループ(247人)に乳癌発症はなかった。一方、切除を受けなかったグループ(1372人)では、3年間に7%(98人)が乳癌と診断されていた。

 予防的な卵管卵巣摘出術を受けた女性(939人)の卵巣癌発症は、平均6年の追跡期間中、1%(10人、ただし原発性腹膜癌の診断)だった。一方、予防的手術なしグループ(1678人)では6年間に6%(98人)が卵巣癌と診断されていた。

 卵管卵巣摘出術を受けた女性のうち、乳癌歴がある集団の卵巣癌リスクも非摘出群に比べ有意に低かった(1%と6%、ハザード比0.14、95%信頼区間 0.04-0.59)。乳癌歴のない女性でも利益は有意だった(2%と6%、ハザード比0.28、0.12-0.69)。

 BRCA1変異陽性女性に限定して、その後に始めて乳癌と診断されるリスクを非摘出群と比較した場合にも、摘出群の方が低リスク(14%と20%、0.63、0.41-0.96)で、BRCA2変異陽性女性においても摘出群に有意な乳癌リスク減少が見られた(7%と23%、0.36、0.16-0.82)。

 さらに、予防的卵管卵巣摘出術は全死因死亡のリスクも低減していた。手術を受けたグループの全死因死亡率は3%、手術なし群では10%(ハザード比0.40、0.26-0.61)。加えて、乳癌死亡(2%と6%、0.44、0.26-0.76)、卵巣癌死亡(0.4%と3%、0.21、0.06-0.80)のリスクも摘出群で有意に低かった。

 予防的乳房切除は乳癌リスクを下げ、予防的な卵管卵巣摘出は卵巣癌リスクと乳癌の初回診断のリスク、全死因死亡、乳癌死亡、卵巣癌死亡のリスクを低下させることが明らかになった。
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さて、乳癌、卵巣癌の発症率の差をどう考えましょうか?

>平均3年の追跡期間中、予防的乳房切除を受けたグループ(247人)に乳癌発症はなかった。一方、切除を受けなかったグループ(1372人)では、3年間に7%(98人)が乳癌と診断されていた。

 >予防的な卵管卵巣摘出術を受けた女性(939人)の卵巣癌発症は、平均6年の追跡期間中、1%(10人、ただし原発性腹膜癌の診断)だった。一方、予防的手術なしグループ(1678人)では6年間に6%(98人)が卵巣癌と診断されていた。

なかなか考えさせられるパーセンティジです。
アメリカ人ならば、さっさと予防手術、さっさと採卵し凍結、時を見て代理母に子供を産んでもらう・・・、みたいに合理的に考えるのかな。日本人ならどうでしょう。

私がひっかかってしまうのは、「遺伝性」。
自分は予防手術で予防できるかもしれないですが、子どもはどうなるのでしょうか。。。仮に、その因子を受け継いだとしても、やはり予防手術すればいい?

自然の摂理に逆らい続けるのって、何だか疲れるような気もするのです。あ、私はアメリカ人のようなバイタリティは持ち合わせていないので。
もし、日本で遺伝子検査を行うようになり、因子保持者と判明したら、手術するのか? 費用はどうするのか? 貧乏な人は手術を諦めるのか? ううう、ますます疲れそうです。


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歯磨きと健康

2010年10月12日 | 病気・症状
皆さんは1日に何回、歯を磨きますか?
私は毎食後の3回と、寝る前にもう1回の合計4回です。寝しなに、おつまみ付きの飲酒をするので、歯磨きで口の中をキレイキレイにして眠りたいんです。磨き過ぎなので、歯茎が痩せてきますたが…(^^;)。

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【歯磨きの頻度が少ないほど心血管リスクが上昇】 BMJ誌から

スコットランドでの研究結果

 1日の歯磨きの回数が1回未満の人は、2回の人に比べて心血管イベントリスクが1.7倍―。そんな研究結果を、英University College LondonのCesar de Oliveira氏らがBMJ誌電子版に2010年5月27日に報告した。

 歯周病と心血管疾患の関係に対する興味は高まっている。歯周病は口腔衛生状態が悪い患者に発生する慢性の炎症だ。これまでに行われた疫学的な研究は、歯周病と診断された患者の心血管リスクを評価していたが、いずれも小規模だった。

 そこで著者らは、研究の規模を大きくするために、自己申告による歯磨きの回数を歯周病の代替として、心血管疾患との関係を調べることにした。同時に全身性の炎症マーカーであるCRP値、血液凝固能(フィブリノーゲン値)と心血管イベントの関係も調べた。

 分析対象に選んだのは、Scottish Health Surveyに登録されているデータ。ここには、スコットランドの一般住民を代表する人々から、3年から5年おきに収集した人口統計学的データと生活習慣に関する情報(喫煙歴、身体活動量、口腔衛生状態など)が登録されている。今回は35歳以上の男女で、総入れ歯ではなく、心血管疾患の既往がない1万1869人(平均年齢50歳)を選び、1995年、98年、03年のデータを入手した。

 口腔衛生状態に関する調査は、1日の歯磨き回数が2回、1回、1回未満から選択するようになっていた。

 心血管イベントの有無は、入院と死亡に関するデータベースに07年12月までに登録された情報に基づいて判断した。

 主要エンドポイントは、非致死的心血管イベントと心血管死亡を合わせた複合イベントに設定。Cox比例ハザードモデルを用いて複合イベントのリスクを推定した。調整は、年齢、性別、社会経済学的状態、喫煙歴、身体活動量、歯科受診頻度、BMI、心血管疾患の家族歴、高血圧歴、糖尿病歴について行った。

 全体に口腔の衛生状態は良好だった。62%の患者が少なくとも6カ月おきに歯科を受診しており、71%が1日に2回歯磨きをしていた。

 追跡期間の平均は8.1年で、その間に555件の心血管イベントが発生。うち心血管死亡は170件だった。心血管イベントの74%(411人)は冠疾患だった。イベントを経験した人々のベースラインの平均年齢は57.0歳、イベント無し群の平均年齢は49.6歳だった(P<0.001)。

 口腔衛生状態不良群(歯磨きが1日1回未満、538人)では、口腔衛生状態良好群(歯磨きが1日2回、8481人)に比べ、心血管イベントリスクが有意に高かった。イベント発生はそれぞれ59件と308件で、調整ハザード比は1.7(95%信頼区間1.3-2.3、P<0.001)となった。歯磨きが1日1回のグループ(2850人、イベント発生は188件)にもリスク上昇が見られた。調整ハザード比は1.3(1.0-1.5)。

 心血管死亡のみについて、口腔衛生状態不良群の調整ハザード比を求めたところ、リスク上昇傾向が見られたが、差は有意ではなかった(1.5、0.9-2.6)。

 なお、血液標本が採取できた4830人について、口腔衛生状態と全身性の炎症マーカーの関係を調べた。口腔衛生状態不良群のCRP値の平均は4.18mg/Lで、口腔衛生状態良好群の3.07mg/Lとの差は有意だった(一般線型モデルを用いた回帰分析の回帰定数βは0.04、0.01-0.08)。フィブリノーゲン値についても同様で、衛生状態不良群は2.98g/L、良好群は2.86g/Lだった(βは0.08、-0.01から0.18)。これらは、年齢、性別、社会経済学的状態、喫煙歴、歯科受診頻度、BMI、心血管疾患の家族歴、高血圧歴、糖尿病歴と、急性感染症(インフルエンザ、肺炎など)で調整した推定値だ。

 さまざまな交絡因子候補で調整しても、口腔衛生状態不良群の心血管リスク上昇は有意だった。衛生不良群には軽度炎症も認められた。

 著者らは、口腔の衛生状態が心血管リスク上昇を直接引き起こすのか、それともリスク上昇のマーカーなのかを今後明らかにする必要がある、と述べている。

 原題は「Toothbrushing, inflammation, and risk of cardiovascular disease: results from Scottish Health Survey」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。
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歯磨きの回数と心血管リスクに関係がありそうとは、、、メカニズムが解明されていないだけに、興味をそそられます。

でも、私が一番興味を持っちゃったのは、“歯磨きをしない人”です。なぜしないんでしょうか??? スコットランド人って、日本人よりキスする回数が多そうな気がするんですけど。それでいーのか??

また、子供の頃から矯正ブリッジをしっかりかけ、歯の手入れは日本人より数段しているような印象を持っていたので、「スコットランドの一般住民を代表する人々」に、これだけの被検者が集まったのが、ちょいとした驚きですた。


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HIKIKOMORI

2010年10月10日 | 社会
HI KI KO MO RI。
なんて素敵な響き!(笑)。

わずらわしい人間関係の中で、上手に身をこなして生活するのって、疲れますよね。
私は一点集中型、頭の構造がシーケンシャルファイル様です(^^;)。ですので、仕事中に他人に色々なことを言われたり、頼まれたりすると、、、とってもうっとうしく思っちゃいます。
ですので、誰にも邪魔されず、一人でじっくり取り組める仕事を選びました。

他人から見ると、引きこもりをやっているようにしか見えないんですけど。。。(|||▽||| )

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【2010この現実 家族の危機/下 児童精神科医・田村毅さん】 毎日jp 2010年6月11日(金)18:00


 <この国はどこへ行こうとしているのか>
 
◇「弱いサメ」社会で守る--児童精神科医・田村毅さん(52)

 「ちょっとこれ、英語なんですけどね」。涼しい風がそよそよと吹き込む東京学芸大(東京都小金井市)の研究室。黒色の半そでポロシャツを着たこの部屋の主、田村毅さんが見せてくれたのは、英語で書かれた雑誌論文のゲラだった。タイトルは「HIKIKOMORI」。米国のカウンセラーの学会から「日本のひきこもりはどういうものか」と依頼されたという。「ひきこもりは日本にとても多い。韓国などでは少しあるようですが、欧米ではあまり目立たない。これでもう、英語になっちゃいましたかね」

 初めて聞く事実に驚いた。「相撲」や「すき焼き」と同様、日本独特の固有名詞として輸出されてしまったのか。
 「日本はひきこもりの先進国なんですよ」

 厚生労働省は全国約26万世帯にひきこもりがある、と推定している。その実数が100万人に近いと見積もる民間の支援団体もある。社会が抱える病理みたいなものが、ひきこもりという形で家族に影を落としているのだろうか。

 田村さんはひきこもりを「子どもから大人への移行期である思春期が、20代、30代になっても続いており、対人関係に自信を持てずに社会に出て行けない」と説明する。
 では、なぜ日本はひきこもりの先進国なのだろう?
 その答えのひとつが、家族のあり方にあるようだ。
 
例えば米国などでは、周囲の空気を読むことよりもまず、個人が意見を主張することが重視され、思春期にそのトレーニングを積む。子どもが二十歳にもなれば、経済的に独立してゆく。未熟な場合でも家の外に出て、若年のホームレスとなってしまう。

 一方日本では、世間の雑多な人とのかかわりの中で、自分の居場所や立ち位置を見つけ、対人交渉力を身につけねばならない。それがうまくいかないと、家庭へ逃げ込み、家族もその要求に応じて囲ってしまいがちになっている。

 「日本で頻繁に起きている振り込め詐欺ですが、万一米国で『お前の子がヘマをしたから現金を振り込め』って電話が来ても、『そんなの知らないよ』で終わってしまう。考え方が全く違う」
 テレビはこの日、鳩山由紀夫前首相の辞意表明を繰り返し伝えていた。そういえば、この人も母親から支援を受けていた。

  ■

 大学に着いたのは昼休み。雲ひとつない空の下、永田町の騒ぎをよそに、学生らがくつろいでいた。
 「今日、通勤しながら考えてたんですけどね」。そう言って、田村さんはベージュ色の小さなメモ帳を取り出した。東京南部の自宅からキャンパスまで約40キロを約1時間40分かけ、自転車で通っている。考える時間はたっぷりあるという。「今は日本人が、イワシからサメへと移行している端境期だと思うんですよね」。メモ帳をのぞき込むと、青いペンで走り書きされた文字が躍っている。
 イワシ? サメ?
 
イワシは弱い存在だから群れという集団の中で支え合って生きる。日本人は大きな家族が相互に支え合ってきた。病人が出れば介護して、子どもを皆で育てる。イワシという漢字は「魚」に「弱」と書く。

 現在は経済的に豊かになり、医学が発達、ITの進展でさまざまな情報が容易に得られるようになった。そこで、家族の構成員である個人が、イワシからもっと力のあるサメになりつつあるという。サメは「魚」に「交」と書く。群れの外で社会や他者と交わる存在だ。

 集団主義をイワシ、個人主義をサメに例えた田村さん。「個人主義が広がり、学校や会社に行かなくても許されるという風潮が出てきた。サメには強いものも弱いものもいる。子どもが社会で傷つき『学校に行かない』と言い出すと、親は『いいよ』と応じ、家族で『傷ついた弱いサメ』を抱えることになる」

 かつて個人を守っていた大家族は解体され、メンバーが減った。女性が社会に進出し、食事、衣料、介護などが外注できるようになり、従来の家族が持っていた機能はほとんど失われた。小さくなった家族が傷ついたサメを抱えると……。「『機能不全』に陥るんです」
 機能不全、ですか?

 「どの家族にもトラブルはつきもの。かつては家族の中で互いに相談したり解決方法を考え、問題を乗り越える力が備わっていた。しかし、家族の機能が失われ、問題を抱えると、家族の中でどんどんフラストレーションがたまってゆく。家の恥だなんて考えて抱え込むと長期化し、ついには爆発し、時には悲惨な事件に至ってしまう」
 
今年4月、愛知県豊川市でひきこもりの30代の男が、一家5人を殺傷する事件があった。10年以上ひきこもっていたという。ネットオークションに数百万円をつぎ込み、見かねた家族がインターネット回線を止めたことが事件の引き金となった、と報道された。
事件に至らずとも、フラストレーションが蓄積する状態は、どの家族にも起こりうる。

  ■

 田村さんは、07年に「家族で往復書簡のすすめ」(彩流社)を出版した。田村さんが育ってきた過程で起きたエピソードについて、自身の父親との手紙のやりとりを通じて、自らの子育てを見つめ直す内容だった。

 「家族は幸せの源泉にも、不幸の源泉にもなります。親から受け継いだものには、いいもの、悪いものの両方がある。自分の子どもを育てるときに、どうしてもそれが出てしまう。例えば虐待された経験があれば、自分も繰り返してしまうように。だから、子どもと向き合うときに、夫婦でよく話し合い、自分が受け継いだ正負の遺産を整理することが大事ですね。『以心伝心』ではなくて、意識して本音を語り合うコミュニケーションが必要です」
 
だが、家族内のコミュニケーションだけで解決できるケースばかりではないだろう。
 「問題が起きたとき、家族だけでは抱え込んでしまうので、外部の機関に相談しなければいけないですね。恥だなんてそういうことは考えないで。家族だけで解決しようと思わなくていいんです」
 
カウンセラーとして多くの家族と向き合ってきた田村さんはこう続けた。
 「強いサメだけでなく、傷ついた弱いサメも幸せになれるシステムを社会で作っていかねばならない。弱いサメを社会で守らねばならない。だって高齢者の介護は今、社会で支えようというシステムになっているでしょう。これと同じですよ」
 菅直人首相は8日の就任会見で「政治の役割は『最小不幸』の社会をつくることにある」と述べた。弱いサメも幸せになれるシステムは生まれるのだろうか。
 ■人物略歴
 ◇たむら・たけし
 1957年生まれ。東京学芸大教授。児童精神科医。日本家族研究・家族療法学会評議員。83年筑波大学卒業。ロンドン大学で家族療法を学ぶ。04年からはひきこもり対策事業「東京都ひきこもりサポートネット」を監修し、ひきこもりの問題に取り組む。
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以前、「米国で振り込め詐欺に引っかかるなんて、ありえない」と、米国人コメンテイターが言ったのを思い出しました。なるほど、成人した子どもはもう、親は助けてやらないってことですか。となると、子どもも親の介護をしなくっても、親や回りからも非難されないことと引き換えですかね?

しっかし、、、『傷ついた弱いサメ』って、扱いが面倒くさそうですね。

傷ついたんだからと、本人のやりたいことをさせ、やさしく接し、自信を回復させたとすると、、、個人主義のサメに戻り、一人でガンガン他人に突っ込んでいくようになるっていうことでしょうか(笑)。

外国人の就労支援なんかも思うんですけど、日本人との就労差別をなくすため、国費を使って自立支援金を出すというのは、外国人労働力を必要とする以上、行うべきことだと思います。
で、支援し、お金を出すわけですから、外国人に日本語教育を受けさせ、一定の水準をマスターしなければ支援打ち切りとか、紹介した労働に一定期間就かせるなど、give&takeは絶対に必要だと思うのです。

支援垂れ流しでは、弱いサメは自分で傷を治そうとはしないような気がします。


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子供と食塩摂取

2010年10月07日 | 食と栄養
「三つ子の魂100歳まで」と言われますが、、、この年齢の頃は、人間の体は急速に細胞分裂しています。「味覚細胞」も同様です。食べ物の好き嫌いがハッキリしてくる頃でもあります。「嗅覚」もとっても鋭いので、緑黄色野菜のような匂いの強い野菜を食べさせるのは難しくなりがちです。

この時期に、どれだけ食物の「味」のバリエーションを体得するか、、、が、味覚細胞を刺激し、活性化することにもなります。

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【日本人は3歳児でも塩分の過剰摂取例が多い】2010. 9. 30

高血圧を予防、あるいは管理する上で塩分摂取制限は重要だが、成人になってから食事習慣やライフスタイルを変えることは容易ではない。そのため、小児期に塩分摂取量の低い食習慣を身に付けることは重要といえる。今回、国立病院機構九州医療センターの守永友希氏らは、日本人の3歳児の塩分摂取量と、それに影響を及ぼす背景因子を調べ、その結果を9月26日からバンクーバーで開催中の第23回国際高血圧学会のポスターセッションで報告した。

 対象は2008年4月から2009年3月までの期間に3歳児健診を受けた3歳児1424例(男児745例、女児679例)。早朝第一尿を採取して、尿中のNa、K、クレアチニン値を測定した。さらに対象児の保護者から、質問票を用いて子供の食習慣を聞き取り調査した。

 対象児の背景は、身長93.1cm、体重13.7kg、小児の発育状態の指標であるKaup指数は15.7g/cm2(標準値は15~19g/cm2)で、母親の年齢は33.7歳、初産例は52%を占めた。尿検査の結果は、尿中クレアチニン値67.9mg/dL、尿中Na値139.5mmoL/L、尿中K値66.6mmoL/Lで、尿中Na値とK値には有意な関連性は認められなかった。

 クレアチニン補正後の尿中Na排泄量は75mmoL/日、グラム換算では4.4g/日だった。尿中Na排泄量の分布を見ると3g/日未満が45%、3~6g/日が31%、6~10g/日が20%、10g超/日が4%で、6g/日以上の子供が24%を占めた。一方、クレアチニン補正後の尿中K排泄量は36mmoL/日であった。

 背景因子が尿中Na排泄量、K排泄量などに及ぼす影響を検討したところ、第1子群(734例)では尿中Na排泄量は72.1mmoL/日で第2子以降群(690例)77.8mmoL/日に比べて有意に低く、尿中Na/K比は有意に低かった。

 また、間食を毎日食べる群(1029例)では食べない群(386例)に比べて、尿中Na排泄量は有意に多く、Kaup指数は有意に高かった。さらに、果物を毎日食べる群(655例)では食べない群(730例)に比べて、尿中K排泄量は有意に多く、尿中Na/K比は有意に低く、Kaup指数は有意に高かった。

 なお、保護者への質問で、「塩分を取り過ぎないように注意を払っている」と回答した保護者の年齢は、「注意を払っていない」と回答した母親に比べて有意に高かった。また、尿中Na排泄量は、保護者が塩分を取り過ぎないように注意を払っているかどうかにかかわらず有意な差は見られなかったが、尿中K排泄量は前者で有意に多かった。

 以上の検討から、日本人の3歳児では塩分過剰摂取例が少なくないことが明らかとなった。守永氏は、兄や姉の存在、間食や果物の食習慣がNaやK摂取量に影響を及ぼしたという今回の結果から、保護者には子供が塩分を摂り過ぎないよう注意喚起することが重要だと結論した。
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日本の食生活を考えさせられるような報告ではありますが、、、んじゃ、日本人より塩分摂取量が少ない国の人、例えばデンマーク人の食生活をちらりんこと見てみると、、、砂糖の消費量は日本人の2倍!(笑)。

塩分も糖分も、ある程度は食品自体の摂取量に比例しますから、“薄味”の食品をたっくさ~ん食べちゃうと、一日の塩分や糖分の摂取量は多くなります、当然ですけど(笑)。

そうそう、私がわざわざトウモロコシの裏ごしからキッチリ作ったコーンポタージュスープを、東北出身の義弟に出すなり、彼は塩をパカパカ振り入れやがった(゜o゜;; 
こーゆーのは作った人に失礼だし、味を確かめる前に自分で味付けすんなっっ!(`ロ´)ノ


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アブラキサンが発売

2010年10月05日 | 病気・症状
アップするのが遅れましたが、アブラキサンがようやく医療現場に登場です。

パクリタキセル、ドセタキセルがよく奏効した癌友さんがいます。使える抗がん剤を全て使い終えたところだったので、さっそくアブラキサンの投与となる予定です。効いてほしい、効いてほしいぞー。

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【乳癌対象にアブラキサンが9月24日発売】2010. 9. 21

 大鵬薬品工業は9月17日、抗癌剤「アブラキサン」(一般名:パクリタキセル注射液〔アルブミン懸濁型〕)を乳癌を対象に9月24日に発売すると発表した。9月17日に薬価収載された。薬価は5万6982円(1瓶)。

 アブラキサンは、アルブミンとパクリタキセルを結合させたナノ粒子製剤。ナノ粒子製剤とすることで、過敏症を防ぐためのステロイド薬などの前投薬を考慮する必要がなく、薬剤の点滴時間が30分と短縮されるため、患者の負担を軽減できると期待されている。また溶媒を用いたパクリタキセルに比べて、アブラキサンの方が奏効率が高く、TTP(増悪までの時間)をより延長することが明らかになっている。転移性乳癌患者に対するセカンドラインとして使用すると、生存期間をより延長することが確認されている。タキサン系抗癌剤抵抗性の乳癌にも有効であることが示されている。

 なお、アブラキサンの承認条件として、販売後、一定数の症例にかかわるデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することになっている。

 またアブラキサンは胃癌(フェーズ2試験)、非小細胞肺癌(フェーズ3試験)を対象にした開発も行われている。
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アブラキサンについては、「アブラキサンとの併用試験」の、「よっしぃ先生」の説明欄をお読み下さいね。


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在宅ケアにおける家族の困難

2010年10月03日 | 緩和ケア
介護問題は、時に殺人事件にまで発展することがありますね。人は追い詰められると、理性の垣根をあっという間に飛び越えてしまうことがあるようです。
原因が特定できれば、速やかに対策を立て、速やかに予防に努めたいところですが、、、介護問題って、自分が直面するまではなるべく見たくない、聞きたくないことでもあります。

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【遺族調査で終末期癌患者の在宅ケアにおける家族の困難感が浮き彫りに】

第15回日本緩和医療学会 2010年6月18日~19日 東京

 在宅終末期癌患者の家族は、患者の苦痛や病状、さらに介護の負担に強い困難感を抱いていることが、遺族を対象にした調査で明らかになった。大田原赤十字病院地域医療福祉連携課の石井容子氏らが、6月18日から19日に東京で開催された第15回日本緩和医療学会学術大会で報告した。同氏は、「患者の苦痛への対応や病状の進行について、医療者が家族介護者に十分説明することが重要」と述べた。

 石井氏によれば、一般市民の約50%が終末期の在宅療養や在宅での看取りを希望しているが、実際には癌患者の在宅での死亡割合は癌死全体の7.3%であるという。

 そこで、終末期癌患者と家族が安心して在宅療養に臨むため、家族介護者の困難感を明らかにすることを目的とした調査が行われた。対象は、在宅終末期癌患者の遺族で、在宅療養期間が5日以上、患者の死後6カ月から2年半、患者および遺族が20歳以上で、患者の病名を周知していることを適格基準とした。

 2009年7月から10月に調査が行われた。分析対象者は280人、遺族は女性が79.3%を占め、60歳以上が60.7%、患者の配偶者が56.4%、患者の子供が28.6%だった。一方、患者は男性が57.9%、平均年齢が72.8歳、在宅療養期間中央値は38日(5~3678日)、自宅での看取りが68.9%だった。

 「介護の負担」「往診医に関すること」「介護と仕事・趣味とのバランス」「患者の苦痛や病状」「訪問看護師に関すること」「在宅サービスの利用」「家族介護者の親族との関係」「葬儀に関すること」の8因子について、質問紙で尋ねた。

 調査の結果、「患者の苦痛や病状」に関する困難感が最も強く、「患者が日々弱っている姿を見るのがつらかった」と答えた遺族は90%、「患者が苦しむ姿を見るのがつらかった」が85%、「患者が症状で苦しんでいた時に、どうすることもできなかった」が67%だった。

 次に困難度が高かったのが「介護の負担」で、「目の前のことをこなすことに精一杯だった」が78%、「毎日が慌ただしかった」が77%、「患者のことが気がかりで、よく眠れていなかった」が75%、「患者中心の生活になり、介護以外のことを犠牲にすることが多かった」が69%だった。このため石井氏「医療・福祉関係者が家族介護者の介護負担を軽減するためのケアやサービスを提供する必要性がある」と指摘した。

 また、8因子を総合して困難感を評価した結果、家族介護者が在宅死を希望していない場合と家族介護者が男性の場合に、困難感が強いことが分かった。

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私の友達も、親や舅・姑の介護生活に入っている人が何人かいます。女性が介護をするのは、肉体的に大変です。あ、精神的にはもちろん大変なのはデフォですよ。

経験者の話を聞くと、寝付いてしまう“少し前” の状況下の介護が、肉体的には一番辛かったそうです。一日中、掃除しまくり、患者にかかりっきりになるとのこと。私も経験者なので、これはよ~~くわかります。

でも、癌は寝付く病気ではありません。介護者が一人いれば、比較的最期まで自宅で生活できる病気です、、、これ、家人の主治医が言った言葉なんですけど。また、癌で死ぬのもそんなに悪くないと考える癌の専門医も、時々ブログで見かけます。ですので私自身は、この言葉を救いにして生きているようなところがあります。

さて、がん患者を看取った私が、ひょえっと思ったのは、、、ヅラです。
私が住む地域では、カツラは棺に入れてはいけない。ですので、抗がん剤治療などで脱毛してしまった故人だと、棺に納める際、髪の毛をどうしようと悩みそうです。

抗がん剤は強い薬ほど脱毛しやすいと同時に、ファーストラインから使用する場合が多い。我家の場合もそうで、最後は新薬の分子標的治療薬だったので、髪の毛は生えそろい事なきを得ました。地域によってこんな制約もあります。

また、「火葬代を出せなくて…」と、故人をミイラ化する家族もいるようですが、私の場合、役所に死亡届けを出したら、市から「お見舞金」をもらいました。で、その金額が、市の火葬費用と同額。うまくできてるなあと思いました。
送る側の人は、ちょっと注意してくださいね。


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復活!

2010年10月01日 | どーでもいい話
            



みなさ~ん、お久しぶりでーす!

長らくお休みを余儀なくされちゃいましたが、ようやく準備が整いますた。整っていないのは、急で巨額の修理費で~す(T*T)。

まず、メインパソコンが壊れたんですよ。これは大切なマシンなので、○ujitsu性の頑丈なやつを買ったはずが、、、マザーボードが壊れやがりますた(T0T)。購入後、1年1か月のできごとです(^^;)。

マザーボードがイカれると、修理費が高額になっちゃうので、サブマシンでしのいでいたんです。サブを3台持っているので、お金に余裕が出たら直せばいいかと。ところが、、、モデムがブチ壊れたんですわ。
マシンを4台持っていても、モデムは1つしかなかった。。。
これが今回の敗因ですね(T▽T)。

で、この際だからネット環境も変えることにして、今までダイアルアップ回線でしのいでいますた。4台のマシン中、ダイアルアップ機能があったのは、一番古いマシンの1台だけ。持っててよかったじゃん(^^;)。

ダイアルアップで血圧上げてアクセスしているうちに、今度はメインモニターが壊れますた(><)。購入後、1年2か月のできことです。ディスカウント価格8万円で買って、修理に4万円ですって。出せねーよ。(`ロ´)ノ

上記パソコンもこのモニターも、ずっと使い続けていたら、おそらく購入1年以内の保障期間期間の適応を受けていたと思います。でも、私は3台のマシンをあっちゃこっちゃと使いまわしているので、かえってこんなくやしい修理費を出すハメになっちゃいました。やれやれ。。。

今月は、術後4.5年目検診でした。月の初めから何となくイライラしていました。デパートに行けば下着を買っちゃったり、食品とか化粧品とかは買いだめしないようにしたり。何となく、医師のいきなりの「入院してください」コールに備えてしまってたんです(^^;)。

ところがこの騒動で、マシンの設定やら修理費捻出やらで、病院に行く直前までマシンと格闘する始末。うそみたいによく寝れたし。神経質な性格のはずが、こんなこともあるのね。

私は時々、術部側の腕が重だるくなったり、胸が苦しくなったり、呼吸ができなくなったり、心臓もバクバクすることがあります。手術してからの大きな変化です。なんだかよからぬことの前章のような気もして。(;´∩`) 

で、診察時にこの不安を主治医に伝えたんですが、、、腕の重だるさは手術の影響でしょう、センチネルリンパ生検といえど、リンパ節を少し隔清していますから、と。息苦しいとか心臓バクバクとかが、恒常的に感じられないのであれば、心配することはないでしょうと。CTや骨シンチを行うかもしれんなと思って行ったので、ちょっと拍子抜けです。
というわけで、私が不安に感じる症状は、抗がん剤による強制閉経で、更年期症状がドスンと出たんじゃね?という主治医の見解で終わりました。

検査結果が出るのは一週間後ですが、、、なんか大丈夫のような気がして、さっそくデパートでお菓子を買いだめ。万一の入院となると、、、妹がうちにやって来て、私に断りなしに冷蔵庫を開けちゃっうと、とっても恥ずかしい思いをすることになるので、検査がある時期には買いだめを控えています。

あ、そうそう、最後に主治医が、「もう癌のことは忘れて、何か没頭できることを探しなさい」と。ありますとも! というか、できますた。パソコンの設定には、イヤでも没頭しなくちゃならないわ(T▽T)。検査結果を待つ時間が、実は一番イライラがつのるんですけど、今回はうまく回避できそうです。やれやれ。。。


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なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)