乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

アンジーと遺伝性乳癌

2013年05月21日 | 病気・症状
前回の記事に大きな反響をいただきました。

ですので、昨年の乳癌講座録を再び読み直してみました。中村清吾先生のスライドの場所がわかりました。アンジェリーナ・ジョリーさんと関連がありそうな部分を抽出してみました。

まず、BRCA遺伝子についてですが、BRCA1遺伝子の異常は600種類を超えるパターン、BRCA2遺伝子は300種類以上のパターンが報告されています。




アンジーさんが卵巣の切除を行う予定という記事を読みました。とすると、、、BRCA1変異遺伝子を保有しているのかな。

この図で見ると、遺伝性乳癌は、約7-10%です。
数年前の勉強会で、よくわかっていないが5%ぐらいと言われていました。調査が進んだようですね。



遺伝のメカニズム







トリプルネガティブの中には、遺伝性の乳癌と関連が高そうなものがあるようです。





詳細を読みたい方は、<こちらから>
そこには、中村先生の幼少期の写真もあります。子供のころからハンサムだったんですね(・∀・) 。
最近はさすがに中年太りのようですが・・・(*´∇`*)ゞ

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なかのひと

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肥えています。

2013年02月04日 | 病気・症状
来週、両膝の手術をするので、ただいま爆食中です。

友達のエム子が、節分豆を持って我が家に来てくれました。私は二階の仕事部屋に上れないので、エム子に上がってもらい、重要書類を持ってきてもらったんですが、、、あー、みつかっちまったよ(*0*)。

私の趣味はヒカリ物集めです。つまり、宝石が大好きなんですぅ。長年集めたコレクションを机の上に並べ、眺めながら仕事をするんですぅ。だって、美しいもんを見ると元気が出るんだもん。
先日、2階のパソコンを降ろしてくれたヒラ子にも、「あらっ、何、これはっ」とみつかってしまったのでした。

ヒラ子もエム子も、ヒカリ物好き。皆、相手が何カラットのダイヤのネックレスをつけていて、いくらぐらいのものなのか、パッと見でチェックできてしまうほどです(笑)。

あのね、ユダヤ人は夜になると、金貨を数えてから寝るんですってよ。「金」みたいなヒカリ物を眺めるのって、健康にいいらしいです。なので私も、ヒカリ物を眺めて癌予防です←かなり怪しい情報

というわけで、昨日はエム子の車で薬局へ行ってもらい、手術前にやっておかなくちゃならない大切な用事を済ますことができました。結局、クリスマスから正月、節分まで、イベント料理は友達たちにより、全て食べることができたのであります。はっはっは。

あとはもっと肥えるだけです。エム子にはトンカツを御馳走になっちゃいました。バイキングだったので、ガンガン食べまくりました。

半身麻酔で行うため、意識はある。太って皮下脂肪をつけておかないと、寒がりの私はかなり辛いです。以前、やはり膝の手術をした時も半身麻酔だったので、その寒さといったら半端なかったです。

で、ジャンクフードを食べまくって、、、2キロ太ったところです。でも、お尻は小さくなる一方です。もう2か月も自宅に引きこもりなので、筋力が相当落ちているようです。逆に、腹は出てきました。太もももぷよぷよです。

体組成計で測ったら、皮下脂肪率もちょっと上昇。なぜか筋肉量と骨量も、上昇(笑)。この体組成計、大丈夫なのか???(爆)。
というわけで、私の体組成計によると、散歩しないで引きこもりしていた方が、体組成はよくなるという結果になりました(苦笑)。

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【肥満でもBMIが35未満なら死亡リスクの上昇みられず】

JAMA誌から
過体重者は正常体重者よりも低リスク、米のメタ分析

 BMIを指標とする正常体重者に比べ、過体重者の全死因死亡リスクは有意に低く、肥満者でもBMIが35未満なら有意なリスク上昇はないことが、米疾病管理予防センター(CDC)のKatherine M. Flegal氏らによるメタ分析で明らかになった。論文は、JAMA誌2013年1月2日号に掲載された。



 このメタ分析は、正常体重、過体重、肥満の相対的な死亡リスクを推定し、臨床現場での意思決定に役立てる目的で行われた。著者らは、PubMedとEMBASEに12年9月30日までに登録されていた研究の中から、一般成人を対象とした前向き研究で、BMIを指標とする正常体重群と比較した過体重群、肥満群の全死因死亡のハザード比を報告していた研究を選んだ。特定の疾患の患者や特定の手技を受ける患者に対象を限定していた研究などは除外した。



 BMI値に基づく正常体重、過体重、肥満の分類には、米国立心肺血液研究所の基準を用いた。具体的には、正常体重=BMI 18.5以上25未満、過体重=BMI 25以上30未満、あらゆる肥満=BMI 30以上、グレード1の肥満=BMI 30以上35未満、グレード2の肥満=BMI 35以上40未満、グレード3の肥満=BMI 40以上とした。



 条件を満たした研究は97件で、北米で行われた研究が41件、欧州で行われた研究が37件、オーストラリアが7件、中国または台湾が4件、日本が2件、ブラジルが2件、イスラエルが2件、インドが1件、メキシコが1件だった。登録患者の合計は288万人を超え、27万件を超える死亡が報告されていた。



 ランダム効果モデルを用いてメタ分析を行った。


 正常体重群と比較した全死因死亡のサマリーハザード比は、過体重群が0.94(95%信頼区間0.91-0.96)、肥満群は1.18(1.12-1.25)、グレード1の肥満群は0.95(0.88-1.01)、グレード2とグレード3の肥満を合わせたグループは1.29(1.18-1.41)だった。



 個々の研究のうち、ハザード比を推定する際の調整が適切に行われていたと著者らが判断した53件の研究を対象に、上記と同様に全死因死亡のサマリーハザード比を求めたところ、過体重群は0.94(0.90-0.97)、肥満群全体では1.21(1.12-1.31)、グレード1肥満群は0.97(0.90-1.04)、グレード2とグレード3の肥満群は1.34(1.21-1.47)になった。



 やはり調整が適切に行われていた研究の対象になっていた人のうち、65歳以上の高齢者に限定してサマリーハザード比を求めると、過体重群が0.90(0.86-0.95)、肥満群全体では1.05(0.92-1.21)、グレード1肥満群は0.88(0.69-1.12)、グレード2とグレード3の肥満群は1.28(0.93-1.76)で、グレードに関わらず肥満者の死亡リスク上昇は有意ではなくなった。



 なお、ハザード比は、実際に身長と体重を測定してBMI値を求めていた研究よりも、自己申告された身長と体重の値に基づいてBMIを計算していた研究の方が高い傾向が見られた。



 得られた結果は、正常体重群と比較すると、あらゆる肥満患者の全死因死亡リスクは有意に高いが、これはグレード2と3の肥満者の死亡リスク上昇に由来することを示唆した。一方で、過体重群は正常体重群より全死因死亡リスクが有意に低いことも明らかになった。



 原題は「Association of All-Cause Mortality With Overweight and Obesity Using Standard Body Mass Index Categories: A Systematic Review and Meta-analysis」、概要は、JAMA誌のWebサイトで閲覧できる。
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私は現在、最高に太っているんですが、、BMIは20ありません。もともと17~18ぐらいだったので、自分としてはかなりでぶでぶな暮らしをしているのですが。。。でぶったら、やはり寒さは感じにくくなりました。体の芯が温かい感じがします。しもやけも治ってきたし。冬の間はこの体型を維持したいところです。

でも、これ以上太るのは、ちょっとどうしようかと。LDLコレステロール値がかなり上がってきているし、顔の吹き出物が半端ないです。また、暖かな部屋に入ると、とたんに汗が噴きでます。太っている人は汗かきって、こういうことなのね。これさえなければ、もう少し太りたいところです。

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トラスツズマブとラパチニブの医療費

2012年12月13日 | 病気・症状
厳冬期の選挙に向けて、各政党が選挙カーで演説をやっています。自宅に閉じこもりの私も、北風に乗って聞こえてくる演説には、ちょっと興味あり。

私は延命目的の高齢者医療の充実には反対です。

超高齢化を目前としているからではなく、「人間の寿命」というものを真剣に考えなくてはいけないと思います。

巷で「エンディングノート」の売り上げが伸びています。自分の終末を考え、埋葬法や財産処理をどうするかなど、自分で綴っておくノートです。延命治療に対する本人の意志明記もする人が多いそうです。現代の延命治療に対し、対抗する手段の一つのようにも見えます。

高齢者ほど選挙の投票率が高いから、政治家はあまりこの話には触れません。「社会福祉の充実を図ります」っていうけれど、財源はどうするのですか?
現政権だって、政権を取る時はこういいましたが、現状はどうでしょう???

私とて、未承認薬を一人の医師と病院のおかげで治療に使っていただいて生き延びている一人です。だからこそ、無駄な医療費は発生したくない。何とかずっと自力で稼ぎ、税金を払っていきたいと、腰痛をがまんして働いています。

人は70歳を前に、大勢が亡くなる。

これはある作家が言った言葉です。この現象は今もあまり変わっていないでしょう。日本人の平均寿命はもっと高いですが、自分が平均を越えられるかどうか、それは誰にもわかりません。
70歳を越えられたら、うんと喜んで祝ったらいいと思います。

耳に心地よい選挙演説をしても、私の心には響きません。耳障りの悪い現実的な話もしましょうよ。「ユートピア」なんて、この世にはないっ!

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【トラスツズマブとラパチニブによる転移性乳癌治療の実態調査、投与法の違いが医療費に反映】

 HER2陽性転移性乳癌患者におけるトラスツズマブとラパチニブによる治療は、医療費全体はほぼ同じだが、投与法の違いからトラスツズマブの方が投薬にかかる費用が顕著に高く、一方、治療中止率はラパチニブで高いことが明らかになった。医療保険データベースを用いて、実臨床での治療状況を解析した研究によるもの。米国Analysis Group社のGenevieve Gauthier氏らが、12月4日から8日まで米国サンアントニオで開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS2012)で発表した。



 研究では、医療保険データベース「PharMetrics Integrated Database」を用い、治療の中止(連続して45日以上の中断)、医療資源の利用(入院、救急、外来など)、医療コスト(入院費や外来費などの医療サービス費、薬剤費を含む投薬費)を解析した。



 対象は、ラパチニブが米国で承認された2007年3月13日以降で、過去6カ月以上、医療保険制度に登録し、トラスツズマブもしくはラパチニブの使用開始から30日以上保険に登録していた転移性乳癌患者643人(トラスツズマブ治療381人、ラパチニブ治療262人)。



 患者背景で違いが見られたのは、年齢(トラスツズマブ治療56.7歳、ラパチニブ治療54.4歳、p=0.020)、投薬開始時までの罹病期間(185.8日、518.5日、p<0.001)、ファーストライン治療としての投薬(69%、28.2%、p<0.001)などだった。またラパチニブ治療患者でトラスツズマブ治療歴のある患者は65.3%を占めた。



 解析の結果、治療中止率はトラスツズマブ治療では48%だったが、ラパチニブ治療では63%と有意に高かった(ハザード比1.57、p<0.001)。



 医療資源の利用について1年間の発生率を比べると、外来受診がトラスツズマブ治療で26.64%、ラパチニブ治療で29.60%(発生率比IRR 1.19、p=0.05)、投薬のための受診がそれぞれ27.32%、13.26%(IRR 0.34、p=0.05)、入院はトラスツズマブ治療で0.77%、ラパチニブ治療で0.97%(IRR 1.15)だった。



 医療コストは、平均で1人あたり月に約11000ドル、その半分が医療サービス費だった(トラスツズマブ治療43.5%、ラパチニブ治療59.4%)。全体的にトラスツズマブとラパチニブの医療コストはほぼ同じだったが、投薬費はトラスツズマブのほうが1605ドル高かった(p<0.001)。ただし投薬費のうち、薬剤費はラパチニブのほうが高く(p<0.001)、投薬のための受診にかかる費用はトラスツズマブのほうが顕著に高かった(p<0.001)。



 またsensitivity analysis(感度解析)により、トラスツズマブ前治療歴の有無で、トラスツズマブ治療とラパチニブ治療を比較した。その結果、トラスツズマブ前治療歴のないラパチニブ治療患者では、トラスツズマブ治療患者よりも、入院が多く(IRR 1.74、p=0.002)、医療サービス費が高かった(p<0.001)。
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薬には、「使いやすい薬」と「使いにくい薬」があるといいます。奏効性は高いが、副作用も出やすい薬は、使いにくい薬ですね。

ラパチニブが承認された当初、トラスツズマブより奏効性が高いのではないかという評判もありました。が、副作用はトラスツズマブより強い。
抗がん剤治療は途中で止めると奏効性が格段に落ちてしまうため、副作用を必死にこらえながら治療を続けた患者も多いと想像します。

治療を受ける前、もちろんこういったことは主治医から話がありますが、副作用がどうでるかは、患者一人ひとり異なります。覚悟して治療に臨んでも、どうにも我慢できない結果になる人もいるでしょう。どちらの薬を選択するか、大変難しいですね。

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筋力と早死

2012年12月09日 | 病気・症状
最近あまりに寒いので、アルミ製のキーボードを触るのが億劫です。

急な寒波に対応できず、まだ灯油ストーブを出せないまま。電気ストーブとエアコン、電気カーペット・毛布は出したけど、これじゃ電気代がとんでもないことになりそうです。

というわけで、体に筋肉をつけるのも大切だけど、もっと皮下脂肪をつけることにしますた。
なんかね、どんどん痩せてるんですわ。この寒さのせいで、皮下脂肪ががんがん燃焼しちゃって。

甘いものを食べまくっているのですが、、、太る前に、口内炎と吹き出物が顔中にできてしまいますた。

昨日はあまりの寒気と暴風に、散歩をするのをやめようかと思ったのですが、、、筋力が落ちるのは堪えられない。やっぱり外にでました。眼鏡が一発で曇りましたわ。

ダウンコートにズボンを2枚重ねで1時間弱歩いたのですが、、、今朝から喉が痛いでっす。

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【青年期に筋力が弱かった男性は早期死亡リスクが高い】

BMJ誌から  スウェーデン国民114万人を対象とした前向きコホート研究の結果

 16~19歳時点の膝伸展筋力と握力が弱かった男性は、55歳前に死亡するリスクが有意に高いことが、スウェーデン国民を対象とする前向きコホート研究で明らかになった。死因別では、自殺と心血管死亡のリスク上昇が有意だった。スペインGranada大学のFrancisco B Ortega氏らが、BMJ誌電子版に2012年11月20日に報告した。



 若い年代の人々の将来の死亡リスクを予測する因子が同定できれば、また、それらが介入可能であれば、病気の予防や早期治療が可能になると考えられる。既に、肥満や高血圧が早期死亡に関係していることは示されている。



 以前に、筋力が高い成人に比べて筋力が低い成人のその後の全死因死亡、心血管死亡、癌死亡のリスクは高いとする研究結果が報告されていた。だが、小児や青年の筋力が早期死亡の予測因子になるかどうかは明らかではなかった。



 先進国では、若い世代の死亡リスクは低いため、こうした研究を行うためには非常に大規模な集団を追跡する必要がある。そこで著者らは、男性国民皆兵時代のスウェーデンで、徴兵前の検査のために登録された当時16~19歳の男性(1951~76年生まれ)を対象に、青年期の筋力と55歳未満での死亡の関係を調べた。



 ベースラインで測定された膝伸展筋力、握力、肘屈曲筋力と血圧、BMIが記録されており、身長、体重などが極端に大きい、または小さい人々を除くなどして、条件を満たした114万2599人を06年12月31日まで追跡した(追跡期間の中央値は24.2年)。



 主要転帰評価指標は、55歳未満での死亡(全死因死亡、心血管死亡、癌死亡、自殺)とした。対象者を膝伸展筋力、握力、肘屈曲筋力のそれぞれに基づいて10分位群に分け、Cox回帰モデルを用いて筋力との関係を評価した。



 追跡期間中に2万6145人(2.3%)が死亡した。このうち死因が同定できたのは2万2883人だった。最も多かった死因は自殺(22.3%)で、癌が14.9%、心血管疾患(冠疾患と脳卒中)は7.8%だった。



 青年期に膝進展筋力と握力が強かったグループでは、55歳未満の全死因死亡リスクが有意に低かった。最低10分位群を参照にすると、第二10分位群から第四10分位群にかけて死亡リスクが低下し、それ以降は一貫して約20%のリスク低減を示した(ハザード比は0.78~0.84の間で、95%信頼区間は0.74-0.88)。10万人-年当たりの全死因死亡率は、膝伸展筋力の最低10分位群が122.3、最高10分位群が86.9、握力の最低10分位群は114.5、最高10分位群は90.9だった。



 筋力、BMI、血圧はそれぞれ独立した全死因死亡の危険因子で、筋力と全死因死亡の関係におけるエフェクトサイズは、十分に検証されている死亡の危険因子であるBMIや血圧と全死因死亡の間に見られたと同レベルだった。



 筋力が高い集団では、心血管死亡リスクも低く、最低10分位群に比べ、筋力がより高い集団のリスクは約35%低かった。10万人-年当たりの心血管疾患死亡率は、膝伸展筋力の最低10分位群が9.5、最高10分位群が5.6、握力ではそれぞれ8.3と5.6だった。



 筋力と癌死亡の間には有意な関係は見られなかった。



 筋力が高い集団では、最低10分位群に比べて自殺による死亡のリスクが20~30%低く、統合失調症や気分障害などのあらゆる精神疾患の罹患リスクも15~65%低かった。これは、青年期の筋力が低い集団においては、その後の精神疾患罹患リスクも高いことを示唆する。



 10万人-年当たりの自殺による死亡率は、膝伸展筋力の最低10分位群が24.6、最高10分位群が16.9、握力ではそれぞれ22.4と17.9になった。



 青年期に筋力が低かった男性は、55歳未満での全死因死亡リスクが高く、死因別では自殺と心血管疾患による死亡が多いことが明らかになった。握力は測定が容易で、握力計以外に特別な器具は必要無いことから、握力を指標に筋力が低いと判断された人々には、運動による筋力増強を促すべきではないかと著者らは述べている。



 原題は「Muscular strength in male adolescents and premature death: cohort study of one million participants」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。
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スェーデン人というと白人系で、アジア人より胸板ががっちりした人が多い国ですね。寒い国なので、冬は家の中に閉じこもりがちになりそうです。が、トレーニングジムにいったり器具を自宅に保っていたりは比較的あるようです。まあ、夏場のレジャーはアウトドアが多いしね。

若い頃に運動をしてマッチョな体を作ろうというのは、洋の東西を問わず傾向はあるでしょう。

ファミコンばかりで体づくりをしないでいると、こんな弊害があるかもっていう示唆にもなっているような気がしますねえ。

若者は体を鍛えなくちゃね。
もちろん、閉経しちゃった乳癌患者の私も同じくですけど。。。

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なかのひと

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内分泌療法無効と低用量エストロゲン

2012年11月29日 | 病気・症状
寒いっすねー(´ω`)

冬はいくらか皮下脂肪をつけなくては、体が冷えてたまりません。でも、、一旦乳癌患者になってしまうと、主治医に「肥満はなしでお願いね」って言われてしまうし。。。

なので、皮下脂肪はあきらめて、筋肉をつけようと思い、焼き肉を食べるきょうこの頃です( ̄ー+ ̄)。

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【低用量エストロゲンは内分泌療法無効のER陽性閉経後乳癌に有効な可能性】 癌治療学会2012

 繰り返した内分泌療法に抵抗性となったER陽性閉経後乳癌患者への低用量エストロゲン投与は、有効である可能性が報告された。フェーズ2試験EFSET Trialの中間解析で示されたもので、熊本大学乳腺内分泌外科の岩瀬弘敬氏が、10月27日まで横浜市で開催された第50回日本癌治療学会学術集会で発表した。



 閉経後のホルモン依存性乳癌患者に対しては、アロマターゼ阻害薬(AI)を中心にしたエストロゲン枯渇療法が標準治療となっている。しかし、長期間、内分泌療法を繰り返すことで治療効果が得られなくなる患者が存在する。こうした内分泌療法に無効になった閉経後乳癌患者に対しては、低用量エストロゲン療法が有用である可能性が海外で報告されている。



 そこで岩瀬氏らは、AIに無効となった閉経後乳癌患者を対象にエチニルエストラジオール(EE2)を投与するフェーズ2試験を行った。

 対象は、2010年10月から2012年2月までに登録したER陽性・HER2陰性で、内分泌療法(化学療法も含む)に無効となった閉経後乳癌患者15人。同試験は、2009年12月に開始し、EE2を1日に3mgもしくは6mg投与する用量設定フェーズ2試験として開始したが、1日3mgを投与するパイロット試験において3例中2例で奏効が得られたため、1日3mg投与の単独アームで試験を継続した。



 主要評価項目は、臨床的有効率(CBR)、副次評価項目は有害事象、奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)など。観察期間中央値は8.5カ月。



 患者の年齢中央値は63歳(範囲58-83歳)。3例は内分泌関連症状のために早期中止に至った。



 4週間以上のEE2投与が可能だった12例中8例(53.3%)で部分奏効(PR)が得られた。安定(SD)は3例(20.0%)、病勢進行(PD)は1例(6.7%)だった。



 治療開始4週間後には、血清エストラジオール濃度が上昇したほか、卵胞刺激ホルモン(FSH)濃度の低下が確認された。PRと、SDまたはPDにおけるホルモン環境に大きな違いは見られなかった。



 4週間以上投与できた患者12例中11例において、乳頭・乳輪の色素沈着、子宮内膜肥厚が確認された。グレード3以上の有害事象はなく、グレード2の悪心・嘔吐、膣分泌・出血が見られた。



 今回の結果について岩瀬氏は、「なぜ低用量エストロゲン療法が有効なのかについて、作用機序は明らかになっていない。通常、エストロゲンはER陽性乳癌細胞の増殖を刺激し、アポトーシスを阻害するが、一定期間のエストロゲン枯渇療法後では腫瘍の遺伝子発現プロファイルが変化し、エストロゲンによるアポトーシスを誘導している可能性がある」と考察した。また、内分泌療法に無効となった閉経後乳癌患者へのEE2投与治療の位置づけについては、「ホルモン療法の最後の選択肢であると考えている」とした。



 今後は多数例、長期間の観察が必要であるとの認識を示しており、今回報告したフェーズ2試験を継続し、2年以内に合計65例の登録を目指している。今後のフェーズ2試験では、有害事象の結果を踏まえ、EE2投与量は3mgから開始し、1.5mgまで調整可能とする方針だ。
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ちょっと不思議な現象なので、取り上げてみました。
一旦、効果がなくなった治療法が、ある刺激をきっかけに再度有効となるって、日常生活でも似たような体験をすることって、ありませんか?

私は、液晶タブレットで時々体験します。
液晶画面がぶれぶれしちゃって、もう寿命かなあと思い、本体をぶっ叩くと再び元の画面に戻る。これ、何度も体験しています。多分、ちょっとした揺れなんかで内部の組み立ての調子がずれたりして画面がぶれ、ぶったたいて直るってことじゃないかと想像するんですが。

こんな現象を起こすのだから、そろそ限界だなあと思って1年が経過しています。意外と保つんですよねえ。液晶タブレットなんて、新製品の方が性能がすぐれているのに決まっていますから、買い替えはなるべく新製品が出てからにしたいです。ですから、出るまでは何とか今のが保ってくれなくちゃあってなります。

W医師の「乳癌患者はねばり強く。待ってりゃ、そのうち新薬が出るよ」という言葉を思い出します(・∀・)。

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なかのひと

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ハーセプチン投与は1年か2年か

2012年11月17日 | 病気・症状
閉経後、コレステロール値が急上昇しています。きょうみたいに寒いと、家に閉じこもって焼き肉むしゃむしゃ、、、これじゃ益々コレステロール値が上がりそう。。。

で、健康食品です。
ω-3系の油にコレステロール低下作用があるとのふれこみの健康食品の広告を見ました。一応、有意に値が下がったと、人体実験のデータも載せています。

ω-3系の油というのは、魚油に多く含まれるEPA、DHAなどの油のことです。コレステロール値を下げるためには、カツヲを毎日50匹食べなくちゃならないところを、その健康食品なら3粒で済むそうです。しかも、初回半額。

3か月ほど飲んでみたんですが、、、下がっちゃいますた!

閉経前のLDLコレステロール値が120ほどだったのですが、閉経して6年で180まで上がり続けていました。
この健康食品を飲んだら、150に。

びみょーな結果です。

高脂血症用の薬を使ったこともあったのですが、副作用で腰を傷めてしまい、低コストに収まる薬を使うことができません。運動はずっと行っているので、HDLは毎回70あります。

こうなると高価な健康食品を続けたほうがよいのか、、、と悩んでいたら、最近、「ω-3系の油とコレステロール低下作用の関係は薄い」との報告を見つけてしまいました。

ますます悩みます。

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【HER2陽性早期乳癌へのトラスツズマブの2年間術後補助療法は1年間と比べて無病生存期間を改善せず】

    第37回欧州臨床腫瘍学会
2012年9月28日~10月2日 Vienna,Austria

 HER2陽性の早期乳癌患者へのトラスツズマブ術後補助化学療法において、8年間の追跡の結果、1年投与群と2年投与群の無病生存期間(DFS)中央値に有意差がなかったことが報告された。また、トラスツズマブを1年投与した群の全生存期間(OS)とDFSは、投与しなかった群と比べ、有意に延長したことも示された。多施設国際共同臨床フェーズ3試験、HERA TRIALの結果について、HERA Studyチームを代表してRichard D. Gelber氏が、10月2日までウィーンで開催された第37回欧州臨床腫瘍学会(ESMO2012)で発表した。



 2005年に、HERA試験を含めた臨床試験の結果から、HER2陽性早期乳癌患者に対してトラスツズマブを1年間投与すると、投与しなかった群と比べてDFSを有意に改善することが示された。HERA試験は副次評価項目としてトラスツズマブを術後2年間投与すると1年間投与よりも効果が高いかどうかを検討することも設定されており、今回、その結果を報告した。HERA試験は、術後のトラスツズマブ投与期間を1年以上に設定した唯一の試験となる。



 HERA試験は、HER2陽性乳癌で、術前もしくは術後に化学療法と必要に応じて放射線療法を行った患者をランダム化し、観察群、トラスツズマブ1年投与群、2年投与群の3群に割り付けていた。今回の結果は、ランダム化から1年以上の無病生存が得られたトラスツズマブ投与例で、2年投与群1553人、1年投与群1552人。フォローアップ期間(中央値)が8年の時点での報告となる。



 患者背景は2群間でほぼ同じで、ホルモン受容体陽性患者の割合は約51%、35~49歳が最も多く約45%。リンパ節転移の有無を問わず術前補助化学療法を行ったのは約11%、リンパ節転移陰性で術後補助化学療法を行ったのは約33%、リンパ節転移が1~3カ所で術後補助化学療法を行ったのは約30%、リンパ節転移が4つ以上で術後補助化学療法を行ったのは約27%だった。術後補助化学療法のレジメンは、アントラサイクリン(タキサンなし)が約68%、アントラサイクリン+タキサンが約25%だった。

 8年間の追跡の結果、トラスツズマブ2年投与群のDFSイベント発生数は367、1年投与群は367で、ハザード比0.99(95%信頼区間:0.85-1.14、p=0.86)と差はなかった。8年DFS率は、1年投与群が76.0%、2年投与群が75.8%だった。ホルモン受容体別のDFSにおいても差は見られなかった。



 DFSイベントは、1年投与群、2年投与群ともに23.6%で見られた。最も多かったイベントは遠隔転移で、1年投与群で14.4%、2年投与群で13.4%、次に多かったのは局所再発でそれぞれ4.1%、3.7%だった。



 OSにおいても、1年投与群と2年投与群に有意差は見られなかった(ハザード比1.05、95%信頼区間:0.86-1.28、p=0.63)。8年生存率は1年投与群が87.6%、2年投与群が86.4%だった。



 有害事象は、一次心エンドポイント(NYHAクラスIII、IV、LVEF 50%未満で10%以上の低下、心臓死)の発生率は、1年投与群0.8%、2年投与群1.0%。二次心エンドポイント(左室駆出率が50%未満かつ左室拍出率が10%以上低下した場合で一次心エンドポイントを除く)は1年投与群4.1%、2年投与群7.2%だった。致死性有害事象は1年投与群1.1%、2年投与群1.2%だった。グレード3または4の有害事象が1つ以上みられたのは、1年投与群で16.3%、2年投与群で20.4%だった。



 これらの結果から、トラスツズマブの2年投与は1年投与に比べて利益が認められなかった一方、2次心エンドポイントやその他の有害事象は2年投与群で増加していたと結論した。また、HERA試験における観察群の半数がトラスツズマブ投与へとクロスオーバーしており、4年間の中間検討時にトラスツズマブの効果が減少していると報告されていたが、8年間追跡の結果では、1年投与群は観察群に比べて有意にDFS、OSが改善していた。このことからHER2陽性早期乳癌における1年間のトラスツズマブ投与は術後補助療法の一部として標準治療であるとした。



 さらに、ホルモン受容体陰性例で1年投与群の3年DFS率が83.8%だったのに対して2年投与群の3年DFS率が87.8%と短期での利益が見られたことから、ホルモン受容体の状態別に詳細な検討が必要とした。

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日本の病院で、術後化学療法でハーセプチンを2年間投与する病院があるのか、私にはわかりません。私が投与していた頃、1年投与と2年投与と少々の議論がありました。

私はこの薬を点滴すると、ちょっと具合が悪くなるので、1年間の通院は辛かったです。ですので、2年投与は気が遠くなるでしょう。その反面、1年の投与で本当に大丈夫なのかと、不安にもなりました。

この報告を読むと、やはり薬はメリットとデメリットを考えて選択しなければいけないなあと思います。

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魚のお焦げと癌

2012年11月09日 | 病気・症状
電気毛布で夜はぬくぬくなんですが、、、服が寒ったらしい。ので、毛糸の服を干しているところです。
こたつ布団も干さなくちゃなんないですが、こたつを出すと、もー家の中がだらしなーくなるような気がして、躊躇っています。

体の冷え対策には、たんぱく質です。

たんぱく質は消化されると、熱を発し体温を上げます。特に動物性たんぱく質が効果的です。焼き肉を食べると体があったまりますぜ。とはいえ、私は高脂血症気味なので魚のステーキを主に食べています。かじきまぐろのオイスターソース焼きがマイブームです。ちょっと焦がしたところがおいしいです。

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【焦げを食べるとがんになる?】  プレジデントFamily 2012年2月号 掲載

先生:山口俊晴/がん研有明病院副院長・消化器外科部長
京都府立医科大学卒業、米国テキサス大学留学。京都府立医科大学助教授を経て、2001年より癌研究会附属病院(現・がん研有明病院)。国際胃癌学会事務総長。編著書に『心配しないでいいですよ 再発・転移胃がん』など。

■発がん物質は毎日体内に入っているが……

「魚の焦げたところを食べたらがんになるよ」
そんなふうにお子さんに教えている方もいるかもしれません。
かつて、国立がんセンターが作った「がんを防ぐ12カ条」にも、食べ物の「焦げた部分はさける」というフレーズが入っていました。

確かに、肉や魚に含まれるトリプトファンというアミノ酸の焼け焦げ物質「トリプP1・P2」を直接マウスに投与すると、肝臓がんになることがわかっています。しかし、魚の粉を焼いて焦がしたものを飼料に混ぜ、ハムスターに寿命である2年間投与し続けた実験では、がんは発生しなかったということです。ヒトが焼け焦げを毎日好んで食べたとしても到底摂取できないくらいの量の焦げを与えた群でも、肝臓をはじめ内臓にがんが発生しなかったというのですから、焼いた肉や魚を普通に食べる分には全く気にする必要がないわけです。

■賞味期限切れのピーナツに要注意

私たちの体には、毎日発がん物質が入ってきていますが、細胞についた傷を修復する力が働いてがん化を防いでいます。ところが、加齢などの影響で修復が追いつかなくなると、“発がん預金”が満期になってがんが発生します。もともと修復力が高い人や逆に発がん物質や生活習慣の影響を受けやすい人がいるため、“発がん預金”がいつ満期になるかは人によって違います。要するに、強烈な発がん物質を摂取しないように注意し、できるだけ満期にしないようにすればいいのです。

口にしないほうがよい強烈な発がん物質とは、タバコ、カビ、舌や食道にやけどをするくらい熱い食べ物、内容がわからない漢方薬などです。賞味期限の切れたピーナツなどの豆類は、発がん性の強いカビがついている恐れがあるので、食べるのをやめたほうが無難です。「ヘリコバクター・ピロリ菌」は、明らかに胃がんと因果関係があるので、検査を受けて陽性だったら、除菌するようにしましょう。

■検診で死亡リスクが減るがんも

もう一つ大事なのは、がん検診を受けることです。たとえ、発がん預金が満期になってがんになったとしても、早い段階で見つかれば簡単な治療で治る可能性が高くなります。がん検診を受ければ死亡のリスクを下げると科学的に証明されているのは、大腸がん、肺がん、胃がん、乳がん、子宮頸がんです。

特に胃がんは、危険度に応じて検診を受ける回数を変えるABC検診が普及してきています。胃がんの発生危険度は、ピロリ菌検査とペプシノゲン検査を受ければわかります。リスクが非常に低い人は、5年に1度内視鏡検査を受ければよいので、むやみに胃がんX線検査を受けて被ばくするリスクも防げるわけです。検診も上手に利用して、がんになっても簡単な治療で済むようにすれば安心です。
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以前、「魚のお焦げと発がん」の関係は、大きくマスコミに取り上げられたことがありました。この文ではお焦げよりタバコやカビの方が影響力が大きいようです。

真黒焦げになった食品ではなくて、クレームブリュレ程度の軽いお焦げは香ばしくて食欲をそそりますね。“ちょい焦げ”の成分には、ダイエタリーファイバーと同様の働きをする成分(メラノイジン)もあります。

ということで、焼き魚をはじめとしてパエリヤのお焦げや焼きせんべい、焦げ目のついたハンバーグなどなど、普通に食べて大丈夫だと思いますよ。
焼きサンマに焦げ目がないのって、、、あまり食べたくないです。


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ホルモン補充療法のリスク

2012年11月03日 | 病気・症状
急に寒くなっちゃって、秋服を着る間もなく冬服の準備です。

布団に入る時、毛布シーツが冷たく感じるのは、いやん。なので、既に電気毛布で寝ています。昨夜は、温度をちんちんにした布団の中で漫画を読みふけり、夜中に暑さで目が覚めました。閉経後、体温調節機能が激落ちしたので、こういうウオームビズグッズを使いこなすのも、ちと難しくなってきました。女性ホルモンの偉大さを痛感です。

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【閉経後間もない女性ではHRTの「利益あり」】  BMJ誌から

乳癌や血栓塞栓症の増加はなし、約10年間介入した無作為化試験の結果

 閉経から平均7カ月の女性をホルモン補充療法(HRT)または偽薬に割り付け、約10年治療を行った無作為化試験で、HRT群の死亡、心不全による入院、心筋梗塞の複合イベントリスクは偽薬群と比べて有意に低く、乳癌や血栓塞栓症のリスク上昇は見られないという結果が得られた。デンマークHvidovre病院のLouise Lind Schierbeck氏らが、2012年10月9日付のBMJ誌電子版に報告した。

 閉経女性に対するHRTの利益とリスクについては、多くの議論が行われてきた。02年までは、HRTの心血管疾患や骨粗鬆症予防における利益はリスクに優ると考えられてきた。ところが02年に、Women’s Health Initiative(WHI)が、HRTには心血管リスク低減効果はない上に、乳癌リスクなどが上昇すると報告。以降、HRTの実施数は急速に減少した。

 一方で、これをきっかけに、心血管転帰におけるタイミング仮説、すなわち、閉経から治療開始までの時間によって、心血管転帰への影響が異なるのではないかとの考えが提示された。これまでにHRTの心血管利益を示した観察研究は主に、閉経直後に治療を開始している。一方、利益を示せなかった無作為化試験は、閉経から5~20年後に治療を開始していた。また、メタ分析では、HRT開始年齢が若い女性では冠疾患リスクが低く、全死因死亡も低いことが示されていた。

 著者らは、閉経後間もなくHRTを開始すれば、心血管転帰が向上するのではないかと考え、HRTの骨折に対する影響を調べた多施設前向き研究Danish Osteoporosis Prevention Study(DOPS)のデータを利用して、閉経間もない女性に対するHRTが心血管アウトカムに及ぼす長期的な影響を評価するオープンラベルの無作為化試験を実施した。

 1990~93年に、デンマークで、45~58歳の健康な女性1006人(平均年齢49.7歳、平均BMI25.2)を登録。(1)最後の月経から3~24カ月が経過した女性、または(2)更年期障害の症状(月経不順も含む)があり、血清卵胞刺激ホルモン(FSH)値が閉経後の値(閉経前女性の値より2SD超高い)を示す女性を選んだ。子宮摘出術を受けた女性も含めたが、年齢が45~52歳で、血清FSH値が上昇していることを条件とした。骨疾患や、癌の既往がある女性などは除外した。

 1006人のうち、502人をHRT(介入群)、504人を治療なし(対照群)に無作為に割り付けた。全体の192人が子宮摘出術を受けており、うち介入群に割り付けられたのは95人だった。

 介入群で子宮摘出術を受けていない女性には、3相性エストラジオール(合成17-β-エストラジオール、以下エストラジオールと略)+酢酸ノルエチステロン(エストラジオール2mgを12日間投与し、続いてエストラジオール2mgとノルエチステロン1mgを10日間投与、さらにエストラジオール1mgを6日間投与)を、子宮摘出術を受けた女性にはエストラジオール2mgを毎日投与した。このレジメンで有害事象を経験した患者と、症状の十分な軽減が得られなかった患者には別のレジメンを提供した。

 主要転帰評価指標は、死亡、心不全による入院、心筋梗塞を合わせた複合イベントに設定した。

 治療は20年間継続する設計になっていたが、WHIの報告を受けて、平均10.1年になった02年8月1日に投与を中止した。その後約5.7年間(割り付けから15.8年後まで)、死亡、心血管イベント発生、癌の診断などについて追跡した。

登録時における、閉経からの期間の平均は7カ月だった。

 治療期間中に複合イベントを経験した女性は、介入群が16人、対照群が33人で、介入群のハザード比は0.48(95%信頼区間0.26-0.87、P=0.015)だった。うち死亡は15人と26人で、ハザード比は0.57(0.30-1.08、P=0.084)。心不全による入院は1人と7人で、ハザード比は0.14(0.02-1.16、P=0.07)。心筋梗塞は1人と4人で、ハザード比は0.25(0.03-2.21、P=0.21)だった。

 あらゆる癌の発生は介入群が36人、対照群が39人で、ハザード比は0.92(0.58-1.45、P=0.71)。乳癌発生は10人と17人で0.58(0.27-1.27、P=0.17)と、いずれも有意差を示さなかった。

 深部静脈血栓症による入院(2人と1人、ハザード比2.01、0.18-22.16)、脳卒中による入院(11人と14人、ハザード比0.77、0.35-1.70)に有意差はなかった。肺塞栓による入院は対照群の1人のみだった。

 複合イベントの発生についてサブグループ解析を行ったところ、年齢が50歳以上の女性のハザード比は0.63(0.29-1.36)、50歳未満では0.35(0.13-0.89)で、年齢が若いうちにHRTを開始した方が利益は大きいことが示唆された。

 追跡終了までの約16年のデータを分析した場合にも、主要評価指標に設定された複合イベントのハザード比は0.61(0.39-0.94、P=0.02)と、有意なリスク減少を示した。その他の評価指標についても治療終了時の分析とほぼ同様の結果になり、やはり癌リスクの上昇は認められなかった(乳癌のハザード比は0.90、0.52-1.57、P=0.72、その他の癌のハザード比は1.21、0.81-1.82、P=0.35)。

 感度解析では、5年の時点で処方された割り付け薬の80%超を使用していた女性に限定して分析を行ったが、治療期間のデータも、追跡終了までのデータも、主要な分析と同様の結果を示した。

 これまで、HRTの無作為化試験で10年間の介入を行った研究はなかった。今回の長期試験の結果は、閉経後間もない時期にHRTを始めた女性の死亡、心不全入院、心筋梗塞の複合イベントリスクは有意に低く、癌、血栓塞栓症、脳卒中リスクの上昇はないことを示した。

 原題は「Effect of hormone replacement therapy on cardiovascular events in recently postmenopausal women: randomized trial」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。
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癌友リカ子はホルモン療法を受け、強制閉経したのですが、数ヵ月後、強い気分の落ち込みに悩みました。で、主治医と相談し、しばらくホルモン治療を延期する措置を取ったそうです。

治療を中断するのは、癌の再発の不安を高めます。しかし一方で、治療を続けて鬱っぽくなると、これまた病気に影響しますよね。私だったら再発を恐れ、我慢して治療を続けてしまうと思います。結果、「治療はとっても辛かった、二度とやりたくない」という感想を持ちそうです。

私の場合は、抗がん剤治療で強制閉経したのですが、女性ホルモン枯渇の苦しみは二年後ぐらいから顕著に出始めました。気分の落ち込みはあまりなく、動悸、息切れ、そして腰痛です。
腰痛には大変苦しめられており、ホルモン補充治療をしてよいならしたいぐらいです。

この報告を読むと、多少は女性ホルモンにさらされても、大きな影響はないのかなって思いました。もちろん、癌の種類など詳細を考慮しなくてはいけませんが、患者にとって何を最優先するかは、一人ひとり違います。主治医と相談して自分で決めるのが納得できるんじゃないかと思います。


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“かわいい”効果

2012年09月27日 | 病気・症状
更年期症状と戦う女、ノエルです。

はぁぁ~~、やる気がでなくてブログも放置状態が続いちゃってます。ブログなんて、日々のできごとをツラツラというかダラダラ書けばいいだけなんですが、、、座ってじっくり考えるということに、苦痛を覚えるようになっちゃいますた。

同年代の人なんか、朝は6時に起床して、家族全員の朝ご飯とお弁当、洗濯、そして化粧。これを1.5時間で済ませて出勤しているのに。なんで私はこんなにダラダラなんだろうかと。。。
元々、集中力ってなかったんですが、ここ数年、全くない! このままじゃ顔までダラリンとなってしまいそうで、エステだけはしっかり通おうかと(^^;)。

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【子猫・子犬「かわいい!」で集中力アップ…研究】 2012年9月27日(木)15:08

 かわいいものを見ると、人は集中力を高める――。

 広島大の 入戸野宏准教授(認知心理生理学)らの研究グループが、こんな実験結果をまとめた。

 約130人の大学生に愛らしい子犬や子猫の写真を見せ、注意力が必要な作業をさせると正確性が高まったといい、米オンライン科学誌「プロスワン」で27日、発表した。

 入戸野准教授の実験目的は、「かわいい」という感情がもたらす効果の解明。まず大学生グループに子犬や子猫の写真7枚を1分半見せた後、おもちゃの小さな部品をピンセットでつまみ上げる作業をさせた。その結果、見せる前に比べ、成功した個数は平均44%増加。これに対し、成長した犬猫の写真を見せた別のグループは平均12%の上昇にとどまった。

 このほか、10桁の数列の中から指定の数字を抽出するテストを3分間行ったところ、子犬や子猫の写真を見たグループの正答数は16%上昇。一方、成長した犬猫の写真を見たグループは1・4%増で、ほとんど変わらなかった。

 入戸野准教授は「『かわいい』という感情は、対象に接近して詳しく知ろうという機能があるため、細部に注意を集中し、作業の正確性を高める効果が出たのでは」と分析している。
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昔、外資系の会社に出入りしていた際、社員は全員日本人だったのですが、仕事机に家族写真を置いている社員が多くて驚いたことがあります。職場に自分の家族写真を置くのは、ちょっと違うかなと。

私の感覚では、職場は仕事をする所で、家族は家で会う人。区別した方が仕事はしやすい。家族写真を置くと、集中力が切れそうな気がして、未だにやったことはありません。

で、ピカチュウです。

私はこういったお目目がクリクリのキャラクターグッズは嫌いです。“かわいい”系のマスコットって、ぜんっぜん好きじゃないです。

ところが、、、(元)彼が私の誕生日にピカチュウの人形を送ってくれたのです。嫌いなんだけど、、、彼を好きだったので、しぶしぶお義理で机に置いておいたのです。毎日眺めているうちに、、、1年後にピカチュウのファンになってしまった(^^;)。

それからは怒濤のピカチュウグッズ買い。新幹線で東京ポケモンセンターまで行き、大きな袋2つ分を買いあさったこともあります。彼と別れても、もはやそんなことはどーでもよくて、ピカチュウちゃん一本槍。
ネットオークションでは18金ピカチュウ(激レア)の入札バトルもやっちゃいました。

もちろん、ピカチュウTシャツなんかは着ません。そんなん着て外を歩いたら、「あのオバさん、やっだぁ~」と後ろ指を指されるに違いないでしょ。パジャマやエプロンは着るけどね。ひたすら自宅に秘蔵して楽しんでいます。

というわけで、私の仕事机にはピカチュウがいっぱい乗っています。そっか、集中力が出ないのは、ピカチュウが足りないからなのね。んじゃ、もっと増やそうかなっと。

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乳癌術後の腫瘍マーカーやCT検査

2012年09月21日 | 病気・症状
中国による反日運動、中国政府による事情で集結に向かわせるようですが、、、

マスコミ報道で観る限り、イオンやヨーカ堂をぶち壊す映像は恐怖を覚えます。こういう人たちに「理性を持って話をしよう」なんて無理じゃないかと。

日本製品不買運動をする人たちに、私は一つの疑問を持っています。日本製品を買うなと叫び、日本製品をぶち壊す。それ事体は理屈に合った行為だと思うのです。

が、略奪はどうでしょうか?

略奪した日本製品を売りとばしたとしたら、「不買運動」じゃないですよね。「日本製品を買ってくれ」と言ったのと同じになります。
略奪した人たち、まさか自分では使わないですよね? 日本製品不買運動している人が、日本製品を使うなんて、ありえないじゃないですか。

また、「買うな」と言って他人の(日本製品を売る店なども含む)日本製品をぶち壊すくらいですから、当然、自分が所持している日本製品を、まず初めにぶち壊してから、他人のを壊しているんですよね??

反日デモに参加した人は全員、自分が所持していた日本製品を自分で壊し、デモに参加するのが筋ってもんじゃないかと思うのです。

その割には、《自分の》日本車を壊したとか、《自分の》日本製の化粧品を全部捨てたとか、、、そんな映像がないのはなぜですか????

さらに念を押しますが、デモに参加した人たちは、日系企業に就職しようなんて、絶対思わないはずですよね。日本が嫌いなんだもん。

日本企業は人を雇用する際、学生運動など思想的活動をどの程度行ったか、調査するというしきたりがあります。大手企業ほど、調査は細かい。
映像に映った人たちは元より、会社だって防犯カメラなどは回しているわけですから、採用試験の際はチェックされることになるでしょう。

私は、人が信念を持つことは自然なことだと思います。

持ったのなら、それを強い行動や言動に出したのなら、それは貫き通すべきだと思うのです。
多くの人はそこまで気持ちが行かないから、行動に出さなかったり、言葉を濁したりするのだと思います。
自分ができないことは、言わない、他人にやらせない。

他人を破壊するほど、強い信念に従って行動したのなら、最後まで貫くべきです。
簡単に撤回した途端、信用されない人間に成り下がります。信用されない人とは、誰からも愛情をもらえない人ということです。

私自身は、中国の文化の深さに圧倒され、敬服した1人です。1か月間の中国旅行で、日本文化の源は中国からと体感したほどです。じゃあ、なぜ中国に戦争をしかけたんだと言われれば、申し訳なかったとしか言いようがありません。

第二次世界大戦の経緯があり、日本は中国に多額の1ODAを行ってきたのだと思っていました。その結果がこういう形で現れたことに、もうこれ以上、相手を考える必要はないんじゃないかという気持ちになっています。相手を思うことは無駄なんだと。新たな相手と親しくなった方がいいような気がします。
なんて、、、まさか米軍のオスプレイを、日本での試験飛行をすんなり通したのがそんな気分で、だと困るんですが。。。

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【乳癌術後のフォローアップに腫瘍マーカーやCTを使うな】
日経メディカル2012年9月号「特集 その検査、ホントに必要?」転載 Vol.9

 「早期で転移リスクが低い乳癌患者の場合、術後のフォローアップに腫瘍マーカー、CT、PET、骨シンチグラフィーを用いるな」。これは米国臨床腫瘍学会(ASCO)の勧告だ。



 「ASCOの勧告のうち、この項目が最も注目に値する」と語るのは、平鹿総合病院(秋田県横手市)乳腺科部長の島田友幸氏。日本の多くの医療機関では、乳癌患者のフォローアップで血液検査やCTなどがルーチンに行われているからだ。これらルーチンの検査を不適当だとする勧告がもたらすインパクトは大きい。



転移発見しても予後変わらず


 乳癌術後のフォローアップは、乳癌の乳房内再発や対側転移(もう一方の乳房への転移)の発見と、肺や骨などへの転移を発見するために行うものに分けられる。このうち、マンモグラフィーは前者、腫瘍マーカーやPET、CT、骨シンチグラフィーなどは主に後者の発見に用いられる。



 「この勧告が意味するのは、乳房内再発や対側転移と異なり、肺や骨などへの転移は発見しても生命予後に変わりはなく、患者に利益がないのだから行うなということだ」と島田氏は解説する。



 乳癌は早期に発見される頻度が高まり、トラスツズマブ(商品名ハーセプチン)などによる標準化学療法も進歩したため、多くの人は再発転移することなく平均寿命まで生存できるようになった。その一方で、他臓器に転移した場合は治療法が限られ、「転移をいくら早期に発見しても、現状では転移巣を根治させるほど有効性の高い治療法がない」(島田氏)という。

 勧告の大きな根拠となっているのが、94年と99年に発表された2つのランダム化比較試験の結果。術後に定期診察とマンモグラフィーのみ行う群と、積極的に画像検査や腫瘍マーカー検査を行う群を比較したところ、生存率に差がないことが示された。この事実に基づき、日本の乳癌診療ガイドラインでも、上記の検査は軒並み「C2」評価、つまり「実施は基本的に勧められない」と評価されている。

 一方、日本の多数の医療機関ではこうした評価に反する形で、ルーチンに腫瘍マーカー検査やCTが行われている。ガイドラインはあまり活用されていないようだ。「根拠となった2つの試験は90年代のもので、治療が進歩した今では当てはまらない」といった考え方で検査を行っている医療機関もあるという。
 これに対して島田氏は、「過去の試験が現状にそぐわないという考え方を否定できるエビデンスはない。ただ現場の実感として、転移乳癌患者への有効な治療法はないというのも残念ながら事実だ」と指摘する。



 これらの検査には偽陽性や誤診もあり、その場合の不利益も考慮する必要がある。患者の心理的負担や、生検などの侵襲的検査や過剰な治療などによる身体的負担、費用負担は無視できない。



 「腫瘍マーカー値が少し上がっただけでも癌の患者は不安になり、その不安を取り除くために説明する医師の負担も大きい。それらを総合的に考えた今回の勧告は極めて妥当で、米国では議論の余地がないほど浸透している」と島田氏は強調する。
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>転移発見しても予後変わらず


初めから運命は決まっていたという意味にも取れます。
だとしたら定期検査を受け、その都度ハラハラドキドキするのは無駄なような気がしますね。もっとも乳癌患者は、対側乳房の新たな発癌率も高くなるので、それを発見するのには有用だと思います。

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HER2陽性の術前療法とKi67

2012年09月16日 | 病気・症状
先日作った栗の渋皮煮、ご近所にお裾分けしたら、次々とお返しがきますた。「あんなに大きくて立派な栗をありがとん」と。ちょっとした“栗しべ長者” 状態です、えへへっ。

渋皮煮を作る際、栗は大きいのに限ります。鬼殻を剥くのが超大変なので。で、どうしても煮崩れしちゃったり、小さい栗も含まれています。ご近所に配るには、できるだけ大きくておいしそうなのをチョイスしますよね、当然。

さて、注目のKi67ですが、こんな報告が昨年出ていました。
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【HER2陽性乳癌で化学療法、トラスツズマブ、ラパチニブ併用の術前療法はKi67とpAKT発現を抑制する】

   サンアントニオ乳癌シンポジウム2011

 HER2陽性切除可能乳癌に対し、化学療法とトラスツズマブ、ラパチニブの併用による術前補助療法で、病理学的完全奏効(pCR)率は高く、治療によりリン酸化AKT(pAKT)やKi67の発現が抑制されることが、無作為化フェーズ2試験(CHER-Lob)のバイオマーカー解析で明らかになった。イタリアModena University HospitalのValentina Guarneri氏らが、サンアントニオ乳癌シンポジウム2011で発表した。

 試験は、HER2陽性ステージ2-3A乳癌患者121人を対象に、術前補助療法として、化学療法に加え、トラスツズマブを投与した群、ラパチニブを投与した群、トラスツズマブとラパチニブの2剤を投与した群を比較した。また事前にトランスレーショナル研究として、効果予測因子や治療効果のバイオマーカーの評価が計画されていた。化学療法には、週1回パクリタキセル(80mg/m2)、5-FU(600mg/m2)、エピルビシン(75mg/m2)、シクロホスファミド(600mg/m2)が使用された。

 トランスレーショナル研究では、治療前後で免疫組織化学(IHC)によってHER2、p95HER2、PTEN、pAKT、Ki67が評価された。FISH法による解析はHER2がIHCで2+の場合、ならびに中央管理施設における結果と各施設検査室の結果が一致しなかった場合に行われた。

 この結果、乳房と腋窩リンパ節における病理学的完全奏効(pCR)率は、化学療法とトラスツズマブを投与した群では26%、化学療法とラパチニブを投与した群は28%、化学療法とトラスツズマブ、ラパチニブを投与した群は44%だった。

 バイオマーカーとの関連性をみたところ、治療前のKi67、PTEN、pAKT、p95-HER2とpCRには関連性がなかった。しかしp95HER2の発現レベル80%をカットオフ値とすると、各治療群において、p95HER2高値群に比べ低値群のpCR率は高かった。

 治療前後の発現率を比べると、Ki67発現率の平均は治療前が29.6%、治療後が16.5%(p<0.0001)、pAKTはそれぞれ23.4%、8.8%(p=0.0003)で、有意差が見られた。一方、PTEN発現率は治療前が65.9%、治療後が68.5%で有意差はなかった。

 治療群別では、Ki67発現率は、トラスツズマブ群やラパチニブ群に比べ、2剤併用群での減少が有意に大きかった。このため「抗HER2療法を併用した方が、抗HER2療法の単独よりもKi67阻害作用は高い」とした。

 またpAKT発現率は、トラスツズマブ群での減少が最も大きく、「治療によってpAKT発現は抑制され、特にトラスツズマブ治療を受けた患者で顕著だった」とした。

 なお中央管理施設による再検査の結果は、各施設検査室での結果と高い整合性を示していた(97.3%)。
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最近の乳癌患者さんは、Ki67値も測っている人が増えていますね。先日、私が通う病院主催の乳癌の勉強会があったのですが、、、測定する際、難しい問題があるとのことです。標本のどの部分を抽出して測定するかにより、値が変わりやすいのが難点だそうです。

Her2発現の測定法ですと、標本の染まり方はほぼ均一になります。グレープジュースで例えると、ジュースを10ml、50ml、100mlをそれぞれ100mlの水で溶かしたとしましょう。水の色の濃さはHer2+、++、+++に例えられます。

Ki67の測定を例えるなら、桜エビ入りお好み焼きです。焼けた際、お好み焼きのどの部分を切り取って測定するか。
桜エビがかたまって入っていた生地を切り取ったか、あるいはキャベツばっかの生地を切り取ったかによって、値は異なってしまいます。Ki67測定値にはそんなむずかしさがあるそうです。

ということで、測定法についての統一基準を確立することにも力を注いでいる段階のようです。
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抗がん剤投与の順番

2012年09月12日 | 病気・症状
スーパーできのう、栗が売られていました。とっても大きな栗だったので、渋皮煮にするには楽かなあと。

で、午前中はまるまる鬼殻を剥き、昼から煮始めたんですが、、、ううう、気温が急上昇。室温33度の中、汗だらだらで煮物する私。なんかフラフラしちゃって、まだ煮えてないのに、うっかり砂糖をどばっと入れてしまった。

当然、栗はしまって固くなります。煮えにくくなるし、おいしくない。調味料を入れるタイミングは大事だって、百も承知ですが、、、やっちまったわ(T*T)。

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【ドセタキセルとシクロホスファミドの投与順序を変えると乳癌の非血液毒性が軽減】

第19回日本乳癌学会学術総会 2011年9月2日~4日 仙台

乳癌の術前もしくは術後化学療法として使用されるTC療法(ドセタキセル、シクロホスファミド)で、ドセタキセルとシクロホスファミドの投与順序を逆にすることで、疲労や浮腫、末梢神経障害などの非血液毒性が軽減することが、後ろ向き研究から明らかになった。虎の門病院乳腺・内分泌外科の花岡まりえ氏らが、9月2日から仙台市で開催された第19回日本乳癌学会学術総会で発表した。

 原発性乳癌に対し、TC療法は術前、術後化学療法として使用されているが、皮疹や浮腫、神経障害などの非血液毒性が出現する。そこで、ステージ1-3の原発性乳癌で、術前もしくは術後の補助化学療法としてTC療法を行った患者を対象に、TC療法と、ドセタキセルとシクロホスファミドの投与順序を逆にしたrTC療法における副作用を比較した。2006年12月から2009年8月はTC療法が、2009年9月から2011年6月はrTC療法が行われた。

 TC療法では、3週おきに、ドセタキセルを75mg/m2投与し、その後、シクロホスファミドが600mg/m2投与された。rTC療法では、同量のシクロホスファミドを投与し、その後で同量のドセタキセルが投与された。これらの治療は4コース行われた。

 TC療法が行われた群(50人)の年齢中央値は49歳、rTC療法が行われた群(42人)も49歳、術後補助療法の患者がTC療法は82%、rTC療法が81%だった。またTC療法群の30%、rTC療法群の23.8%にHER2過剰発現が見られ、それらの患者にはトラスツズマブを併用投与した。

 非血液毒性の発現率を比較すると、疲労については、TC療法群は72%で見られたのに対し、rTC療法群は23.8%と有意に低く(p=0.0001)、浮腫はそれぞれ48%、16.7 %(p=0.003)、末梢神経障害が66%、14.3%(p=0.0001)、筋痛が48%、9.5%(p=0.0001)、口内炎が48%、16.7%(p=0.003)だった。

 なおグレード3/4の非血液毒性は、浮腫がTC療法群で2%、rTC療法群が0%、皮疹がそれぞれ10%、4.8%、末梢神経障害は10%、2.4%、筋痛が2%、0%であった。グレード3/4の血液毒性は白血球減少がTC療法群は96%、rTC療法は66.7%、好中球減少は90%、85%、貧血が2%、0%だった。発熱性好中球減少は12%、9.5%だった。

 花岡氏は、「ドセタキセルとシクロホスファミドの投与順序を変えたrTC療法では、従来のTC療法と比較して、特に非血液毒性が軽減される」と述べた。またrTC療法でアレルギー反応が減少したことから、免疫抑制剤でもあるシクロホスファミドの免疫抑制効果によって、ドセタキセルの毒性が減弱されたためではないかとしている。
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抗がん剤投与の順番の違いでこれだけの差が出るんですね。副作用の軽減は患者にとって大切ですが、奏効性はどうなんでしょうか。同じであってほしいです。

ジェネリック薬品については、オリジナル薬品より奏効性が劣ると実感すると、多くの医師が回答したという記事を読みました。これって大問題だと思うのですが。大規模試験なんかはやらないんでしょうね。やったらまずいことになるかもしれないし。。。

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CT検査の発癌リスク

2012年09月04日 | 病気・症状
腰痛のため、総合病院で腰のMRIを取り、診断がつきました。で、あとは近所の開業医で治療をしてねと、MRIのCDと紹介状を持たされ、その開業医へ。

総合病院でのMRI画像診断の保険点数は200点、開業医では450点。同じ画像を見ているのに、こんなに違うんかい!って感じです。

頭にきちゃうのはレントゲン撮影です。総合病院でまずはともあれレントゲン。んで、開業医でもやっぱりレントゲンから行ってみよー。んじゃ、MRIと同様、レントゲンのデータも持たせろよって思います。被爆量が多くなるし、何よりお金がかかるじゃないですか(`×´) 。

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【若年者のCT検査、累積線量に応じて白血病と脳腫瘍のリスクが上昇】 Lancet誌から
   絶対リスクは小さいが、慎重な適用が必要

画像診断 脳腫瘍 白血病
 CT検査を受けた22歳未満の若年者では、脳の累積線量が60mGy程度になると脳腫瘍リスクが約3倍、赤色骨髄の累積線量が50mGy程度になると白血病リスクがほぼ3倍になる可能性が、英国で行われた後ろ向きコホート研究で示された。論文は、英Newcastle大学のMark S Pearce氏らが、Lancet誌電子版に2012年6月7日に報告した。



 CTスキャンは非常に有用な検査法だが、特に放射線感受性が高い小児では電離放射線による発癌リスク上昇への懸念がある。しかしこれまで、CTスキャンを受けた患者の癌リスクを直接調べた研究はなかった。



 そこで著者らは、英NHS(National Health Service)のデータベースを利用して、CT検査を受けた若年者の白血病と脳腫瘍の罹患について分析する後ろ向きコホート研究を実施した。



 白血病と脳腫瘍に着目したのは、(1)赤色骨髄と脳は放射線感受性が高い(特に小児)(2)これらの組織は小児期のCTスキャンで放射線を浴びやすい(3)白血病と脳腫瘍は小児癌の中では罹患率が高い―という理由からだ。



 1985年から2002年に、イングランド、ウェールズ、スコットランドのNHSセンターで初回のCT検査を受けた、22歳未満の、癌の既往がない患者を選んで、生年月日、CT検査の詳細、検査部位、性別、居住地域などの情報を得た。

さらにNHSのデータベースから、85年1月1日から08年12月31日までの癌罹患、死亡、追跡からの脱落に関するデータを入手した。



 CT1回当たりの脳と赤色骨髄の吸収線量(mGy)を推定し、白血病と脳腫瘍の過剰発生をポワソン相対リスクモデルを用いて評価した。癌診断を目的とするCTスキャンを分析に組み入れないように、白血病罹患に関する追跡は初回CT検査から2年後、脳腫瘍については5年後に開始した。



 白血病に関する分析の対象として条件を満たした17万8604人を、172万984人-年追跡した。脳腫瘍については、条件を満たした17万6587人を、118万8207人-年追跡した。



 白血病リスクの評価対象になったのは28万3919回のCT検査で、うち64%(18万2337回)は頭部の検査だった。次に多かったのは腹部と骨盤のいずれかまたは両方で、全体の9%(2万5695回)を占めた。続いて胸部の検査が7%(1万8910回)だった。脳腫瘍の評価の対象になったCT検査は27万9824回と幾分少なかったが、検査部位の割合は白血病の場合とほぼ同様だった。

 追跡期間中に74人が白血病と診断され、135人が脳腫瘍と診断されていた。



 白血病のリスクは、赤色骨髄の放射線曝露量の推定値と有意な関係を示し、脳腫瘍リスクは脳組織の放射線曝露量の推定値と有意な関係を示した。1mGy当たりの超過相対リスクは、白血病が0.036(95%信頼区間0.005-0.120、P=0.0097)、脳腫瘍は0.023(0.010-0.049、P<0.0001)だった。



 赤色骨髄の累積線量が5mGy未満だった患者を参照群とすると、30mGy以上(平均線量は51.13mGy)の患者の白血病の相対リスクは3.18(1.46-6.94)だった。同様に、脳組織の累積線量が5mGy未満だった患者を参照群とすると、50~74mGy(平均線量は60.42mGy)になった患者の脳腫瘍の相対リスクは2.82(1.33-6.03)、50mGy以上(平均線量は104.16mGy)では3.32(1.84-6.42)になった。



 CT検査との間に有意な関係が見られた癌のサブグループは、神経膠腫(P=0.0033)、神経鞘腫と髄膜腫(P=0.0195)、急性リンパ芽球性白血病(P=0.0053)、骨髄異形成症候群(P=0.0032)だった。一方、急性骨髄性白血病(P=0.2653)などのリスク上昇はなかった。



 今回の分析データは、01年以降に英国で2~3回の頭部CT検査(脳組織の累積線量は約60mGy)を受けた15歳未満の小児の脳腫瘍リスクは約3倍、5~10回の頭部CT検査(赤色骨髄の累積線量は約50mGy)では白血病リスクがほぼ3倍になることを示唆した。



 ただし、実際にはこれらの癌の罹患率は低いため、累積絶対リスクは小さい。10歳未満で初回のCTスキャンを受けて以降10年間の超過リスクは、頭部CTスキャン1万回当たり白血病が1例、脳腫瘍が1例多く発生する程度と推定された。



 英国には、電離放射線の医療被曝に関する規制が存在し、これに基づいてCTスキャンは臨床的に正当な理由がある場合にのみ行われており、そうした規制がない他の国に比べCT検査の適用頻度は低い。それでも、CT検査の線量をさらに減らすことが緊要であり、放射線を用いない超音波検査やMRIなどの代替利用の可能性を考慮すべきだ、と著者らは述べている。



 原題は「Radiation exposure from CT scans in childhood and subsequent risk of leukaemia and brain tumours: a retrospective cohort study、概要は、Lancet誌のWebサイトで閲覧できる。
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子供ほど放射線の感受性が高いから、受ける影響も高まります。でも、、、CT検査は大変有用な検査です。実際の癌罹患率も低いのも留意点ですね。

福島原発事故以来、放射能に関しては近隣都県だけではなく、日本全国で危機的関心が高まっています。その一方で、日本経済の行方を左右する問題だとする人たちもいます。

原発なんてないほうがいいに決まっています。が、経済的に豊かな生活もしたい。中道を考えれば、両極端の双方から突っ込まれる。結論の出しにくい問題だと思います。

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乳癌と授乳経験

2012年08月29日 | 病気・症状
私は高濃度乳腺なので、マンモグラフィを撮っても真っ白に映ってしまい、腫瘍があるかどうかわかりません。30代半ばから毎年、マンモグラフィを行ってきましたが、どの病院の機械で撮っても、どの医者も言うことは同じでした。

しかし、抗がん剤治療で急激に閉経したら、、、乳腺の量も減りました。ううう、歳を取ったんだねえ。。。

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【40代までの出産・授乳経験の有無が乳腺濃度に影響を与える乳癌学会】
    第20回日本乳癌学会学術総会 2012年6月28日~30日 熊本

 BMIは全年代において乳腺濃度に大きく影響を及ぼすことが示された。また、40代では授乳経験の有無が乳腺濃度に影響を与える傾向があり、50代以降になると出産数が乳腺濃度に影響を与えると報告された。岡山大学病院乳腺内分泌外科の元木崇之氏らが、6月28日から熊本で開催された第20回日本乳癌学会学術総会で発表した。

 高濃度乳腺は乳癌のリスク因子とされており、乳癌リスクの代替指標としての意義が検討されている。乳腺濃度は出産や授乳によって低下することが知られており、これらは同時に乳癌リスク軽減因子でもある。BMIと乳腺濃度には負の相関関係があるが、肥満は乳癌のリスク因子であり、この関係には矛盾が認められる。

 そこで元木氏らは、乳腺濃度と出産・授乳歴との関連について解析し、それらの患者背景における重要性について検討した。

 対象は、2010年12月から2011年10月までに検診3施設においてマンモグラフィを撮影した乳癌既往のない女性527例(平均年齢53.4歳、閉経前219例、閉経後303例)。生活歴などに関する横断的調査を実施した。順序ロジスティック解析により、年齢階層別の出産数・授乳経験の有無と、乳腺濃度の解析を行った。

 乳腺濃度はマンモグラフィによりBI-RADS(Breast Imaging Recording and Data System)に従い、乳腺濃度25%未満の脂肪性、25%から50%の乳腺散在、50%から75%の不均一高濃度、75%より濃度が高い高濃度の4段階で判定した。

 その結果、年齢が上がるに従い、乳腺濃度は低下していた。高濃度、不均一高濃度の割合が下がり、脂肪性が増加していた。

 乳腺濃度と授乳経験の有無について、全年代(20・30代、40代、50代、60代、70代)を総合すると、授乳経験がある例の方が乳腺濃度は低下していた。年代別に解析すると、特に40代では授乳経験がある例において乳腺濃度が下がる傾向が高かった(p=0.0507)。

 乳腺濃度とBMIの関係について単変量解析を行った結果、70代を除く全ての年代で有意に乳腺濃度が低下していた。乳腺濃度と出産数の関係は、50代、60代において、出産数に応じて有意に乳腺濃度が低下していた。多変量解析を行った結果でも、BMIは70代を除く全年代で有意差があり、出産数は50代、60代で有意差があった。

 これらの結果から元木氏は、40代では授乳経験の有無が、50代では出産数が乳腺濃度に影響を与えるとまとめ、「閉経を過ぎると、出産・授乳の有無による影響が乳腺濃度に反映されやすくなる傾向がある」と考察した。
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先日、中村清吾医師の講座を聴講した際、乳腺濃度の話も出ました。乳癌は乳管に発生する癌です。だから、乳腺が多ければそれだけ癌リスクは高まります。

また、未出産の人が経産婦よりリスクが高まるのは、乳管は、乳汁を分泌することで乳管として初めて完成するのだそうです。つまり、乳汁を出さないと、乳管としては未成熟であると。
この未成熟なままでいることが、乳癌のリスクファクターになるのでしょうか。

芸能人の話題として、出産した女性芸能人が、お乳の形を保つために赤ん坊に授乳させないという話をたまに聞きます。これって、乳癌のリスクを高めているようなものかもしれませんね。

私の友人には、子供を3人以上出産した人が数人います。彼女ら曰く、「1、2人目まではたっぷり授乳できるんだけど、3人目となると乳汁の出が悪くなって…。3人も授乳させると、30代で胸はぺっちゃんこ。40代になるともう、しぼんで垂れさがっちゃうよ(ぐすん)」。

女性の体は元来、たくさんの子供を出産し、たくさんの乳汁を出すように造られています。私は20人ぐらい出産し授乳させても大丈夫なぐらい、乳腺が備わっているのかもしれません。お蔵入りにしちゃって残念だわ。

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乳癌と骨粗鬆症治療

2012年08月23日 | 病気・症状
骨粗鬆症の改善薬を飲み始めて10日が過ぎました。腰痛はバッチリ改善されています。

痛みのない生活。バラ色の日々を送っています。あああ、明日という日が希望と読めます。

痛くないということは、食欲にも関係大有りです。このところ、暑さも気にせず凄まじい食欲です。自分が骨粗鬆症であるという実感はまるでありません。ので、体組成を簡易に測れる体重計を買い、毎日測っています。というか、自信を取り戻すために乗っているといったほうが正解か。
薬を飲み始めた時は、10段階(低い0 -1 0高い)の6(標準)でした。

昨夜は調子こいてビールをぐんぐん飲んじゃいました。で、測ったら、体重が1キロ増加。骨量は7だったぞ。おや、ビールを飲むと、骨って増えるのか(爆)!?
まあ、、簡易体組成計なんてこんなもんですな。あてにはなりませんが、、、おおよそのめやすに使うつもりです。

念のため、この薬を処方した薬局へ問い合わせました。1錠飲んだだけで腰痛が改善というのは、そりゃ薬の奏効とはいえないと(笑)。

だよねえ(笑)。
人生、色々ありますわ。


しかしながら、乳癌の治療者となると、骨粗鬆症の問題は重要です。女性ホルモンの枯渇により、骨はもとより、筋肉量も減ってしまうからです。お肌の調子も悪くなるし、何より更年期症状といわれる諸症状がどっと出てくることが多いですから。

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【骨環境の改善が転位・再発を抑制する 】
  第48回米国臨床腫瘍学会 
2012年6月1日~5日 Chicago, U.S.A. 
             東京医科大学乳腺科教授 河野範男氏

 今回のASCOでは、閉経後早期乳癌の術後補助療法としてアロマターゼ阻害薬の投与を受けた患者において、骨粗鬆症の治療を受けていたと報告した患者は乳癌の再発率が低いという解析結果が発表されました。実際の骨粗鬆症の有無に関わらず、骨粗鬆症の治療を受けた患者では、無イベント生存期間(EFS)、無遠隔再発生存期間(DDFS)の有意な改善が認められました。



 ステロイド型のアロマターゼ阻害薬であるエキセメスタンと、非ステロイド型アロマターゼ阻害薬アナストロゾールを5年間投与し、有効性と副作用を比較したNCIC CTG MA.27試験の、サブ解析の結果です。



 エストロゲンの枯渇によって出現する副作用には様々なものがありますが、アロマターゼ阻害薬に特徴的な副作用として、骨代謝に及ぼす影響が挙げられます。この試験では、2剤間の再発抑制効果に差はありませんでしたが、エキセメスタン群で骨粗鬆症の頻度が少ない傾向にあったことが、2010年のサンアントニオ乳癌シンポジウムで報告されています。



 一方、骨粗鬆症というのは骨代謝回転が高い状態であり、前臨床では癌が骨転移しやすい状態であることが証明されています。骨粗鬆症を予防・治療することは、癌の転移を予防する可能性もあるわけです。



詳細はこちら(PDFウインドウで開きます)
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/cancerex/asco2012_kouno.pdf

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この報告で気になった点を取り上げますと、
> 骨粗鬆症なし・骨粗鬆症治療あり、骨粗鬆症・骨粗鬆治療あり、骨粗鬆症な し・骨粗鬆症治療なし、骨粗鬆症・骨粗鬆症治療なしの順に予後がよく、リーズナブルな結果だと思 います。つまり、骨代謝回転が高いと予後が悪い、回転を抑えると予後がよいということがはっきり出ています。 

> その機序ですが、破骨細胞が骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨を作るというリモデリングが骨では常に起こっています。破骨細胞による骨吸収が起こる際には増殖因子が骨髄内に放出され、骨 芽細胞が新しい骨を作る際に利用されます。ここに癌細胞が進入すると、増殖因子が癌のために使われるだけでなく、癌細胞がサイトカインを産生して骨芽細胞のRANKL発現を誘導し、RANKLが 破骨細胞の分化を促進させます。つまり骨の破壊と腫瘍増殖はお互いに促進する関係にありいわゆる骨微小環境における悪循環が起こるのです。

> また癌細胞が骨髄に入ると、増殖の過程でEMT(Epithelial-Mesenchymal Transition:上皮間 葉転換)が起こり、転移能が高まるという説も注目されています。

> これらのことから、骨環境を整えれば、癌患者の予後が改善すると推察できるのです。
ただし、このNCIC CTG MA.27試験は、患者のセルフレポートを基にしているというところがちょっと弱い。薬剤を服用している期間もまちまちですし、確定したことを言うには、もっときちんとした前向きの試験が必要でしょう。


以上、骨微小環境における悪循環と、予後改善の推察を述べています。
この報告はアロマターゼ阻害薬使用患者についてのものですが、私のように化学療法で閉経が早まった人も、骨密度が急激に低まることは推測できますよね。
事実、整形外科の医師は私に、乳癌で閉経が早まったのならば、骨粗鬆症の薬を飲んだ方がいいよと、薬を出したわけですし。

なので、しばらく体組成計に毎日乗り、様子を見ようと思います。
本音は薬は飲みたくないのですが、、、だって、私って薬を飲む習慣がなく、飲み忘れてしまうんです、、、が、仕方ないですね。希望ある生活を続けるために。ぐっすん。

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