乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

ハーセプチンも新展開か

2011年04月28日 | 病気・症状
みなさ~ん、連休前のきょう、何してますか~?

私はきのうまでが仕事のピークで、、、業界用語でいう「連休進行」、目玉が飛び出しちゃうほど忙しかったですぅ(T*T)。編集さんがたっぷりと連休を満喫するため、作家さんは締め切りを前倒し。もちろん、給料は同じです(`×´)。
というか、、、原稿料は毎年下がりっぱなし。出版社の社員の給料って、毎年下がってるんかいっ o(`ω´*)o

仕事があっていいじゃんとお思いかもしれません。んが、単に前倒ししただけなので、ここから仕事がダァーっとなくなるんです。アルバイト探さなくちゃ。。。
というわけで、連休中は職探しの一週間となりそうです。悲しい。。。(´ェ`)

さて、新たな展開をもう一つ、見つけましたよ。
以前このブログで、抗がん剤のアブラキサンを紹介しました。タキソールを、より副作用を少なくして投与できるように開発された薬です。
で、ハーセプチン(トラスツズマブ)にもその動きが・・・。

----------
【トラスツズマブ-DM1の初回治療で乳癌患者の無増悪生存期間が延長、フェーズ2試験の結果】

スイスHoffmann-La Roche社は、2011年4月7日、HER2陽性の転移性乳癌患者を対象にしたフェーズ2試験(TDM4450g)で、トラスツズマブ-DM1(T-DM1、trastuzumab emtansine) による初回治療が、トラスツズマブとドセタキセルの併用療法よりも、無増悪生存期間(PFS)を延長させたことが明らかになったと発表した。

 T-DM1は、抗HER2モノクローナル抗体製剤トラスツズマブに、微小管重合阻害剤誘導体であるDM1を結合させた抗体-薬物複合体(ADC)。トラスツズマブとDM1は安定したリンカーで連結されているため、腫瘍細胞に入るまで活性化せず、そのため周囲の正常細胞への化学療法の影響が少ないと考えられている。トラスツズマブがHER-2陽性の腫瘍細胞に結合すると、トラスツズマブによる効果に加えて、腫瘍細胞に取り込まれたDM1が腫瘍細胞を破壊する。

 フェーズ2試験は、多施設共同無作為化オープンラベル試験として行われた。未治療の転移性乳癌患者137人を対象に、T-DM1のみを投与する群とトラスツズマブとドセタキセルを併用投与する群が比較された。主要評価項目はPFSと安全性で、副次評価項目は奏効率、奏効期間、臨床利益率であった。

 試験の結果、T-DM1群のほうがPFSが有意に長く、化学療法による副作用も少なかった。詳細な結果は今後開催される学術会議で報告される。

 中間解析では、4カ月以上の追跡期間で、良好な抗腫瘍効果と優れた安全性が認められており、昨年の第35回欧州臨床腫瘍学会(ESMO)でその結果が報告されていた。
----------

へえ~、通常のトラスツズマブと比べ、T-DM1群のほうがPFSが有意に長く、化学療法による副作用も少なかっったんですねえ。
これだけでは、どのぐらいの違いがあるのか、さっぱりわからずですが、

>トラスツズマブとDM1は安定したリンカーで連結されているため、腫瘍細胞に入るまで活性化せず、そのため周囲の正常細胞への化学療法の影響が少ないと考えられている。トラスツズマブがHER-2陽性の腫瘍細胞に結合すると、トラスツズマブによる効果に加えて、腫瘍細胞に取り込まれたDM1が腫瘍細胞を破壊する。

なんか、アブラキサンの長所と似たような効き方ですね。

こんな開発報告を見つけると、今まで副作用がキツかった抗がん剤でも、ひょっとしたらうまく調整できた薬として再デビューするかも・・・なんて、期待を持ってしまいます。続報などに注目しようと思います。


やればできるじゃんと思った人、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

マンモグラフィの新たな展開か

2011年04月24日 | 病気・症状
私は乳腺密度が高くて、マンモグラフィーを撮影するたびに主治医が、「乳腺濃くて全然見えねー」と言われます。でも、エコーだけじゃナンだから、やっぱりマンモグラフィーも撮ります。で、やっぱり主治医が…以下略。

----------
【マンモグラフィーで高密度乳房の病変検出が可能に】

   GEが造影剤を使った新たな乳癌診断技術を開発


 乳腺密度の高い乳房の病変検出には不向き─。こんなマンモグラフィーの定説を覆す新撮影技術「SenoBright(セノブライト)」をGEヘルスケアが開発し、2月3日に発表した。日本人女性に多いとされる乳腺密度の高い乳房であっても病変の鮮明な描出が可能で、乳癌の早期診断や適切な治療選択に威力を発揮しそうだ。

 マンモグラフィー検査では、乳癌に特徴的な所見として、トゲ状の突起(spicula)を伴う腫瘤や微細な石灰化、ゆがみやひきつれ(構築の乱れ)などが見られる。だが、脂肪が少なく乳腺組織が豊富な「高密度乳房」の場合、同検査を行っても、病変部が乳腺に重なってしまい描出されにくい。

 今回GEが開発した「SenoBright」(造影マンモグラフィー)では、マンモグラフィー撮影前にヨード造影剤を静注し、高低2種類の電圧で画像を撮影する。画像をソフトウェアで再構成すると、乳房病変部の新生血管が造影剤の濃染によって鮮明に描出される。撮影時間は約5分と通常検査とほぼ同じ。被曝線量は通常撮影の約2割増しだが、国際的ガイドラインである「米国放射線専門医会」の推奨線量を下回るという。

組織診の必要性の判断にも有効
 現在、乳腺密度の高い30~40歳代の乳癌検診は、マンモグラフィー検査に超音波検査を併用している。造影マンモグラフィーは病変をクリアに描出できるとはいえ、造影剤を用いるため、一般的な検診で用いられることはなさそうだ。では、臨床現場では、どのような使われ方が想定されるのか。

 第一が、乳癌のハイリスク者向けの検診での活用だ。欧米の統計によると、全乳癌患者のうち5~10%は遺伝性乳癌の可能性がある。わが国ではハイリスク者の拾い上げ自体がこれからだが、米国では、遺伝性乳癌のハイリスク者にはMRIによる検診が推奨されている。ただし、MRIに関しては、検査費用や検査時間がかかる上、機器の設置施設が限られ予約が取りにくいといった難点がある。

 一方、マンモグラフィー検査でMRI並みの精度の画像が撮影できれば、受診者の利便性は増す。昭和大乳腺外科教授の中村清吾氏は、「造影マンモグラフィーがMRIの精度にどこまで迫れるかは今後の課題だが、乳腺密度が高い若年期に発症しやすい遺伝性乳癌の検診には有力な手段となり得るだろう」とみる。

さらに、「乳腺組織の異常の有無だけでなく、良性・悪性の『鑑別診断』や、病変の『広がり診断』への応用にも期待がかかる」と話すのは、三河乳がんクリニック(愛知県安城市)院長の水谷三浩氏だ。

 例えば、「構築の乱れ」は従来のマンモグラフィーでも鮮明に写るが、良性・悪性の識別は困難で、超音波検査でも判定しにくいのが現状。「無症状の人がマンモグラフィー検診を受けるようになり、『構築の乱れ』の所見が多く見つかるようになったが、『悪性疑い』とした後、精密検査をすべきか否かといった点は明確になっていない」(水谷氏)。

 しかし、造影マンモグラフィーを行えば、良性腫瘍の場合、「構築の乱れ」は見られても、造影剤は染まらないか、淡く染まる。そのため、侵襲性の強い組織診を行わず様子を見るといった判断もしやすくなるわけだ。

 また、造影マンモグラフィーを行うと、病変の進展範囲をより的確に把握できるため、手術対象例に対して乳房温存術の適応や切除範囲を決定する際の参考になる。ほかにも、術前化学療法で病変を縮小させてから乳房温存術を行う場合などに、化学療法の効果をモニタリングするのに造影マンモグラフィーが有用な可能性がある。

 水谷氏、中村氏らは、2010年12月に「造影マンモグラフィー研究会」を発足。今後、MRIとの精度の比較など、造影マンモグラフィー検査の有効性や安全性、臨床応用の可能性を検討する予定だ。

 「SenoBright」は、「Senographe Essential」など、GEヘルスケア製デジタルマンモグラフィの一部機種にオプションとして搭載が可能。価格は3000万円(税込み)。現在、搭載可能機種は国内で約160台稼働しており、GEヘルスケア・ジャパン(株)(東京都日野市)は、初年度で20台の「SenoBright」の販売を見込んでいる。
----------

いよいよマンモグラフィー開発も急展開となるのでしょうか。
私のように毎回、この検査は無駄だぁと思っているハイリスク患者には、とっても朗報だと思います。医者だって、わかんねーといいながら読影するよりずっと合理的になるでしょうし。

以前、このブログで「カラーエコー」体験を紹介しました。最先端のエコーの技術革新も、当然行われており、患者がチラ見しても理解しやすいように変化しています。医者の説明がわかりやすくなりそうですね。


問題は価格だね、患者だって治療費なんかに影響でそうだしと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

HER2陽性T1bN0患者のアジュバントにハーセプチン

2011年04月21日 | 病気・症状
腫瘍の大きさ1ミリの差が、はたしてどのぐらい生存率の違いとなりうるのか、、、全く想像がつきませんが、こんな報告もあります。

----------
【日本人のHER2陽性T1bN0患者にはトラスツズマブをアジュバントとして投与すべき可能性】

サンアントニオ乳癌シンポジウム 2010年12月8日~12日 

 日本人のHER2陽性T1bN0乳癌患者でも、術後アジュバントとしてトラスツズマブの投与を受けた方が良い可能性が明らかとなった。1施設の解析で断定的なことまでは言えないが、T1bの患者は有意に予後が悪く、検討すべき課題と考えられる。成果は12月9日から12日に米国サンアントニオで開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウムで、九州がんセンターの田中仁寛氏によって発表された。

 T1N0の早期HER2陽性乳癌患者について、NCCNのガイドラインでは、T1cについてはトラスツズマブの投与を行うべきとされているが、T1bについてはどちらでも良いと規定されている。しかし、米国と韓国から、T1b期でもトラスツズマブを投与した方が良いという結果が報告されている。

 田中氏らは、トラスツズマブがアジュバントとして利用できるようになる前の2001年から2007年に、九州がんセンターで浸潤性乳管癌と診断された1180人の患者を対象に解析を行った。このうちT1N0M0期でアジュバントとしてのトラスツズマブ投与を受けていない454人について調べた。

 454人はホルモン受容体(HR)陽性患者320人、HER2陽性患者78人、トリプルネガティブ(TN)患者に分けられた。HR陽性患者では他の2群に比べて内分泌療法が多く行われ(90%)、TN患者とHER2陽性患者では5割弱の患者で化学療法が行われていた(HR陽性群では8.8%)。

 T1N0期全体では、無再発生存(RFS)率はHR陽性患者とTN患者との間に有意差はなかった(p=0.108)。しかしHR陽性患者とHER2陽性患者の間では、有意にHER2陽性患者の方が再発が多かった(p<0.001)。

 さらに細かく分類すると、T1aN0期では、RFS率はHR陽性患者(36人)とTN患者(7人)の間(p=0.5068)、HR陽性患者とHER2陽性患者(15人)の間(p=0.937) で差がなかった。しかしT1bN0期では、RFS率はHR陽性患者(89人)とHER2陽性患者(13人)の間で有意にHER2陽性患者の方が再発が多かった(p<0.001)。T1cN0患者では、HR陽性患者(195人)とTN患者(37人)ではTN患者で再発が多く(p=0.043)、HR陽性患者とHER2陽性患者の間では有意にHER2陽性患者の方が再発が多かった(p<0.001)。
----------

ここでちょっと予備知識を入れます。

**********
乳癌のTNM分類
【原発腫瘍(T)】
・TX:原発腫瘍の評価が不可能
・T0:原発腫瘍を認めない
・Tis:乳管内癌、上皮内小葉癌、または正常乳腺組織への浸潤を伴わない乳頭のページェット病
 - Tis(DCIS):非浸潤性乳管癌
 - Tis(LCIS):非浸潤性小葉癌
 - Tis(ページェット病):腫瘍を伴わない乳頭のページェット病。[注: 腫瘤を伴うページェット病は、腫瘤径によって分類される。]

・T1:最大径が2.0 cm以下の腫瘍
 - T1mic: 最大径0.1cm以下の微小浸潤
 - T1a:腫瘍径>0.1 cm、しかし、最大径 0.5cm以下
 - T1b:腫瘍径>0.5 cm、しかし、最大径1.0cm以下
 - T1c:腫瘍径>1.0 cm、しかし、最大径2.0cm以下

・T2:腫瘍径>2.0 cm、しかし、最大径5.0 cm以下
・T3:腫瘍最大径>5.0 cm
・T4:腫瘍径を問わず、(a)胸壁または(b)皮膚に直接浸潤がみとめられるもので、以下に記載するものに限る
 - T4a:胸壁への拡がり、胸筋にのみ拡がるものは含まない
 - T4b:皮膚浮腫(peau d'orange橙皮状皮膚など)、皮膚潰瘍、同側乳房のみの衛星皮膚結節
 - T4c:T4aとT4bの併存
 - T4d:炎症性乳癌

【所属リンパ節(N)】
・NX:所属リンパ節転移が評価できない(例えば、以前に切除されている)
・N0:所属リンパ節転移なし
・N1:可動性のある同側腋窩リンパ節転移
・N2:固定されているかまたは融合した同側腋窩リンパ節転移、または臨床的に明白な同側腋窩リンパ節転移のない臨床的に明らかな*同側胸骨傍リンパ節転移
 - N2a:リンパ節間の固定(融合)または周囲組織との固定がある同側腋窩リンパ節転移
 - N2b:臨床的に明白な同側腋窩リンパ節転移のない臨床的に明らかな*同側胸骨傍リンパ節転移
・N3:腋窩リンパ節への転移を伴うまたは伴わない同側鎖骨下リンパ節転移、または臨床的に明らかな*同側胸骨傍リンパ節転移と臨床的に明白な腋窩リンパ節転移が存在する場合の転移;または腋窩または胸骨傍リンパ節転移を伴うまたは伴わない同側鎖骨上リンパ節転移
 - N3a:同側鎖骨下リンパ節転移
 - N3b:同側胸骨傍リンパ節と同側腋窩リンパ節転移
 - N3c:同側鎖骨上リンパ節転移

**********

> T1:最大径が2.0 cm以下の腫瘍
 - T1mic: 最大径0.1cm以下の微小浸潤
 - T1a:腫瘍径>0.1 cm、しかし、最大径 0.5cm以下
 - T1b:腫瘍径>0.5 cm、しかし、最大径1.0cm以下
 - T1c:腫瘍径>1.0 cm、しかし、最大径2.0cm以下

ということで、
T1bとT1cの腫瘍径の差はごくわずかですね。双方、触診で見つかるかといったら、むずかしそうな気がする大きさです。が、このように区別をされ、治療薬の使用の判断にも関わってきます。

上記の報告は米国と韓国のものですから、人種差は考慮しなくともいいのかな。
この報告と同様な結果が積み上げられると、T1b期の人も全員、トラスツズマブを投与すると、ガイドラインが変更になっちゃうのかしらん。


ガイドラインの見直しは頻繁では困るし、滅多に変わらないのも困ると思う人、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

ラパチニブとトラスツズマブ

2011年04月19日 | 病気・症状
ラパチニブが治療薬として世に出てから、奏効性の比較試験もいくつか発表されているようです。そのうちの一つを紹介します。

----------
【HER2陽性ではラパチニブと化学療法の併用術前投与はトラスツズマブと化学療法の併用よりもpCR率が低い】

     サンアントニオ乳癌シンポジウム2010年12月8日~12日 

 HER2陽性乳癌に対し、ラパチニブと化学療法(アントラサイクリン系抗癌剤とタキサン系抗癌剤)の術前投与は、トラスツズマブと化学療法の術前投与に比べて、病理学的完全奏効(pCR) 率は低く、治療中止例も多いことが、フェーズ3試験のGeparQuinto試験で明らかになった。ドイツHelios KlinikumのMichael Untch氏らが、12月8日から12日に開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で発表した。

 HER2陽性乳癌に対して、術前補助化学療法にトラスツズマブを加えることによって、pCR率は改善すると報告されている。GeparQuinto試験はHER2陽性および陰性乳癌患者の術前補助療法を検討する試験。HER2陽性患者に対しては、術前補助化学療法にトラスツズマブもしくはラパチニブを追加し、どちらの治療がより効果的かを調べた。

 対象は、未治療のHER2陽性乳癌患者で、臨床病期T3/4、もしくはホルモン受容体(HR)陰性あるいはリンパ節転移陽性のT2、もしくはHR陰性あるいはセンチネルリンパ節転移陽性のT1の患者とした。

 治療は、EC療法(エピルビシン90mg/m2、シクロホスファミド600 mg/m2)を3週おきに4サイクル投与し、続いてドセタキセル(100mg/m2) を3週おきに4サイクル投与した。またEC療法やドセタキセルに加えて、トラスツズマブ (6mg/kg、初回は8mg/kg)もしくはラパチニブ(1000-1250 mg/日)を投与した。なお最初の60人を対象に毒性が評価されたrun-in期間で、ラパチニブが投与された患者でグレード3/4の下痢が発生した。また毒性により34.5%の患者で治療が中止されたため、ラパチニブは1250mg/日から1000mg/日に減量した。

 主要評価項目はpCR 率で、pCRは乳房および腋窩リンパ節において顕微鏡下で腫瘍細胞の遺残(浸潤性もしくは非浸潤性)がない状態と定義された。副次評価項目にはコンプライアンスと毒性、乳房温存率などが含まれている。

 EC療法とドセタキセル、トラスツズマブを投与した患者は307人(EC-Doc+T群)、EC療法とドセタキセル、ラパチニブを投与した患者は308人(EC-Doc+L群)だった。このうち治療中止は、EC-Doc+T群では10%、EC-Doc+L群は16%で、トラスツズマブのみを中止したのは3.1%、ラパチニブのみを中止したのは7%だった。

 重篤な有害事象(SAE)は感染症や出血、消化器毒性などで、EC療法とトラスツズマブ投与では42人、EC療法とラパチニブでは55人、ドセタキセルとトラスツズマブでは45人、ドセタキセルとラパチニブでは47人だった。

 pCR率は、EC-Doc+T群が31.3%、EC-Doc+L群が21.7%だった(p<0.05)。また乳房およびリンパ節に浸潤性の遺残が認められない患者はEC-Doc+T群が45.0%、EC-Doc+L群が29.9%で(p<0.05)、乳房に浸潤性の遺残がない患者はそれぞれ50.4%、35.2%だった(p<0.05)。

 また術前治療後の乳房温存率はEC-Doc+T群が65.6%、EC-Doc+L群が56%だった。

 この試験では、ラパチニブを投与した群のpCR率は低く、コンプライアンスも低い結果となった。これについてUntch氏は、「ラパチニブとトラスツズマブによる術前投与の効果を検討したNeo-ALTTO試験では、投与期間は短いが(18週)、ラパチニブが1500mg/日が投与されており、これら他の試験の結果も合わせて検討する必要がある」と述べた。
----------
化学療法(アントラサイクリン系抗癌剤とタキサン系抗癌剤)の術前投与との組み合わせ、としての報告の1つとして見ますが、

>pCR率は、EC-Doc+T群が31.3%、EC-Doc+L群が21.7%だった(p<0.05)。また乳房およびリンパ節に浸潤性の遺残が認められない患者はEC-Doc+T群が45.0%、EC-Doc+L群が29.9%で(p<0.05)、乳房に浸潤性の遺残がない患者はそれぞれ50.4%、35.2%だった(p<0.05)。

>また術前治療後の乳房温存率はEC-Doc+T群が65.6%、EC-Doc+L群が56%だった。

ラパチニブの方がトラスツズマブより奏効するんじゃないのと思い込んでいた私には、意外な感じです。ラパチニブの投与量が少なすぎたのか?とも考えたのですが、、、

>なお最初の60人を対象に毒性が評価されたrun-in期間で、ラパチニブが投与された患者でグレード3/4の下痢が発生した。また毒性により34.5%の患者で治療が中止されたため、ラパチニブは1250mg/日から1000mg/日に減量した

副作用も考えないといけません。
ラパチニブの投与者が増えてくれば、投与量と副作用対策も改善されてくるんじゃないでしょうか。

実もふたもないかもしれませんが、、私はアントラサイクリン系の抗がん剤の副作用を何とかしてほしいなと思っちゃいます。ハゲるのは我慢するけど、吐き気は辛い。

こうしてみると、理論上はすぐれた薬であっても、生体内に入ると、なかなか奏効性は上がらないようにも見えますね。


それが生体の神秘なんだよと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >

なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

ラパチニブとトラスツズマブの併用治療

2011年04月17日 | 病気・症状
抗がん剤のカクテル療法が出てくる中、分子標的治療薬どうしの併用療法も出てきたようです。

----------
【ラパチニブとトラスツズマブ併用による術前治療はHER2陽性乳癌患者で高い完全奏効率を示す】

    学会スペシャル:サンアントニオ乳癌シンポジウム2010年12月8日~12日 San Antonio U.S.A.

 HER2陽性乳癌患者で、ラパチニブとトラスツズマブ、パクリタキセルを併用した術前治療は、ラパチニブもしくはトラスツズマブとパクリタキセルによる術前治療よりも、病理学的完全奏効率が高いことが、国際共同無作為化オープンラベルフェーズ3試験のNeoALTTO試験で明らかになった。なお毒性は3剤併用で強かったが、管理可能だった。この成果は、米Massachusetts General Hospital Cancer CenterのJose Baselga氏らが、12月8日から12日に開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で発表した。

 NeoALTTO(Neo-Adjuvant Lapatinib and/or Trastuzumab Treatment Organisation study)は、HER2陽性、手術可能な浸潤性乳癌で、腫瘍径は2cm超、転移がない乳癌患者(炎症性乳癌を除く)を対象とした。術前療法として、ラパチニブとパクリタキセルの併用(L群)、トラスツズマブとパクリタキセルの併用(T群)、ラパチニブとトラスツズマブ、パクリタキセルの併用(L+T群)を比較した。試験には2008年1月から455人が登録した。

 L群にはラパチニブ1500mg/日を、T群にはトラスツズマブを初回用量4mg/kg、その後は2mg/kg投与し、L+T群ではラパチニブ1000mg/日およびT群と同量のトラスツズマブを投与した。これら3つの治療をそれぞれ6週間続けたのち、各薬剤に週1回のパクリタキセル80mg/m2を加えて12週間投与した。手術後、FEC療法を3サイクル投与し、その後、術前と同じ薬剤による治療を34週間行った。

 主要評価項目は手術時の病理学的完全奏効(pCR)で、pCRはNSABPガイドラインにしたがって、乳房における浸潤癌の消失とした。副次評価項目は奏効率、安全性、病理学的リンパ節転移陰性患者の割合、乳癌温存術への移行率、無病生存期間および全生存期間とした。

 その結果、pCR率は、L群が24.7%、T群が29.5%であるのに対し、L+T群が51.3%と有意に高かった(T群とL+T群:p=0.0001)。またホルモン受容体(HR)陽性患者ではL群が16.2%、T群が22.7%、L+T群が41.6%(同p=0.03)、HR陰性患者ではそれぞれ33.8%、36.5%、61.3%(同p=0.005)だった。

 抗HER2療法が行われた6週時点の奏効率は、ラパチニブを投与した群で高く、L群が52.6%、T群が30.2%、L+T群が67.1%であった(同p<0.001)。手術時の奏効率はそれぞれ74%、70.5%、80.3%だった(同p=0.049)。乳房温存術が施行された率はそれぞれ42.9%、38.9%、41.4%で、リンパ節陰性の割合は48%、56.6%、69%だった(同p=0.03)。

 グレード3以上の有害事象は、下痢がL群で23%、T群が2%、L+T群が21%、肝臓酵素の上昇がそれぞれ13%、1%、9%で、好中球減少が16%、3%、9%、皮膚障害が7%、3%、7%であり、「ラパチニブ投与で毒性は強くなったが、管理可能であった」とした。心機能障害は認められなかった。また治療完遂率は、L群で66%、T群が92%、L+T群が61%だった。

 今後、試験中に得られた生体試料を用いて、抗HER2治療の感受性あるいは耐性に関わるバイオマーカ―を検索するトランスレーショナル研究を行う予定であるという。
----------

数字だけを見ると、ラパチニブ、トラスツズマブ、パクリタキセルの3剤併用の奏効率が格段に高いように見えます。

>治療完遂率は、L群で66%、T群が92%、L+T群が61%だった。

ラパチニブの副作用で、問題になりやすいのが下痢です。下痢では外出がむずかしくなります。細やかな管理が必要になりそうです。

この報告だけを見ると、ラパチニブとパクリタキセルの併用(L群)、トラスツズマブとパクリタキセルの併用(T群)との差はそんなにないように思います。
ラパチニブが世間に知られた当初、術後補助治療にトラスツズマブとパクリタキセルの併用を行った私は、ラパチニブで治療した人たちをうらやましく思いました。トラスツズマブより奏効しそうな印象を持っていたからです。

しかし、、、治療完遂率の差がちょっと開いたような印象です。う~ん、、、なかなか患者の希望に合わせきれないもんですね。


仕方ないよ、薬に副作用はセットだもんと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

HER2陰性乳癌とベバシズマブ

2011年04月14日 | 病気・症状
乳がん治療に認可されたベバシズマブ、どのタイプの乳癌に効きやすいのでしょうか。
承認薬が増えると、併用する組み合わせも増えますが、、、組み合わせがどんどん複雑になる気もします。

----------
【HER2陰性乳癌の術前補助療法にベバシズマブを加えてもpCR率の有意な向上はなし】

   サンアントニオ乳癌シンポジウム22010年12月8日~12日

 HER2陰性早期または局所進行乳癌の術前補助療法として、化学療法に加えてベバシズマブを投与しても、有意な病理学的完全寛解(pCR)率の上昇は認められないことが明らかとなった。HER2陽性および陰性乳癌患者の術前補助療法の効果を検討するフェーズ3試験であるGeparQuinto試験で示されたもの。成果は12月9日から12日に米国サンアントニオで開催されたサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS)で、German Breast Groupを代表してvon Minkwitz G氏によって発表された。

 GeparQuinto試験のHER2陰性乳癌を対象にした試験は、3週を1サイクルとしてエピルビシン(E)90mg/m2とシクロホスファミド(C)600mg/m2を4サイクル投与し、ドセタキセル100mg/m2を4サイクル投与する化学療法のみの群(化学療法群)と、化学療法に加えてベバシズマブを15mg/kg投与する群(ベバシズマブ群)に分けて行われた。ECを4サイクル行った時点で超音波で検査を行い、抗腫瘍効果が認められない場合は、別の治療を受けることとされた。

 化学療法群には974人が登録され、968人が実際に投薬を受けた。ベバシズマブ群にも974人が登録され959人が実際に投薬を受けた。ECまたはEC+ベバシズマブ4サイクルで奏効が認められなかったのは、化学療法群で24.2%、ベバシズマブ群で16.9%だった。

 試験の結果、pCR率は化学療法群が15.0%、ベバシズマブ群が17.5%と、有意な差はなかった。乳房温存手術ができた割合も化学療法群が66.6%、65.8%で差はなかった。ホルモン受容体の状態、進行度で分けて解析すると、エストロゲン受容体陰性/プロゲステロン受容体陰性のいわゆるトリプル乳癌でのみベバシズマブの効果が期待できる結果だった。
----------
以前、海外では4種類の抗がん剤の“カクテル治療”の臨床試験も開始されていると、みーしゅさんからコメントをいただきました。
こうなると癌のタイプにより、薬の詳細な奏功率を明確化する必要性が出てくるのかな。治療を受ける患者としては、効かない薬の投与は苦痛だし、支払いも苦痛ですよね。困っちゃうのは、同じタイプの癌のはずが、人によっては奏功しない場合。

カクテル治療となると、薬の組み合わせが急に増えるため、試験するのも結果を検討するのも複雑。人手も費用も時間もかかりますね。


早く最良の結果を見つけてほしいと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

大腸内視鏡検査その4

2011年04月12日 | 病気・症状
・・・いや、待てよ。
細胞診の結果はまだなんだ。でも、CEAの値は術後から4年間、ジワジワ上昇しっぱなし。でも、結果を聞くまでは・・・。と、気持ちが二転三転、ぐちゃぐちゃの2週間でした。

で、診断結果。
ポリープは一応、良性でした!(T▽T)

でも、、、数年後には癌化するタイプだったそうです。Orz

どうやらこれで、私の癌体質は決定のようですな。乳がんの術後、主治医が私に「一度がんになったということは、がんになりやすいということです。今後は気をつけなさいよ」。

はーい、気をつけます。っていうか、、私はちゃんと毎年、がん検診を受けていますよ。

都に住むポン子も今年、検便で鮮血反応が出たと言っていたのを思い出し、電話しました。彼女は私の話を聞き、即座に内視鏡検査をクリニックに予約しますた(笑)。

で、ポン子にもポリープが! しかも、私と同様、数年後には癌化するタイプの細胞だったと(苦笑)。
ポン子、よかったね。鼻炎のせいで潜血反応が出たと思い込み、3年間放置していた君。その間、何でもないから今年もやっぱり鼻炎のせいにしようと思っていた君。この3年で、おみゃーにはポリープが2つもできちゃったじゃんっ。

術前食とか施術後の安静確保とか、病院によって微妙に違うんですね。
私が検査した病院は、前日は高額の検査食しか食べちゃダメでしたが、彼女の病院では消化のよいバナナとかパンは食べてもよし。穴あきパンツもたったの150円ですと。

あれ?と思ったのが、検査前日のプリン。
私の病院では、検査前日の乳製品は禁止。乳脂肪分がいかんのだそうです。内視鏡が曇りやすくなるからと言われました。
でも、ポン子の病院では、プリンは消化がいいから食べてよし(笑)。

驚いたのが、検査料金。
ポン子も私もポリープ切除を行い、しばらく病院のベッドで休憩し、と、同じ処置を受けたのに、彼女は15000円ぐらい。私は23000円ぐらいかかりました。いや、同じじゃない、彼女はポリープを2つも取っている、私の2倍じゃん。それなのになぜ???

インフルエンザの予防接種なども、病院によって料金の差がありますから、そんなようなものなのかな???

ポン子も私も、来年も一回、内視鏡検査です。傷口をチェックするのと、目に見えなかったポリープが育っているかのチェックだそうです。それが異常なしだと、内視鏡検査は2,3年ごとになるそうです。

もちろん、受けるつもりです。経験者の話を聞いた時はとってもいやだったけれど、自分がやってみたら、そんなにいやな検査じゃなかったし。
それに何と言っても、将来、癌化する細胞が見つかったのだから、定期的に受けたほうがいいなと思うからです。

さて、残った大問題のCEA値。
今回の大腸の腫瘍は良性でしたので、CEA上昇とは無関係です。となると、なぜ???

で、たまたま乳癌の勉強会があり、医師をつかまえて聞いてみました。

「CEA値は老化で上昇することがある」。

ああーーーっ、これだっっっ!!!
何度も書きますが、私は抗がん剤で強制閉経して以来、すんごく、すんごーく体の変化を感じるのです。お肌や髪のつやの消失に始まり、気力、記憶力の減退、息苦しさやめまいまで。。。

               老化

その日は、この文字がとてもまぶしく見えました(笑)。
その医師曰く、私のように他の腫瘍マーカーに変化がなく、CEAだけが5年間で0.9から4.8ぐらいまでの上昇であるならば、老化が一番考えられるそうです。CEA値が2桁になったら、違うことも考えればいいんぢゃね?、とのことですた。

で、先日、乳癌の定期検診を行ったのですが、CEAは4.3に下がっていました。初めて下がったのです。
老化に歯止めがかかったか???(笑)。


マーカー値って、いちいち気にするなって主治医は言うけど、上昇するとやっぱり気になっちゃうよねと思う人、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

大腸内視鏡検査その3

2011年04月10日 | 病気・症状
なんだか、自分の寿命がすぐそこまで来ているような気になり、身辺整理をして時間をつぶしました。というか、、明日に希望を持って生きられません。新たなPCソフトを覚えるより、過去の遺物の処分の方に体が動いてしまうものです。

寿命が燃え尽きようとしている時、家族のために保存するモノなんて、ほとんどないものですね。新品の物でも、流行遅れや趣味の違いがあり、やはり残してもいいことなさそうです。
というわけで、バッサバッサと捨てに走ったのであります。

ここでようやく、母の気持ちがわかった気がしました。せっかく最初の癌を克服できたと思った矢先に、次ぎの癌。

なんだか、やってらんない。もう、病気と戦う気力がない。。。

正月に、ポン子と自宅の周辺を歩いたのを思い出しました。ポン子とは小学生以来の付き合いです。
散策中、私がとっくに忘れたことをポン子が思い出す。私が言ったことでポン子が思い出す。。。子どもの頃の思い出って、実家に住みながらも、私はほとんど思い出すことがなかった。でも、彼女が泊まりに来てくれたおかげで、全く忘れていたことも思い出したのでした。

小学生の頃、私は自分の生活に大きな不満を持っていました。お小遣いが少ない、門限が早い、大嫌いなピアノのお稽古がある、本当はバレエがやりたかった。
「家では勉強なんかしない」と友達が言ったので私もしない。でも、友達はテストの成績がいいのに、私は悪い。なんで?
親にも不満たらたらで、母がすぐ怒る、おかずのバラエティが少ない、お菓子を食べさせてくれない、デパートに連れてってくれない・・・などなど。

しかし、、、そんなどーでもいいことで心がいっぱいになるぐらい、私は幸せだったのです。

これまでの私は、結構、人のうらやむ生活をしてきたのではないか。
これが「幸せ」というものだったのではないか。
私には今、傍らに数十年来の友達がいる。
そうだ、私は友達も財産も失っていない。乳がんにはなったけど、絶望はしていない。

お恥ずかしい話しですが、この時、ようやく自分が何者であるか、チラリとわかった気がしたのであります。

「新年早々、ポン子と思い出の場を散策したのは、“今までを総括せよ”という、天からの声だったかもしれないな」。

ますます身辺整理に励む日々と化したのであります。
食事の量は同じなのに、体重が落ちっぱなし。検査前の絶食から2キロダウン。精神的にまいると、体重って落ちるんですね。BMIが17に突入。まぢ、やばくなってきました。
私は身長が165センチ以上あるのですが、体重が50キロ割れです。これじゃ新体操選手並みぢゃ。

すんませんが、も一回つづきます。


ランキングに参加中、<ここをクリックよろしくね~ >

なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

大腸内視鏡検査その2

2011年04月07日 | 病気・症状
「Y先生も今、まさに同じ状況です」、看護師さんが戻ってきますた。

仕方ないからなのか、手持ち無沙汰だというのが本当だと思うけど、H医師は再び内視鏡を私のお腹の中でグリグリです。これが無駄にすっごーく痛いんですぅ。

涙目になってしばらくして、Y先生が登場。ケータイしながら入ってきやがった(苦笑)。
なのでケータイ終わるまで、我々は会話をシッカリ聴きながら「待ち」です。喫緊な内容じゃなかったぞ(怒)。

で、H医師はY先生に叱られながら、じゃなかった、指導を受けながら、なんとか内視鏡を大腸と小腸のつなぎ目あたりまで入れることができました。
もーこの辺から私はH医師のいい練習台、じゃなかった、キャリアの一石の気分であります。

この位置からじっくり観察しながら、カメラを肛門に向かって下していくんですが、、、この段階で既に1時間が経過。普通は30分-1時間で終わるっていうのになあと思いながら、「私は疲れていないから、じっくり検査して下さいね」なんて、H医師を励ましたりして。

じっくり見て下さったんでしょうね、あったんです。ポリープが。。。

内視鏡で切り取れるギリギリの大きさ8ミリのポリープを発見です。さっそく切り取ってもらい、やれやれ、これで検査は終わり…と思いきや、

「あれ、取ったの、どこいった?」とH医師。
「水と一緒に吸い取っちゃったのかなあ」と、看護師に話しかけているじゃありませんか。

困りますよねっ(怒)(怒)(怒)。細胞診で良性か悪性か、検査しなくちゃならない大事なポリープなのに。。。

というわけで、私の腸内の捜索とバキューム機の捜索とで、2時間近くを費やす羽目になりますた。普通の人の3倍ぐらいはグリグリやられたんじゃないかしら。。。
施術後、薬が切れるまで1時間休憩するのですが、、、あまりの衝撃体験だったせいか、爆睡しちゃいました。
帰りのバスも終バスすらなくなっていて、やっぱりタクシー呼びつけで帰宅しちゃったよ。

ポリープをすると、その夜は絶食、お風呂もNG。疲れ果ててさっさとふて寝しましたが。
で、傷口から出血の可能性があるので、シャワーは二日後から、二週間ぐらいは下痢・便秘・遠出は禁止ですってさ。「ふんばる」動作がいかんのだそうです。なので、腹筋運動も当分しないことに。(この筋トレ、便通を整えるのにいいんですけどね)

一番困っちゃったのが、二週間の下痢・便秘の禁止です。毎日開通させるのは至難の業じゃ。毎日整腸剤を飲んでしのぐことにしたのですが。。。

普段は便秘がちな私なのに、こーゆー時に限ってお腹の調子が悪くなるんですよね(T*T)。それだけ衝撃体験だったということでしょうか。
下痢を止めることは不可能なので、仕方ありません。川の流れに身をまかせました。結局、出血はなく無事だったのですが。

さて、問題は切り取ったポリープの細胞診です。H医師に、悪性のポリープっぽいかどうか尋ねたのですが、、、。
「そんな悪いものでもなさそうだけど、数年で癌化するようなタイプじゃないかと」とのこと。

検査結果が判明するまでの2週間、うつうつとした日々を過ごしたのは書くまでもありません。乳腺外科で検査している腫瘍マーカーのうち、CEAの値だけが毎年じわじわと上昇、前回はついに正常値の上限まで来ていたからです。

なぁんだ、私も母と同じく多重癌の運命なのかなあ…と。
結果を待つまで、身辺整理の日々と化したのであります。

まだ続きます。


ランキングに参加中、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)

大腸内視鏡検査

2011年04月05日 | 病気・症状
定期健康診断を受けますた。乳がんになってから毎年、受けています。今年で4回目です。

で、検便で引っかかってしまった(・・;)。
二日分のうち、一日分に潜血反応ですってさ。

毎度ウンチを見てから流していたけど、黒便とか出血とか、記憶ありません。それに1日分だけだし、そーゆーこともあるんじゃないかと。花粉症で最近は鼻血が時々出ていたし、そーゆー影響もあるんじゃないかと。

軽く考えていますた。

「要精密検査」のご案内書が同封されていたので、さっそく病院へ。医師の問診を受けたら、鼻血とか歯茎の出血などを飲み込んだとしても、最近の検便検査では潜血反応は出ないとのこと。医者は腸内の出血を考えているらしい。
ここら辺から雲行きが…。

多重癌だった母が最初の癌になったのは、閉経して5年後。大腸癌でした。閉経して4年の私はもちろん、大腸内視鏡検査の医師の勧めに速攻で同意書を提出です。
ちょうどいい機会だと思いました。一度もやったことがなかったので、ここらでシッカリ診てもらおうと。
病院の売店で2100円もする1日分の「おかゆセット」と350円の穴あきパンツを購入。

検査の当日は、腸内を洗浄するために2リットルの下剤を飲むのですが、、、超寒い日に下剤を飲んだのでたまりません。トイレに13回もいくはめになりました。でも、便意がなかなか治まらず、バスで病院へ行く予定が豪華にタクシー呼びつけです。

検査着に着替え、精神安定剤などを点滴され、いくつか測定機をくっつけられ、検査台に横になります。で、H医師が登場。若くて色白のイケメンです。開口一番、

「…。あ…、脈拍数を見てた。やけに酸素飽和度が低いと思った」。
「え“っ、それじゃ私って死にそうじゃないですかっ」と、驚く私。H医師も看護師も爆笑です。
  注)脈拍数は普通60-70ぐらい、酸素飽和度は95以上、70ぐらいというのは呼吸不全のレベル、つまり死にそう。

と、ここまでは部屋の空気がなごんでよかったのですが。。。この若い医師に一抹の不安を覚えたのも確かですな。

お尻から内視鏡を入れ、まずは一番奥の大腸と小腸の分かれ目まで入れます。で、肛門へと戻ってきがてら、腸の壁面をモニターで診ていくとH医師は言い、グリグリと内視鏡を伸ばしていきます。腸に水を流し込み、ホースで吸いながら腸内をクリアに映し出します。お腹の右側まで鏡が到達したところで、

「○○が見当たらない」。 (○は聞き取れなかった。)
「おかしいなあ、これ以上奥へ入れないぞ。」

グリグリ、グリグリ。
あまりの痛さに、私は「い”だ~い”っ!(涙目)」。

するとH医師は内視鏡の小さいサイズで再び一から入れなおし(この段階で既に疲れたよ)。
で、さっきのお腹の位置まできたら、

「やっぱり○○がわからない」。
あああ、不穏な感情が沸き起こっちゃいますた。わからないって、せ、先生、そりゃないよ。だって、ちゃんとウンチは出るんだしさ・・・(かなり涙目)。

「Y先生を呼んできて」と、真剣な眼差しで医師が看護師に。
え“、レスキュー出動要請かよ??

どうなる、私!  次回つづきます


ランキングに参加中、<ここをクリックよろしくね~ >


なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)