乳がん患者のサロン2 - ノエル編

乳がん患者の皆様、このサロンでのびのびと雑談しましょう。くつろぎの場です。

マンモグラフィーの過剰診断率

2009年09月17日 | 病気・症状
90歳を超えた伯母が大腿部を骨折し、入院した時のことです。
自然治癒を待つより、人工関節を入れる手術を選択しました。自然治癒を目指して長々入院すると、認知症になってしまうことが多いからです。しかし、術前の検査で初期の胃がんが見つかりました。本人はいたって元気、食欲もある状態でした。医者は90歳を超えても、手術は可能とのこと。

結局、脚の手術だけ行い、胃がんは様子を見ることにしました。伯母の年齢を考えると、定期的に検診し、がんと共存できるかを探った方がよいような気がしました。
時々、吐き気があり嘔吐もしましたが、それでも普段は食事が摂れていました。脚が治り、歩けるようになると、食欲も出て、特に苦しい様子もなく数ヶ月を過ごしました。胃がんの検査では、腫瘍径に変化なし。

自覚症状が強まれば、その時は彼女にがんの告知をしようと思っていたのですが、、、ある日、突然、心筋梗塞で死亡。胃がんが見つかってから、1年後のことでした。

告知をし、不安にさせなくて済んでよかったと思っています。また、ある程度高齢になったら、何でもかんでも即、手術、、、は、あまり大きなベネフィットを産まないかもしれないと、個人的には考えます。

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【マンモグラフィーによる乳癌の過剰診断率は52%】 2009. 8. 19 2009. 8. 19
    スクリーニング導入による罹患率の上昇から推定

 検診で発見されなければ、生涯にわたって臨床的に診断されることがない癌、言い換えれば、患者に症状をもたらすことがなく治療は不要の癌が、マンモグラフィーによる乳癌スクリーニングで発見される頻度はどの程度なのだろうか。

 デンマークのノルディックコクランセンターのKarsten Juhl Jorgensen氏らは、スクリーニングで乳癌と診断された患者の3人に1人が過剰診断だったとする推定結果をまとめ、BMJ誌2009年7月25日号に報告した。

 非浸潤性の癌のみならず、浸潤性の癌でも、生涯にわたって害をなさない場合があることは知られている。しかし、治療が必要な癌とそうでない癌を明確に区別できない現状においては、過剰診断は過剰治療に結びつき、患者にリスクや害をもたらす可能性が高い。

 マンモグラフィーによるスクリーニングについて評価した無作為化試験の結果を分析したコクランレビューでは、過剰診断率は30%と報告している。

 著者らは、公的に行われている乳癌スクリーニングの過剰診断率を調べた研究がこれまで行われていなかったことから、公的なスクリーニングの導入前後の乳癌罹患率の変化に基づいて過剰診断率の推定を試みた。

 PubMedに登録されている文献と、それらが引用している参照文献などの中から、スクリーニング導入前の最低7年間と、スクリーニングが完全に定着した後の最低7年間の、スクリーニング対象年齢の女性と、対象年齢を超えていてスクリーニングを受けていない高齢女性の乳癌罹患率を報告している研究を選出。

 条件を満たした5件のデータから、乳癌罹患率(非浸潤性乳癌を含む)、集団の大きさ、スクリーニングの実施状況などの情報を抽出し、線形回帰モデルを用いてスクリーニング導入前後の乳癌罹患率の変化の傾向を調べた。さらにメタ分析を行って、過剰診断のレベルを推定した。その際、スクリーニングとは無関係の罹患率の経時的変化と、対象年齢を超える年齢群の女性の罹患率の変化で調整を行った。対象年齢を超えた女性においては、過去のスクリーニング受検に起因する罹患率低下が見られる可能性を想定した。


5件の研究はそれぞれ、英国、カナダのマニトバ州、オーストラリアのニューサウスウェールズ州、スウェーデン、ノルウェーの一部地域のデータを報告していた。

 英国では1988年に50~64歳を対象としたスクリーニングが始まった。全国的に導入されたのは90年からで、02年には対象年齢の上限が70歳に拡大されたため、今回の分析にはそれ以前のデータを利用した。この結果、英国でスクリーニングが導入されていなかったと仮定した場合に推定される罹患率と、実際の罹患率を比べた率比は1.57(95%信頼区間1.53-1.61)となり、過剰診断は57%だった。

 カナダでは、スクリーニングが公式に始まったのは95年で、対象年齢は50~69歳。過剰診断は44%(率比1.44、1.25-1.65)となった。

 オーストラリアでは、88~95年にかけて50~69歳の女性を対象にスクリーニングが開始された。過剰診断は53%(率比1.53、1.44-1.63)と算出された。

 スウェーデンでは、86年にスクリーニングが全国的に開始され、98年には対象となる女性のすべてに受検の機会が与えられるようになった。地域により対象年齢は異なり、最も範囲が広い地方では40~74歳、最も一般的なのは50~69歳となっている。この国における過剰診断は46%(率比1.46、1.40-1.52)だった。

 ノルウェーでは、95~96年に一部地域で50~69歳の女性を対象にスクリーニングが導入されたが、対象年齢の女性の40%のみに受検機会が与えられていた。全国規模のスクリーニングの開始は99年からで、広く実施されるようになったのは04年だった。一部地域での実施期間を分析対象として推定した過剰診断率は、52%(率比1.52、1.36-1.70)となった。

 以上の5つの研究のデータをメタ分析したところ、非浸潤性の乳癌を含む、スクリーニングによる乳癌過剰診断率は、52%(率比1.52、1.46-1.58)となった。不均質性は中等度(I2=59%)だった。非浸潤性の乳癌を除くと、過剰診断は35%(1.35、1.29-1.42)となった。

 乳癌罹患率の上昇は、スクリーニングの導入と密接に関係していた。得られた結果は、スクリーニングにより検出される乳癌の3例に1例が過剰診断であることを示唆した。

 原題は「Overdiagnosis in publicly organised mammography screening programmes: systematic review of incidence trends」
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過剰診断による過剰治療、、、寿命を全うするまで害をなさない癌とは、どうやって見極めるのでしょうか? 現段階では、見極めは困難ということですから、癌検査を受ける場合、こんなリスクもあるということですね。

TV放映で、アナログからデジタルに変わった時、画面上の女優さんのお肌のキメが違って見えますた。鮮明な画像になるほど、見えなくてよかったもんまで見える。
これもTVを買い換えるリスクなんでしょうか。


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なかのひと

This blog “The salon of breast cancer women authored by Noe:l” is able to read in Japanese:-)