
チャコが死んだ・・・と一昨日の朝おばあちゃんが言って来た。「チャコが?」こげの実家
では一番若い、こげにとっては次の次に生まれた妹犬だ。「なんで?」「熱中症みたいや」
じつは、実家の三尾川では親戚の入退院があり、おじさんもおばさんもバタバタ続き、それ
でも家を留守にするから水とエサは食べられるようにしておいたんだけど。発見は里山道場
主さんらしい。そうなるまえに、こげの母親、姫虎(きこ)が食欲がなく、おじさんたちは
心配して川で水浴びをさせたら元気になってきて安心したんだって。その時、チャコは食欲
も旺盛で 弱っていなかったというから、この連日の猛暑で体に熱をもってしまったのかな
と思うと、口のきけない動物たちが可哀想で仕方ない。チャコは生まれて4年くらい、風貌
がそっくりだけど、こげとは違う真っ黒なココ(黒虎)と二匹で生まれ、一度貰われていっ
たけど、そのお宅と相性がわるかったのかもどされてきた。そこでは姫虎と父親のエツと
おばあちゃん犬、おばさん犬の五匹で暮らしていたのだ。三尾川は串本なんかと違って
気温は少し涼しいし、つながれたところも地面のある杉やヒノキの林の中なのに。先週、
ミョウガを持っておばあちゃん達が行った時には、小屋から出てこなかったらしいから、そ
のときから弱ってきていたのかも。
こげもずっと日中は、納屋の土面をひんやりするから掘って腹這いで過ごしている。それ
も我慢できなくなると、我が家にきてエアコンをつけてくれ・・と訴える。実際は訴えはし
ないけど、お昼からエアコンをつける・・というのを知っていて(つけないと部屋の中が
33度になる)やってくるのだ。散歩も帰るなり、ハーネスを外す暇もなく玄関引き戸を
自分で開け、家に入っていく。それくらい、4時過ぎに散歩に出ても暑いのだ。途中の川で
足の裏を冷やすように水の中に入り涼むのだけど、これからは携帯を持参しないと途中で
意識をなくすかもしれない。それくらい気をつけて行かないと、人間だけでなく熱中症で
大事なわんこの命をおとすかもしれないのだ。やはり、どこかのCMのように
「人間なんて信じない」と動物に扮したセリフが、『地球にやさしい』ことが何一つできな
い人間に的を射た表現だと思う。チャコは今頃、涼しい川原でのんびりしていることを祈り
たい。