まくとぅーぷ

作ったお菓子のこと、読んだ本のこと、寄り道したカフェのこと。

6月のチャブダイカキゴオリ「大人のかき氷」「トローリマンゴー」

2018-06-10 11:12:18 | 日記


これ、クリームチーズ?ハムみたいねー、
と、おかみにゃんこ。

350g入りのオーストラリア産は
デデンと太いチューブになってて
両端を金具で締めてある。
確かに加工肉っぽい姿ではある。

生クリームを二箱泡立てる。
おかみにゃんこに手伝ってもらって
手ぬぐいで覆いをしながら。
じゃないとそこいらじゅうに
クリームが点々と飛び散るからね。
8分だてになったら
クリームチーズを練って柔らかくしてから
半分ずつ混ぜる。
お砂糖は適当に味見しながら。
スペイン産の貴腐ワインも適当に味見しながら。

ワイン、全然飲めないけれど
貴腐ワインはなんだか好きなので
ごくたまに自分でも買う。
フランスのソーテルヌと
ハンガリーのトカイしか知らなかったから
この、アレキサンドリアマスカットの
爽やかなお日様味のワインはちょっと驚き。
価格もお手頃で素敵。

そんなこんなで無事に
「大人のかき氷」のムースが完成。

マンゴーにはヨーグルト練乳を合わせる。
こちらは一晩ドライマンゴーを刻んで漬けておいた。

試作の時には完熟を使えたのだけど
本番で手に入ったのは若干青いマンゴーたち。
コロコロに切って砂糖と少しのオレンジジュースで煮る。
半分くらいブレンダーで潰してソースに。

宇和ゴールドは試作の時の方がしっかりした身で
本番はだいぶ柔らかくなっているものを使ったので
薄皮を剥くとポロポロ崩れてしまう。

安定した仕上がりにするのは難しい、とつぶやくと
「食べ物屋あるあるですな」と大将が言う。

その日最初のお客様は先月も食べてくださった方。
ご飯もたっぷり食べ、ワインも飲んだ後で
「お金は全額払うから半量にして」と大人のかき氷を。
確かにかなりお腹一杯になっちゃうもんね。

次のお客様はお友達で、こちらは
ご飯もりもり食べた後にフルサイズのマンゴー。
その次もお友逹で、ご飯のあとにマンゴー。
とても美味しいと召し上がってくれた。
ありがたいことです。

それから常連のイケてる小学生とお母様。
マンゴーを分け合って召し上がる。

ムスメがやってきて「ダブル」とわがままをいう。
マンゴーと宇和ゴールドを山の半面ずつに盛り付けて
クリーム2種類。贅沢だな。

初めましてのお客様は女性二人連れ。大人を2つ。
「来月は何を作るんですか」と聞かれたので
大喜びで「桃と杏の予定です」って答えたら
なんとなく盛り下がる。
「何か召し上がりたいものありますか?」と聞いたら
「梅酒かな。」
そっか、大人はアルコールの方が嬉しいのね。

店じまいぎりぎりにとびこんでくれた
ゆっこちゃんにマンゴーを食べてもらって、
みんなでゆるっと喋っていたら
なんか思い付いた大将が
ダブルみっつ作ってもらっていーすか、と言う。
それらをご近所へ配達に行くと
にこにこしながら
みんな大喜びでしたと。
こんな暑い日のとても暑い厨房で
働くひとたちにとって
氷は歓迎される食べ物らしい。

そうやって丁寧なご挨拶をしてまわって
軒先かき氷の復活の準備を
粛々と進める大将なのだった。



来月は大将のお店の
開店一周年にあたる。
ご夫妻の地道な努力は称賛に値するし
ファンが着々と増えてゆくのが
じぶんごとのように嬉しい。

つぎの1年も、いろんな楽しいことに
参加させてもらえるように
おやつアンテナを磨いておかないと。
「専属パティシエ」のお名刺が
泣かないようにね。

ひとりでは歌は歌えない〜第2回 縛りカラオケ「中島みゆき」

2018-06-04 19:47:32 | 日記


こうこうと明るい蛍光灯のした
会議室のすみっこに置かれた
かわいらしいピアノで
ドミソの和音を鳴らし
みんなで発声練習してたら

緊張しいだった小学生のじぶんを
思い出した

友達に誘われて合唱団の練習へ
新参ものが必ずやるのは
みんなの前でピアノの横にたち
まんなかドの和音が
半音ずつ上がるのに合わせて
声を出すこと

たしか2オクターブにみっつくらい
足りなかったような
終わると先生がにっこりして
声を誉めてくれ、
じゃあ、ソプラノ。という

並んで聞いてた大勢のかたまりの
左サイドから歓声が

結局
なんだかんだで
あのとき以来
みんなで寄ってたかって
歌をうたうのが
おとなになった今も
好きなんだな、とおもう

そして、
おとなが寄ってたかると
なんかすごいことが
できてしまう

今度はうちの貸しスペース使わない?と
ふーちゃんに御誘いいただき
下見に行ったら、まーー広々とした部屋に
テーブルも椅子もふんだんにあり
Wiiをネットに繋いでJOYSOUNDのシステムが
丸っと使え、以前あったカラオケ教室の先生が
置いて行ったという機材まで

普段は飲食御遠慮いただいてるけど
片付けをきちんとするのなら、ということで
チャブダイカフェさんにケータリングを発注

飲み物は各自好きなものを持参
我が家はいつものように電動ミル担いで行って
コーヒーを淹れ
そんならやっぱりケーキでしょ、と
オレンジのシフォンを21センチで焼いて
泡だてクリームをでかいタッパーに

何でしょう、この眺めは

下見の時はうまく行ったのに
今日はネット環境が今ひとつで
ふーちゃんがひたすら走り回ってくれる
合間にねぃさんのピアノやポーさんのギターで
ライブ演奏したり
YOUTUBEのカラオケを使ってみたり

セットリストは

1 悪女(コニーさん)
2 荒野より(稲葉さん)
3 誘惑(ポーさん)
4 タクシードライバー(坂本さん)
5 ひとりぼっちで踊らせて(ふーちゃん)
6 やまねこ(ねぇさん)
7 追いかけてヨコハマ(コニーさん)
8 夏土産(みなこさん)
9 ホームにて(知香)
10 エレーン(稲葉さん)
11 激情(知香)
12 儀式(ポーさん)
13 横恋慕(ねぃさん)
14 友情(坂本さん)
15 アザミ嬢のララバイ(みなこさん)
16 かもめはかもめ(ふーちゃん)
17 傾斜(稲葉さん)
18 シーサイド・コーポラス(知香)
19 春なのに(コニーさん)
20 ファイト!(ポーさん)
21 信じられない頃に(知香)
22 蕎麦屋(坂本さん)
23 砂の舟(大将)
24 あの娘(みなこさん)
25 歌姫(稲葉さん)
26 あした(ふーちゃん)
27 わかれうた(みなこさん)
28 この空を飛べたら(ねぃさん)
29ひとり上手(ポーさん)
30 時代(リレー唄)
31 夜曲(坂本さん)
32 アリア(知香)
33 あばよ(ポーさん)
34 孤独の肖像(ねぃさん)
35 地上の星(大将)
36 時刻表(稲葉さん)
37 クリスマスソングを唄うように(ふーちゃん)
38 糸(みなこさん)
39 麦の唄(ポーさん)
40 うらみ・ます(ふーちゃん)
41 二艘の舟(稲葉さん)
42 おまえの家(稲葉さん)
43 彼女によろしく(稲葉さん)
44 しあわせ芝居(コニーさん)
45 ごまめの歯ぎしり(ねぃさん)
46 くらやみ乙女(ポーさん)
47 窓ガラス(ポーさん)
48 銀の龍の背に乗って(大将)
49 永遠の嘘をついてくれ(合唱)
50 世情(合唱)

いくら、いつまで居てもいいよと
言われてるからって
6時間ってね・・・

10人で歌い、喋り、食べて飲んで、
また歌って、笑って、
こっそり涙して

前回のさだ縛りから2ヶ月
かなりの量のみゆきを聴き込んだつもりで
あらためて、詞の非凡さとメロディラインの面白さに
感動し
特に、他の人に請われて作った歌が
丁寧な採寸をして何度も仮縫いして仕上げたような
唯一無二の「その人の歌」になってることが
素晴らしくて
(いやもしかしたら鼻歌でさっさと作ってるかもしれないが)
わたしが心底参ったと思ったのは
平原綾香さんの「アリア」
歌えたらいいなあと密かに練習して無事に本番
みんなが良かったよって言ってくれてホッとした

そして何と言っても本日の主役は
稲葉さんで

「小学5年生の時、大きくなったらみゆきと結婚したいと思ったが
俺が一つ歳を取るとみゆきも一つ歳を取っちゃうから
いつまでも追いつけないって気付いた時ショックだった」

というくらいの大ファン
曲の背景などを解説してくれたりして
楽しさ倍増
何より、心から嬉しそうに歌ってる姿に
幸せをたくさん分けてもらった

「ひとりでは歌は歌えない
 受け止められて生まれる」(アリアより)

どんなマイナーな歌でも
どんな辛気臭い歌でも
どんな長い歌でも
快く歌わせてくれて
ニコニコ聞いてくれて
一緒に歌ってさえくれる

それが縛りカラオケの
最大の魅力なんだと思う

前回、「防人の歌」をゲラゲラ笑いながら
歌ってたみなさん
今回も「世情」で大盛り上がり

SNSでその様子を覗いた友人たち
「なんだこれ」「怖い」「変なの」
っていうけど
本当にめちゃめちゃ楽しいんだから
join us!

ということで
次は「縛りカラオケ オータム」と題して
9月開催予定
「1980年から1984年の5年間」で
縛らせていただきます

トシちゃん、マッチ、
河合奈保子、寺尾聡、
アリス、もんた&ブラザーズ、
ジューシーフルーツ、
ヴィーナス、
クリスタルキング、
ワム、
シンディローパー
マドンナ
MJ・・・

なんかドキドキしてきた人は
こっちにおいで

5月のフランス菓子研究所 マーブルパウンドケーキ

2018-06-02 22:10:15 | 日記


五月が
瞬くうちに
終わってしまって
お菓子のレッスンレポを
書かないうちに
次のレッスンが終了

前後しますが

五月のレッスンで
作ったのは
マーブルパウンド

パウンドは
気温が高いほうが
作りやすいお菓子だけど

バターたっぷりの
ヘヴィな食べ物なので
スイカかなんかみたいに

なんか蒸し暑いねー、
そうだ、パウンド食べたいなー

とかっていうふうには
あんまり
ならない

でも、丁寧に混ぜて焼いたのを
一日寝かせて
冷蔵庫で軽く冷やして
きもち薄めにスライスして
酸味の綺麗なコーヒーと
合わせるのは
なかなかにしあわせ

マーブルをうまく作るには
混ぜすぎないようにする
といわれて

混ぜなさすぎたので

牛柄になりました

6月のフランス菓子研究所

2018-06-02 21:49:44 | 日記


わぁわぁ言い過ぎたせいで
すっかり周囲に定着してしまった
キライな食べ物

ピスタチオとバナナ

今日も、レッスンで
先生にわざわざ

ピスタチオ、ちゃんと乗せてね

と念押ししていただく

ともすれば茶色ばかりに
なりがちな焼き菓子に
緑色のアクセントがつくのに
意味があることは、わかる

真っ白いクリームに
真っ赤な苺や緑のミントが
映えるのと同じ

でも
彩りという役割にしちゃ
味が刺激的すぎやしないか?

そんな後ろ向き発言をすると
必ず言われるのは

でもさ、高いんだよ?

いやいやいや

ますますわかんない

けど、ある日
心を入れ替えてみたんだった

あれキライ、これがイヤ、
あのひとがキライ、この仕事イヤ
っていうのを
幾重にも重ねたとして
そこに真っ暗な闇以外
なにが残るというんだろう

さらに
わたしがキライな食べ物を
美味しい、嬉しい、ありがたいって
食べてる人に対しても
礼を欠いてる

とはいえ
じゃあ喜んでぱくぱくと
食べられるようになったわけじゃなくて

ちょっと半笑いになりながら
味覚をピンポイントで鈍感にしつつ
いただいてみる

そうなんだよ、この
ちょっと鈍らせるっていうの
社会生活において有効だとおもう

みんなが安全に暮らすために
さまざまなルールが
世の中にあることは
もちろん大事なことで
ルールは守るのが
当たり前ではあるけれど

自分にまったく利害のないところで
起きている些末な違反について
無断で写真を撮り
わざわざ公的機関にリークするのは
気が利きすぎていて息苦しい

な、なんのはなしだ

そうそう、ピスタチオね

そんなわけで
ちゃんと乗せたので
可愛らしい姿に



サランボという名前の
お菓子