雲のむこうはいつも青空

まったりもったり~自閉症息子のいる暮らし@ちびくまママ

父の入院

2010年04月15日 | 時には泣きたいこともある。
そんなに不安に思っていたなら、なぜ自分から学校に
リクエストしてでも事前の準備をしなかったのかというと、

実は私にはもう1つ抱えている問題があったからでした。
4月2日に、実家の父が入院したのです。家にいたときに急に
息苦しさを訴えて救急で受診したらそのまま入院になったとか。

入院した翌々日の日曜日に、息子を連れて慌てて見舞いに行ったら、
父は思ったより元気そうで、自分で歩いてトイレにも行っていました。
「なんだ、緊急入院とかいうからびっくりしたわ。
 思ったより元気そうじゃない。最近ちょっと調子が良いから、って
 無理しすぎたんじゃない?ちょっと自重しなさいっていうことよ」
と私は軽口をたたき、父もてへへと笑いながら、息子に
「もうすぐ高校やな。頑張ってや。おじいちゃんぐらい年寄りになると
 頑張ろうと思っても頑張られへん。今のうちにうーんと
 お勉強して、頑張っとくんやで」
と声をかけてくれたりして、ほっとして帰ってきたのでした。

ところが、その翌々日に、弟が主治医に呼ばれて告げられたのは、
心臓病の末期で、もう手の施しようがない、ということ。
「おそらく、ここ一週間以内の勝負になるでしょう。長ければ
 2,3週間伸びるかもしれませんが、それ以上とは
 ちょっと言えません」

まだベッドの上で起き上がって、母にわがままを言い、さあいつに
なったら家に帰れるかな、と思案している父が、
もう生きて病院を出ることはない、と主治医に断言されても、
まだ私たち家族にはその実感がわきませんでした。

でも、家では3食をペロッと平らげ、まだ足りなくてベッドの上で
スナック菓子を食べては母に叱られていた父の食が
だんだんと進まなくなり、弱気になってきて、
体につながれるモニターやチューブの数が増えていき、

3~4日おきに私が会いに行く度に、目に見えて弱ってくるのが
わかり、なんとも言えない気持ちになりました。

でも、ドクターの言った一週間はなんとか超え、
2週間目も終わろうとする今、
まだまだ子どもだったころの私の知っていた
元気な父に戻ってくれるのではないかという気がして

希望を抱きながら、せっせと病院に通って、
「あんたは昔から気が強いからなあ」などと
憎まれ口をたたかれながら、せめてもの親孝行を
重ねています。