おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

書くということ

2018年06月18日 | つぶやき
大阪北部を震源にして
関西で大きな地震がありましたね。
被害が最小限に止まることを祈るばかり。
地震列島、日本。
東海地震が起きる起きると言われて久しいですが
地面の下では何が起きているのでしょう?
住まわせてもらっている身の我々には
起きた後どうするかの対策しかできませんね。


テーマのお話に移りますね。
現在7、8軒のクライアント様からお仕事をいただき
ややもすると全てが同時進行になるという
修羅場をくぐり抜けながら何とか生き延びております。
その中の一つに、豊橋を中心に配布されている
フリーペーパーのお仕事がありまして。
毎月テーマを決めて飲食にまつわる特集を組むのですが
テーマ決めも取材先ピックアップも
ほぼ一任されていおります。
2ヶ月前に「豊かな食、豊かな人生」
というテーマで特集を組みました。
特集のコンセプトはこうです。


「豊か」…決して贅沢を意味するわけではありません。
自然のサイクルに生かされている人間は
カラダが欲しがるものを素直に摂ることで
健全な心と健康なカラダが育まれます。
ここでいう「豊か」とはそういうこと。
春は冬のツケが回って不調を感じる季節。
この時期こそ豊かな食について考えてみませんか?




ということで
東三河で食について真剣に考えておられる
飲食関係の7店にお声をかけさせていただきました。
その中の1店があるパン屋さん。
取材時に食パンを頂いたところ
これがとっても香り高くて味わい深い。
国産小麦粉、ホシノの天然酵母、水、塩だけで作ったそれは
米と水だけで炊いた白飯を思わせるような
懐の深さと食べ飽きない素直さを持ち併せていたのです。
オーナーさんの人柄も素晴らしく
受けた印象そのままを文章に表して世に送り出しました。


私の朝食は98%ご飯食なので
訪れるきっかけがなく
ご無沙汰が続いてしまいました。
先日、突然食パンが食べたくなり
思い立ったら吉日と
そのパン屋さんを訪ねたのです。
せっかくだから記事の反響はどうだったかと
お尋ねしましたところ
誠に嬉しいエピソードをうかがいました。
ここからはオーナーさんの言葉で綴ります。


2年間引きこもり続けていた女の子が
記事を見てこのパン屋さんに連れて行って欲しいと
お父さんにせがんだそうです。
普段なら「これ買って来て」と言うだけで
一歩も外へ出ようとしないんですって。
娘さんを連れて来店したお父さんは
一歩を踏み出してくれたことが嬉しくて仕方ないらしく
泣いてらっしゃったんですよ。
記事から彼女に何かが伝わったんでしょうね。

それだけでなく、
乳製品アレルギーのお子様をお持ちのお母さんが
わざわざ豊橋の真反対(※)から来てくださり
子供が喜んで食べたからと
翌日もご来店されました。
きっと乳製品を使っていないパンを
探していたんでしょう。
ご家族と同じパンが食べられて
お子さんも嬉しかったでしょうね。
※お店は海側にあり、お客様は山側にお住まい

中にはmieさんが書いた記事を切り抜いて
お財布に入れて持って来た方もいらっしゃいましたよ。



オーン、オンオン(←鳴き声、じゃなくて泣き声)
これを聞いて思わず涙してしまいました。
自分で選び、綴った言葉で誰かが喜ぶ…
こんな私でも生きている価値があったんだ、
存在意義があったんだ、
人生の免許証みたいなものを与えられたようで
体が熱くなるのを感じました。



食パン美味しかった♪

資格試験も何もないから
正確には「自称ライター」というお仕事。
15年近く続けて来て
自分が書いたものが不特定多数の方に読まれることに
少し鈍感になっていたのかもしれません。
今回の件で改めて言葉の力について考えさせられました。
お金をいただく関係上
ライターという肩書きを名乗っていますが
このブログをはじめとしたSNS等で
国民全員ライターチックなことができる時代。
自分の発した言葉で誰かが喜び
誰かが傷つき、あちこちで争いごとが起きる。
ニュアンス一つで伝わり方も雲泥の差。
意思の伝達手段に文字が使われる時代が続く以上
言葉選びには責任を持たなければなりませんね。
今回のことは大変嬉しい反面
逆パターンもありき、と
気を引き締めるきっかけとなりました。
とにかく、一歩を踏み出した彼女が
もっと美味しいものを食べてみたい
もっと綺麗な景色を見てみたいと
外への欲求が増大していくことを祈ります。


書くということ…人間にだけ与えられた
素晴らしい能力です。
それを仕事にできることを
大変嬉しく、誇りに思います^^


さて、仕事しよ♪