おうちBAR開店

本格的なパーティー料理から手抜きお手軽料理まで、私のキッチンから発信します。毎日の出来事を含めて楽しくご紹介。

ITALIAN RESTAURANT L'API

2016年12月18日 | 旅(国内)
先日取材で愛媛に行ってまいりました。
思えばこの3年ほどで
四国へ渡ったのは6回。
年に2回のペースで訪れています。
親戚も知り合いもいない土地で
このペースは頻繁と言っても良いでしょう。



瀬戸大橋を電車で渡るのは3年ぶり。
3年前は大雪の影響で
線路脇の倒木により新幹線が大幅に遅れ
岡山発の特急「しおかぜ」は運休に…
雪に慣れていない岡山駅は大パニックで
駅員さんに詰め寄る関西人に圧倒されつつ
戦後間もない頃の満員電車みたいな在来線を何本も見送り
ようやく体を捻じ込んで普通列車に乗車したっけ。
三脚、カメラバッグを小脇に抱え
パソコンを入れた激重キャリーケースという重装備で
周りの皆さんに白い目で見られておりました。
お前が降りればあと2人は乗れる、的な目で。
本当だったら指定席で悠々自適だったのに、と
天候を恨みながら約5時間立ちっぱなし。
小説を読む気もせずやることもなく、
ひたすらGoogleマップで自分の位置確認。
「まだ西条か」「まだ今治か」と。

そんな記憶を回想しながら
今回こそは順調に、と祈ったんですが
人身事故の影響で1時間ほど遅れました…
豊橋を出発すること約6時間で松山に到着。

今回も翌朝からの取材だったので前乗りです。
飲みすぎに注意しつつ
ちょっとだけ羽を伸ばしましょ。



L'API

松山の大街道にございます。
店主ご夫妻は宇和島出身で
2005年に大阪で開業し
2014年に故郷の愛媛に戻ってリスタート。
地元の食材をふんだんに使った
繊細で優しいイタリアンと
ヴァンナチュールが楽しめます。



まずはビール

女性1人は珍しいようで
マダムが声をかけてくださいました。
お酒がネックで行けないお店が多くて…
とお話しすると、
まかしとき!ぐらいのムードに^^





カウンターには垂涎の蒸留酒が並びます
目の保養であり目の毒でもあります。




チャンバラガイ

四国ではよく食べられる巻貝。
高知の四万十付近でも見かけました。
あっさりしたバイ貝のような印象です。




長ネギのフォカッチャ

もっちりとした食感が好印象。
長ネギの存在感もいいです。



ワインはグラスで何種か


このタイミングで
物凄い香水臭を振りまきながら
女性客が入ってきました。
偶然か必然か
マダムが一番奥の席に案内されたので
被害は最小限に抑えられましたが
数メートル離れていても届く異臭。
本人の味覚には影響がないのかしら…




鯖の炙りのブルスケッタ

炙った鯖が柚子の香りをまとい
脱水したヨーグルトを乗せたバゲットの上に鎮座。
鯖の脂と柚子の香味、
そして穏やかな酸がマッチしています。
幸先の良いスタートだわ。



スズキの塩釜焼き 黒キャベツと魚介

塩が程よく回ったスズキに
ブイヤベースのように複数の魚介を使ったソースで
カーボロネッロをクタクタに煮た感じ。
塩梅も良くおいしかったです。



蕪とグアンチャーレ

炭火で焼いた小さな蕪に
グアンチャーレの脂を乗せ
余熱でとろ〜っとさせています。
グアンチャーレの塩が弱めだったので
追い塩があるとベストでした。




ワインも一皿ごとに変えていきます。



アオリイカの軽い墨ソース トレネッテ

これは非常においしかった!
アオリイカの墨は色が薄いけれど
旨味があります。
香ばしいパン粉が仲介役になり
ソースにトレネッテがよく絡みます。
鼻から抜ける時の香りがなんとも言えません。
この3倍は食べられた。
そして食べたかった…



大三島猪の煮込み

今治市に属する有人島・大三島の猪を
チャーシューのようにロールして煮込んであります。
柔らかいかな、と思いましたが
結構歯ごたえを残した仕上げです。
噛みしめると旨味が溢れてきました。
下に敷いてあるネギも美味。



これが気に入って2杯目突入




おまけにマッサベッキアのグラッパも^^;

飲みすぎ注意報は警報に切り替える必要あり。



カタラーナ サンブーカ風味

イタリアのリキュール・サンブーカの香りを添えた
私が大好きなカタラーナ。
キャラメリゼしたカリカリの上部が
お口の中でパリンパリン音を立てて割れていきます。
濃厚な生地も非常に美味。
下に敷いた地元のフルーツがいい仕事をしています。
特にみかんが美味しかった!
さすが愛媛。PONジュースの里。



エスプレッソで〆

美味しいお料理と
付かず離れずの接客が心地よく
カウンター席に根をおろしてしまいました。
お隣に座った二人組が
京都のワインインポーターさんでして
なんとなく会話が弾んで名刺交換。
調子に乗って名刺交換をする機会が多いのですが
いつか何かのご縁があるかもしれないからと
どんどん溜まっていきます。
どうしたら良いでしょう?
名刺以外は何でもかんでも捨てちゃうのにね。


いいお店でした。
遠いのでなかなかお邪魔出来ませんが
愛媛を訪れる際はまた伺います。
ごちそうさまでした!


ITALIAN RESTAURANT L'API


…大人しく帰ればいいのに
炭水化物を欲してしまい。



シメラー

麺鮮醤油房 周平のネギジャンらーめん。
自家製麺・無化調のラーメンで有名です。
周月の名で手広く展開していますが
本店はこの大街道の周平。
出汁にもかなりこだわりがあり
醤油は梶田商店の「巽醤油」を使っていると聞けば
行かない選択肢はありません。
いや、あったんですが
お腹に余裕があったら行こうと思っておりまして
幸か不幸か、余裕シャクシャクでした(笑)



細めのストレート麺で
醤油ベースのスープはなかなかです。
ただし出汁のベースになっている
いりこや鯖節などそれぞれの主張が強く
まとまりががないんだな、これが。
やはり政次郎さんは超えられない…




翌朝は熱気ムンムンのハウス内を歩き回り
塩分をたっぷり含んだ汗をかいてリセット(笑)
食べ物飲み物って刹那的ですね…


愛媛の取材旅〜完〜